Postal III – 必要ない二週目(12)

最近行われた大型アップデートにより、DRM認証問題の解決と日本語化が追加されたたため、触るなら今!…と言いたいところだが、遊ぶ価値が-50から-40に微増した程度なので、遊ぶ価値は未だにないままだ。パフォーマンスは以前よりも向上している印象で、経年によるPCスペック向上もあるため一概には言えないが、一部場面を除きフレームレートは144に張り付いていた。強制終了は1回のみ。ゲーム内容以前に正常な動作が評価の対象になるのが本作である。


◆アクションゲームとして最低限の品質を満たしていない本作を楽しめるかどうかはプレイヤーの感性次第。個人的にミッションのビジュアルやシチュエーション自体はリプレイしても悪いようには思わなかった。あくまで問題は動作とゲーム部分に集中しているに過ぎない()


◆ゲーム進行やキャラクター紹介がポンとでてくる一枚絵によって説明される。ぶつ切りとなったミッション群で進むストーリーは、住んでいる町でのお使いシミュレーターだったPostal2とは全く違うつくりに残念な気分となったが、アーリーアクセス版のPostal4触った後だと、遊びにくい巨大な空間をだらだらと移動するくらいであれば、開発規模に合わせた本作の簡易的な方式も悪くなかったと今になって思う。これは寄り道がどの程度好きかによるか

まぁまぁ遊べる

私は弾が少しブレるHalf-Life 2でヘッドショットの成功させるのが好きなのだが、本作は同Engineのおかげか、アセットがそのままというか、弾薬の飛び散り具合が近いため、適当に頭を狙っているだけでシューターとしてそれなりに楽しめる。「まぁまぁ遊べる」というのは嘘偽りない素直な感情であるが、私自身の傾向としてゲームを楽しむ能力が高く、評価が甘め、且つPostalシリーズのファンであることを加味すると真に受けない方がよいとは思う

Mini Ninjas – 1日1時間が適切

Xのタイムラインに流れてきたクリア報告に刺激を受け、長い間積んでいた本作をクリアまで。開始当初は主人公の移動速度が遅く、アクションも単調なため、薄くぼやけたゲームのように感じた。なんとなく抱いた子供向け作品のイメージそのままといった感じで、適当なところで切り上げようかと考えながら2時間ほど遊んだところで、ふと気が付いた。本作が薄くぼやけているのではなく、近年のアクションゲームが忙しなさすぎるのだ。

思えば開始直後から「…〇〇が出来るようになったね、次は〇〇も出来るようにしておくよ…次は〇〇ね…」といった具合に矢継ぎ早にアクションを増やしてくる近年のゲームは異常だ。プレイヤーの早期離脱防止なのだろうか。他のプレイヤーはこういった早い展開に着いていけるのか何時も疑問に思う。確かに飽きとは無縁だが、急かされているようでどうにも落ち着かない。1つ1つの動作の習熟もできず、記憶にも残らないだろう。逆にと言うか、もともとと言うか本作は昔を思い出させるようなゆったりしたとした展開となっている。大抵の人間は言われた事をすぐに応用できない。個人が感じるこの時間の流れがそのままゲームの評価となりそうだ。


◆ボタンをポチポチ押していれば進むのでゲーム本編の話をしなかったが、ゴリ押しが効かない場面では忍術や道具、キャラクターチェンジなどを試してみるといい。景色やレベルデザインも相当なものであるが、さすがに一本調子さを打ち消せるほどではないので、1日1時間程度のプレイだと気分よく遊べるだろう。セーブも10分に1回のペースで行えるので、まとまった時間が取れなくてもOKだ。遊びやすい


◆おならで攻撃してくる二面のボス。数々の下品なゲームを触ってきた私でも本作の放屁音には驚いた。身が出ててもおかしくないようなギリギリの音は、コロコロコミック世代のキッズでも素直に笑えないと思う。商業的にはもうちょっと可愛げがあるようにした方が良いと思うが…丸いゲームの中でここだけ変に尖っているように感じた

Portal – 無印とRTX版(2)

無印Portal(2007)をValveの解説を聞きながら一周した後に、RTX版を一周の計二週。RTX版は公開当初の起動チェック時に「あまり変わらないな」という感想を持ったので、今回はそうならぬよう注意深く描画を見ていたのだが、印象はほぼ変わらなかった。いや、グラフィックが変わっているのは分かるのだが、Metro ExodusやQuake 2よりも変化が小さく地味なので、感動するところまではいかないのだ。

