Shadow Warrior 3 – 情熱が無ければコチラ(5)

難易度Medium(2/4)で一周。DOOM Eternalに似ているという意見をよく見かけるが、私もそう思う。ほぼそのままと言ってもいいだろう。違う点は”緩さ”だろうか。制約がないとも言える。例えばEternalは所持弾薬の上限を下げ、プレイヤーにヘッドショットの成功や弾薬管理のプレッシャーを与え、敵へのグローリーキルを強制してくる作りだったが(キチンと練られたバランスで)、本作はそういった圧や窮屈さをほとんど感じなかった。

好きな武器を使い近距離でオラオラ遠距離でチマチマ削ってもいいし、グローリーキルに代わるフィニッシャーシステムやトラップを活用してもヨシ、カタナを中心に忍者/侍プレイしてもヨシといった感じで、やりたいように立ち回ってくださいといった良い意味で雑な印象を感じる。Eternalは挑戦を求めるコアなゲーマーに受けているようだが、力を抜いてカジュアルに楽しむ分にはこちらの方が娯楽としては優れているだろう。戦闘をヌルく感じた時は、チャレンジ欄を埋めていくように行動していくと程よく難易度調整できて楽しめるように思う。


◆シークレットを探しながらゆっくりと遊んでも10時間はかからないので、気軽に手を出せる。もはやサブスク用コンテンツと言っても過言ではない気がする

Shadow Warrior 2 – 何が何だかわからない(4)

Shadow Warrior 3を触ってみる前に2を消化しようと思いプレイ。難易度はI Have No  Fear(2/4)で完全ソロ、会話をすっ飛ばし5時間ほどでクリア。ゲームを始めて気になったのが視野性の悪さで、情報量の多さとエフェクトのキツさで画面内で何が起こっているのか把握しづらく、やる気が無くなってしまった。無駄になりにくそうなパッシブスキルを上げながら、途中で取得した強力なアクティブスキルのShadow Furyにポイントを割り振って、流して終わらせた。

本作の目玉は追加されたトレハン要素だと思うので、それを楽しめるよう難易度をWho Wants Wang(3/4)以上に上げて、20時間ほどのプレイ時間を取って、ゆっくりとキャラクターを成長させていくのが良いだろう。難易度が低いと敵の耐性を無視できるので、武器を敵に合わせて切り替える必要がなく、トレハンの必要さを感じないからだ。無論トレハンがさほど好きではなかったり、ピュアなシューターを好むプレイヤーはレアアイテムの出現が低くなろうが、I Have No  Fear以下で遊ぶ方がストレスは少ないかと思う。


◆サイバーパンクの世界観と派手めのグラフィックが相まって、ギラギラと非常に見えづらい。本作に触ってみると似たシステムのBorderlandsのカートゥーン描画が如何に目に優しく遊びやすいのかが分かる


◆トレハン要素も体力管理も無視して敵をボコせるShadow Fury。大変爽快であり、救済措置であり、彼らが自ら作ったゲーム性の否定でもあるように感じた

Shadow Warrior 2013 – 楽しめたが、複雑な心境(3)

去年にShadow Warrior Classic Reduxを拡張パック込みでクリアしているたね、思い出補正無しでShadow Warrior 2013と比較できる立ち位置にあったが、いざクリアしてみれば特別比較する必要は無かった。現代にリブートしたShadow Warrior 2013はユーモアたっぷりをそのままに立派にオールドスクールFPSの楽しさを表現できていたからだ。惜しむべきは中盤以降、やや単調になってしまうところか。オリジナルは全編単調だと言えなくもなかったが。

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First Person Melee

Shadow Warriorの剣撃をリアルかアクションのどちらかに分けるとしたら、当然後者だろう。多少エフェクトに誤魔化されているような気もするが、カタナで斬りつける感触は良好で、補助的に銃撃とスキルをうまく使い分けるゲームプレイはユニークかつ爽快で非常によく出来ている。剣撃は爽快感が重視されているため、ずっしりとしたFirst Person Meleeを期待していると肩透かしにあう。そういうのを求めているプレイヤーはDark Messiah of Might and MagicやChivalry: Medieval Warfare、Dead IslandやZeno Clash、Serious Sam 3を遊んだほうが良いだろう。

キャラクターの成長と評価を混ぜたシステム

Shadow Warrior 2013は武器、スキル、パワーの三つをパワーアップさせることができるので、プレイヤーの気に入ったように成長させたい…ところだが、不思議なことに戦闘の度にプレイヤーを評価するシステムも一緒に組み込まれているのだ。つまり、あまりに趣味に走ったキャラクターを作ってしまうと、純粋な戦闘能力を落とすことに繋がるので、戦闘の度に低評価を受けることになる。はっきり言ってキャラクターの成長と評価を一緒にするのは通常では考えられないことだが、オールドスクールシューターを誰にでもクリアできるゲーム性にしたからこそ、「評価」を付けなければならなくなったのかもしれない。本作は経験値を引き継いだ状態で周回プレイが可能なので、最終的には皆が同じ能力のキャラクターになるように思うが、一周しか遊ばないプレイヤーには「評価」が少し気になる。

