Mafia: Definitive Edition – 平成のゲームかな(3)

プレイヤーの判断に任されてはいるが、車の運転をスキップできるようになり、アクションアドヴェンチャーからミッションクリア型のTPSにジャンルが変わったように思う。当然スキップしないことも可能ではあるのだが、現代人の可処分時間はどんどん減っており、巨大な街をミッション毎に法定速度を守りながらダラダラと運転するプレイヤーは少ないだろう。遊ぶ側だけの話でなく、作る側売る側としてもスキップ機能を導入した判断は正しい。

運転のスキップ導入は限りなく正しいのだが、ゲームへの没入感は大きく減ってしまったようにも思う。迫力あるボスやいかつい同僚を乗せながら長い時間ハンドルを握っていると、マフィアの一員として活動している感覚を強く感じられる。ここがビデオゲームが映画と違うところで、”そこのいる感覚”は大事な要素だ。ところがスキップを繰り返すと、目的地で銃撃戦を繰り返すだけになってしまう、合間に挟まれる演出が上手なだけのよくあるシューターへと格が下がる。没入感が削がれれば、目の前に起こっていることに重さを感じにくいのだ(=映画でいいよね)。しかしながら、クリアまで20時間以上かかる難しめの無印をやれ、ともスキップを行わずにDefinitive Editionをやれ、というのも負荷が高すぎて私にはとても言えない。繰り返しになるが本作は無駄とも思える部分が非常に重要だと感じているので、やはり余裕ある時間を作りやすかった平成時代のゲームだったのかなと思う。


◆禁酒法のミッションが一番好き。物語的にもターニングポイントとなっている


◆タクシードライバーとして堅気な生活していた主人公のトミーだが、もともとマフィアとしての気質は十分にあったようにも思う

Call of Duty: WWII – こういうのでいいんだよ(24)

Activision Blizzard買収によりPC Game Passで遊べるのではないかと様子見していたが、どうも雲行きが怪しくなってきたため、セール期間を利用して購入してみた。難易度レギュラー(2/4)にて一周。今回は久しぶりに体力回復がメディキット方式になっており初代を意識しているようだ。メディキット自体は味方への声掛けで貰えたり、敵のキャンプ地点にも目立たぬよう置いてあるため、かなりの数手に入り、ダメージの蓄積で死ぬことはないのだが、それでも近年の自動回復よりかは戦闘に緊張を感じられてよかった。

大まかにはいつも通りのキャンペーン。革新的な体験を求めてシリーズを買うユーザーは少ないと思うので、これは悪い点ではない。実際に私も安定した質のWW2作品を求めて購入したからだ。リッチなスクリプト演出も金額に見合ったものとなっており、満足感がある。直感的に把握できないQTEシステムにはやや疑問を感じるが、カーチェイスやステルス、ドッグファイトなどのミニゲーム的要素も数回リトライすれば突破できる難易度かつ短い尺になっており、銃を撃ちたくてしょうがないプレイヤーへの配慮なのだろう。そつなくまとまっていて好印象だ。こういうのでいいんだよ。


◆最初のミッションがD-Dayのオマハビーチなのは、プレイヤーの心をガッと鷲掴みに来ている。派手で迫力があってFPSの良いところが全面に押し出ていていてヨシ。一周してみると、ここがピークだったんじゃないかという気も若干するが…現代的なグラフィックでこれを作ってくれたことに感謝


◆ストーリーは楽しみながら読めていたが、中盤から急速に嫌いになっていった。プレイに支障がでるようなモヤモヤした話にする必要があったのだろうか?こういう面倒な話は映画で見ればいいと思っている派だ

Call of Duty: United Fronts – マニア向け(23)

無印Call of Dutyとその拡張パックUnited Offensiveにコミュニティマップを足してオーバーホールした後にリアリズムアドオンと武器を追加したUnited Offensive専用ModがこのCall of Duty: United Frontsだ。ごちゃごちゃした印象の説明だったかもしれないが、基本は本家CoDなので心配はいらない。大きく異なっているのはコンパスの目的地表示機能がなくなっている点だろうか。簡単な英単語が読めれば問題はないはずだが、ZUnitedFronts1.0_Patch4_Realism.pk3のファイル削除でも対応できる。