そもそもPortal自体、プレイヤーがパズルに集中できるように余分な物や突起物を排除しているため、光を反射させる箇所が少ない。一番変化が分かりやすい照明や影を見る機会が減るわけだ。高解像度のテクスチャや自然に見えるよう微調整した仕事ぶりは素晴らしいように思うが、私を含めた一般的なユーザーには今ひとつピンとこないのではないだろうか。>参考動画。


◆解説を読みながら初プレイの時にダブルフリングにてこずったのを思い出した。操作そのものも難しかったが、それ以前に何をすればいいのかも分からなかったのだ。近年のゲームであれば、答えそのものを視覚的に見せて操作テクニックだけをプレイヤーに求めるケースが増えているが、ポータルは世界観の都合上ポンと見本イラストが置かれているだけ


◆Ryzen 5 3600とRTX4070の組み合わせではFPSが平均60以上でており、DLSS 3は十分に働いていたように思う。RTX版Portalの価値はそれ単体ではなく、制作するために開発したRTX Remixの方が大きいだろう。先日β版が公開されたコイツが上手に動いてくれれば、過去のゲームがリッチな表現で遊べるようになるので大きく期待している

Gears of War: Ultimate Edition – 有名なので

難易度Normalを軽く一周。チェーンソーによる豪快な近接攻撃、ドーンハンマーによる量子ビーム、暗闇から襲ってくる蝙蝠、近くで倒すと体液が飛び散りダメージを受けてしまうエイリアンのような敵、Co-opを盛り上げてくれそうなマップ構造など面白そうな要素はたくさんあったが、さほど楽しめなかった。

何を評価軸にするかで話が変わってくると思うが、カバーシューターとして見るならば、プレイヤーにあった難易度を適切に選択する必要は感じた。私がNormalで遊んだ限りでは、カバー動作するだけテンポが悪くなったので、真正面から堂々とヘッドショットを重ねるのが最適解となったわけだが、これはあまり楽しい遊び方ではないだろう。自分のスキルやストレスと相談しながら難易度を上げてみるのと、上手にカバーシューターとして楽しめるのではないだろうか。


◆スクリーンショットが上手に取れていなかったためタイトル画面を一枚。ゲーム的な設計や演出が多く、大衆向けの娯楽作品としてよく出来ている

Hi-Fi RUSH – ノービート

難易度ノーマル(2/4)をぎこちなくクリア。本作はBGMを心地よく感じられるプレイヤーを気持ちよく導いてくれる反面、上手にBGMに乗れなければ、攻撃や防御はおろか移動すらもおぼつかず、なかなかに苦しい。求められるスキルはテクニックよりも音楽に乗ることだ。

前半こそアクション操作でゴリ押しできるものの、後半はやはりタイミングよくパリィを成功させる必要があり、そこそこのリズム感が必要となる。とはいえ、繰り返しチャレンジしていけば、慣れていき詰まることはないだろう(イベントはQキーでスキップ可能)。曲だけでなくストーリーやキャラクターにも十分な魅力があるため、世界観が気に入ればやり直しも苦ではないはずだ。10人中7・8人が楽しめるようなゲーム内容でとてもよく出来ている。


◆あまり語られていないがシークレット探しが楽しい。正規ルートから見えていない場所には素直にお宝が置かれていることが多く癒される。そこら中に配置されているアイテムの入った箱をギターで力いっぱい叩き壊していくのも、破天荒なロック歌手のようでなんだか気持ちよかった


◆クリアタイムだけは毎回S評価。リズムに乗るというゲームの性質上、急ぎ足でプレイするのはあまりよろしくない。理想は楽器の練習をするように、新しく得たアクティブスキルをトレーニングモードで繰り返し手に馴染ませる、積極的に出来ることを増やす姿勢の方が楽しめるだろう

単純な好みか適応力が無かったからか

本作はアクションとリズムが上手に組み合わさっており大多数の人が楽しめる出来とはなっているが、リズムよりも自分の思い通りにキャラクターを動かしたいと考えているゲーマーとは相性が悪い。攻撃も防御も行うべきタイミングが指定されているようなものだからだ。特に速いアクションゲームが好みだと、ゲーム全体が緩慢に感じることだろう。さらに私は興味の範囲が狭いので、楽しいゲームのBGMしか好きになれない。ゲームが先なのだ。ゲームが楽しくなければその音楽に興味すら沸かないのである。結果的にアクションもリズムも洗練され続けた単体の方がいいように思えてきた。アクションはもとより得意でない音ゲーでさえ、譜面を叩くといった一つの動作に集中できるため、本作のような戦闘の複雑な要素に意識を持っていかれることもなく、余裕をもってリズムに乗っていけ気持ちよく遊べる。