約12時間で本編をクリア、シークレットは全体の40%を見つけたことになっていたので結構満足。キャラクターを引き継いだ状態で2週目をプレイして、全ての武器とスキルを上げたところで一区切り。楽しめたのは間違いないが、Flying Wild Hogが一歩引き、もっとShadow Warriorをリスペクトできたのならば、より素晴らしいリブートになったと思う。要するにPainkillerやHard Resetの成分をもう少し減らしてもよかったのではないか、ということだ。

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◆絶大な効果のプロテクション

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◆火炎放射器あり。どの武器にも使いどころがあり、死に武器がない

Shadow Warrior Classic Redux – 二つの拡張パック(2)

Twin Dragon

Twin Dragonは1998年にWylde ProductionsとLevel Infinityという会社が制作し、後にフリーで公開された拡張パックだ。基本的には本編のリソースを利用しただけの平凡なものとなっている。新鮮な体験は少ないかもしれないが、大きな落胆もないので、安心して遊べると言ってもいいだろう。唯一ユニークだったのは、核ミサイルが多めに手に入るステージで、文字通りの「力押し」ができたところか。

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◆み…水野亜美?

Wanton Destruction

Wanton DestructionはSunstorm Interactiveによって開発された拡張パックなのだが、代理店がOKを出さなかったのでお蔵入りになっていた。しかしながら、突如として2005年にフリーで公開されたのだ。詳しい経緯は3D Realmsのサイトに記載されている。

肝心のゲームプレイとはいうと、本編よりも細かいダメージを喰らいにくくなっているように感じた。というのは、開けた場所が少なくなっていたので、敵側が先にこちらを見つけて一方的に撃ってくる展開が減っている(武器の関係上、遠距離の敵に即座に反撃しにくい)。その代わり出会い頭での戦闘比率が増えることとなるが、これには特別困ることはないだろう。確証はないが、敵のスキンを変えたついでに、認識距離か反応速度も落としているかもしれない。

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◆強風の中で飛行機から落ちないように移動

Shadow Warrior Classic Redux – 手に取りやすくなった迷作(1)

日本を勘違いした世界観が特徴のShadow Warriorを遊んでみた。怪しい漢字の看板や唐突に貼られているアニメポスターなど、普通じゃないゲームという雰囲気がそこらかしこから感じられるので、目でも楽しめる。

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しかし残念なことに全20レベルの半分過ぎたあたりから勘違いジャパン要素が徐々に失速。東洋風のMAPから一転、壊れた建物、岩山、戦艦などのMAPばかりになり、同社のDuke Nukem 3Dと殆ど変わらないようなロケーションになってしまう。あと実際に遊んでみるまで分からなかったのだが、Shadow WarriorはアクションFPSとしてのバランスが悪い。敵の攻撃が避けにくい上にダメージが高すぎるからだ。なので慎重に削っていくのが基本的な戦術となるはずだが、それにしては手裏剣、ショットガン、サブマシンガンの弾薬が少なめ。逆にロケットランチャーとグレネードランチャーが豊富なので、適当に爆発物をぶち込むという大味なゲームデザインとなっている。これが火遁の術や微塵隠れの術で敵を爆破!というものであれば、もっとユニークになったのではないかと思うが。

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後半は特徴のないMAPで戦闘バランスが悪いだけのシューターとなってしまっているわけだが、Shadow Warriorの大元になっているDuke Nukem 3D(Build Engine)のおかげか、そこそこ遊べる質は保てている。同じBuild EngineのDuke Nukem 3DとBloodが85点の出来だとすると、Shadow Warriorはレベル1からレベル4までが80点、レベル5から12までが75点、レベル13から20は65点ぐらいだろう。物珍しさでは評価できるゲームだが、シューティング部分はデコボコしたゲームのように感じる。

リマスター万歳(BANZAI)

去年まで本家3D RealmsのDL販売でShadow Warriorを買おうか悩んでいたのだが、先日GOG.comで販売開始されたのを聞いて喜んだのを覚えている。しかしソースポートのクラッシュ問題を解決できなかったので、気分が萎えてしまったのだ。しょうがなくBloodのようにDOSBoxでプレイしようか迷っていた時にちょうどよく、Shadow Warrior Classic (1997)Shadow Warrior Classic ReduxがSteamに登場したわけだ。これは非常に助かった。このところクラシックFPSが立て続けにリマスターやリメイクされているので、ファンとしてこの流れが続いてほしいと切に願っている。

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◆汚物の消毒