ゲームバランスの話になるが、Infiniry Ward制作の無印Call of Dutyは遮蔽物の設置と回復材の置くポイントが絶妙だった。故Gray Matter Studios制作のUnited Offensiveは遮蔽物が少なく、耐える系のミッションが多いため、あまり良い印象がないものの無印がベースとなっているため、それなりに遊べた。肝心のコミュニティマップの出来はというと、恐らく良くない。身を隠す場所が見つからなかったり、無限沸きや異様な難しさの乗り物ミッションがあったりと、かなり怪しいのだ。製品二つは難易度Regular(3/5)で丁度いいくらいだが、コミュニティマップはGreenhorn(2/5)まで下げないと、とても娯楽として楽しめない。ただ、Greenhornまで下げると今度は殆ど体力が減らず簡単になりすぎるため、これはこれで微妙だ。幸いというか、筋金入りのファンが携わっているため雰囲気はかなり良い。初代CoDファンで興味があればリプレイも兼ねて触ってみるのも悪く無いだろう。


◆爆撃や砲台の音は相も変わらず良好。むしろこういう戦場の音の聞きたいがために初代CoDを動かしたいまである。Windows 10+X-Fi Titanium HD+Alchemy環境でも安定


◆みんな大好きオマハビーチ。今回はブリーフィング含む全70ステージのうち半分ほどをクリア。これでも無印+UOより多いのでボリューム的にはかなりのものとなる

Brothers in Arms: Earned in Blood – HHなんてなかった(4)

先日クリアしたBrothers in Arms: Hell’s Highway(2008)からもう少しBiAシリーズを遊んでみたいなと思ったので、難しそうで放置していたEarned in Blood(2005)に手を付けてみた。今回は難易度Normalであったが、前作Road to Hill 30(2005)からさほど難易度が変わっていなかったのか、はたまた私が上手くなったのか、終盤以外は適切なビデオゲームの難易度のように感じた。

今作は前作からマップを動ける範囲が増えており、より戦略性が増している。入り組んだ市街地では敵の側面や裏手を取れる”当たり”のルート、逆に敵がMGを構えて待ち伏せしている”はずれ”のルートもあり、混沌とした戦場を味わえる。また、AIも進化しておりプレイヤーが有利な位置を取ると、敵もそれに反応して身を隠せる場所で移動し、これまた逆にプレイヤーが低く不利な場所にいるのを察知すると、敵は有利になる高い場所や側面へ移動し攻撃を開始するあたり、かなり雰囲気が出ている。人間くさい。不満というほどではないが、どうも遠くのルートほど”当たり”の確立が高いようで、頭を使うよりも、とりあえず足で遠くから攻める方がうまくいくことが多かったので、やや単調な進行をしてしまった。反省。少し引いてよくよく考えれば、このゲーム性は前作のストラテジーorパズルというよりもルート選択式のステルスアクションに近くなったと言えるのかもしれない。


◆マルチプレイであれシングルキャンペーンであれ、敵の背後を取るというのはいつでも気分がよいものだ


◆「戦車をなんとかしろ」が多かった気がする。私の指揮能力では分隊を絡めて上手に戦えないため、単独でなんとかする展開が多かった。これではMoH:AAやCoDだ(汗

Brothers in Arms: Hell’s Highway – 二週目(3)

先日見た映画『遠すぎた橋』が素晴らしい出来だったので、元ネタのマーケット・ガーデン作戦を題材としたゲームを遊びたくなった。このところSWATシリーズやGhost Reconなどをクリアし、タクティカルシューターの腕前が上がった実感があるので、難易度を上げてみようと思ったのだが、セーブデータが消えておりAuthentic(3/3)が選べず。仕方なくVeteran難易度(2/3)でプレイ。

本作の主人公は武器を構えた後にもう一段階ズーム操作を行うと驚異的に命中率を高められるが、構えたままの状態であれば初代Brothers in Arms: Road to Hill 30と同じような低い命中精度となる。このように自らを縛る形で射撃能力を抑えておくと、プレイヤーの活躍だけでは要所が突破できなくなるので、しっかりと小隊指示を行う必要がでてくる。多少気を使うがBIA:RtH30のプレイ感覚と近くでき、なかなか楽しめる。


◆味方に制圧射撃を命じ、敵が固まっているところをプレイヤーが別角度から叩く黄金連携


◆敵の隠れた遮蔽物ごとバズーカで破壊するのはBiAの根幹を揺るがす超カジュアル調整だが、使える状況が多いのが問題なだけで、たまにある分には悪くないように思う