Chernobyl Undergroundは過去にバリューFPSとして制作したChernobyl Terrorist AttackとChernobyl Commandoをベースに特殊能力(ほとんどCrysisのNanosuit)を追加したゲームだ。しかしながら、過去作からゲーム全体が殆ど変わっておらず、せっかく追加した特殊能力は効果が弱く、Normalをクリアした限り恩恵が少なく、楽しさに結びついているようには思えなかった。簡単だった難易度がより簡単になっているのが致命的で、特殊能力を使うことで大きく有利になる敵を追加するような工夫が欲しかった。
特殊能力は全部で4つあり、アーマー、敵の居場所表示、ガンマを上げる、バレットタイムとなっている。この内使いやすいのは前者の二つで、アーマーは緊急回避として、敵の居場所表示は単純に強力。後者のガンマを上げる機能は、敵の居場所表示の下位互換という感じで存在理由が見当たらない。バレットタイム自体の性能は悪くないが、敵AIが機敏というわけでもないので必要性をほとんど感じなかった。
◆敵の居場所が分かるのは、良くも悪くも強すぎる印象
戦闘について
- 基本的にSMGとARで中距離から遠距離で撃ち合い。弾薬もこの二つしか拾えない
- ヘッドショット成功時には$200貰える、特別な意味は無いが嬉しい。ヘッド判定は肩まで
- ショットガンは中距離からでも高威力で爽快。アーマー機能を利用して突撃可能
- グレネードランチャーに限らず爆発物の範囲が広めで、同時に倒せるのが気持ち良い
- スコープの付いてるライフルは万能性能で、遠くの敵を簡単に掃除できる
どの武器も特徴があり撃っていて楽しいのだが、弾薬補給がわかりにくいのが気になった。MAPをくまなく探すような必要はないが、印もなく、鈍く光っているだけの弾薬BOXは非常に見逃しやすい。あまりに武器の自由がなく、オカシイと思った後半からはいくつか見つけることができたが、もう少し派手に光らせてもいいと思う。これにガンマを上げる能力を使うのだろうか?
◆咄嗟にアーマーを作動できれば、ほとんど死ぬことはないだろう
- HUDのバイザー表示、足音は気に入っている
- 過去作にあったミリタリー色は消えている
- 半端じゃないロード時間の長さと、ゲームボリュームの短さ。
Chernobyl Terrorist Attackよりは面白いが、Chernobyl Commandoからは悪くなっている(同じ人間がデザインしているとは思えないが)。ストレートに言うと、過去作をやっている人にはもちろん、新しく遊びたい人にもオススメできない。Crysisが面白かったのはFar Cryというよく出来た基礎があったからであって、平凡なゲームに万能感溢れる特殊能力を付けても良くはならないよなぁというのが率直な感想だ。