C17YSCAPE – はじめの一歩(16)

コメントで教えてもらった短めのHalf-Life: Alyxカスタムキャンペーンを難易度Normal(3/4)で一周。本編発売から4年が経とうとしていることもあり、カスタムキャンペーンの数は遊び尽くせないほどまでに増えている。肌に合っていれば長時間遊べるコンテンツへと化けるので、普段Workshopとは無縁のユーザーも、この機に触れてみると世界が広がって良いかもしれない(基本的な導入方法)。中でもHL:A Campaign-likeのカテゴリが便利で、ほぼワンクリックで本編とよく似たゲームが遊べる。

間を置いたからか、システムの理解度が上がったからか、操作機器の練度が上がったから、Air LinkからVirtual Desktopへ変更したからか、ブレやリコイルが違うのか、理由は分からないが今回は本編に比べて上手に遊べたように思う。だいぶ狙い通りに弾が飛ぶようになっていたので、敵の頭や背負ったガスタンクを撃ち抜いて、快適なシューターとして遊べた。謎解きは簡易的なものばかりでアクションに支障はでないだろう。サクっと遊べて満足感が高い。身体的な疲労が大きいVRでは、ボリュームの短さは利点のように今のところ考えている。


◆半開きのドアから銃口を滑り込ませての射撃。VRっぽい遊び方に満足


◆うわっすげぇ苦しい!遮蔽物に隠れてお祈りブラインドショット!!なんとかなれー!!!(プレイしている私は地べたに座り込んで手だけ上に伸ばしている)

Half-Life: USS DARKSTAR – MModで(15)

Valveの目に留まりドリームキャストにも移植されたシングルキャンペーンMod「USS DARKSTAR」がSteamにて公開されたHalf-Life: MModに付いてきたので難易度Mediumにて一周。Opposing ForceやBlue Shiftに比べると、Half-Lifeの拡張パックというより当時流行っていたB級シューターに近く、本編が気に入っているプレイヤーほど違和感を覚えるかもしれない。進行ルートもあまり直感的ではなく、来た道をまた戻るといった場面が多く、個性の範囲内ではあるものの不満を感じた。よほどの物好きではなけばスルーしてもいいと思う。


◆B級シューターとして割り切って考えれば、豊富な弾薬で敵をガンガン倒してそれなりに楽しめる。特にショットガンは本編Half-Lifeとは違い、節約を意識することもなく使ってくれと言わんばかりの意思を感じる

Half-Life: Alyx – 偏屈なファン(14)

久しぶりに出たシリーズ最新作として世界観は100点に近いだろう。ファンであれば満足できるに違いない。特徴的なのは序盤に遭遇するStrider、大きな足音を立てて近づいてくる奴はHL2の時とは違う巨大に見合った迫力を感じる。わざわざVR機器を装着して遊んでいる価値をすぐさま感じ取れるだろう。掴みがうまい。VRゲームとしても恐らく優秀だと思う。グラビティグローブを始めとした”VRならでは”の要素も上手に盛り込めているし、もともとテストプレイを重ねているValveらしい丁寧な仕事ぶりを全体から感じとれる。

気になるのはプレイ時間の1/3がアイテム探しになったところか。一番欲しいのは弾薬なのだが、どうも所持弾薬が少ないときに出現率が高くなるようで、安心できない程度に少し余る程度だとドロップが渋く、常に息苦しくなる状態となる。始めは弾薬のついでに合成樹脂も探していた形だったが、武器アップグレードの効果が高いことに気が付き、いつの間にかコチラがメインにすり替わっていった。とはいえ、探索というのは如何せん作業感が強い。自ら選択して集めてはいるものの、どうにも仕向けられていた感は拭えず、多少のストレスを感じながら最後までアイテムを探し集め続けた。もう少し気楽に前だけを向いて進んでいった方がゲームを楽しめた気がする。

射撃より物投げ

嫌悪感というほど強くはないが、VR上で人型の敵を撃ち殺すのは想像以上に生々しい行為だった。ディスプレイ越しとは違い、軽いやっちまった感がある。初めてFPSを遊んだ時を思い返してみると、慣れによるところも大きいとは思うが今後のVRゲームにおいて積極的にシューターを選ぶ気持ちは減っている。その代わりと言ってはなんだが、手榴弾や石など物を投げる行為全般は楽しめている。目に映っている物をひょいと掴んでぽいっと投げてみると、力の入れ具合に応じて放物線を描きながら落ちていく様は、まさに仮想空間といった感じで感動している。次点で弓やスリングショット(The Lab)なども好意的に受け止めている。


◆ガタイの良いコンバインには迫力がある。銃口を突きつけられるのも現実ではないと分かっていても強い恐怖を感じて、思わず即座に手を上げてしまった


◆レーザーサイトの装着改造により可哀そうなAimが劇的に改善された。序盤でこれを付けていればと少し後悔。レーザーサイトの恩恵をほとんど感じたことが無かったため頭を働かせず後回しにしてしまったのだ。冷静に思い返せば同社のLeft 4 Deadでも非常に強かったような

Black Mesa: Blue Shift – 良感触(13)

Black Mesaの優良シングルプレイModとして注目を集めているBlack Mesa: Blue ShiftをCh4まで(遊べるのがここまで)。オリジナルBlue Shift(2001)の記憶がかなり飛んでいるため、詳細な比較できないが、プレイ感覚はBlack Mesaに近くなっており、Half-Lifeシリーズが好きなプレイヤーであれば安心して遊べるものとなっている。2023年6月現在まだXenの部分が開発途中のため、急いで触る必要がない。よって完成までに復習がてらオリジナルBlue Shiftをプレイしておくのも悪くないかもしれない。個人的にXenは短めの方が好みだ。


◆GoldSourceから一番変わったのはParticle関連だろうか、いい意味で別のゲームのようで20年の進化を感じる


◆戦闘は使える爆発物が増え、派手になっている。こちらも現代的な娯楽として良い方面に解釈されたようだ

Black Mesa – 蛇足(12)

Half-Life1のファンリメイク作品。ベースとなっているゲームの完成度が非常に高いため、ある程度の品質が保証されている。現代的な手入れも加わり、遊びやすくなっている。有限から無限になったダッシュとフラッシュライト、物を移動させて道を作る仕掛け削除、線路の電気ダメージ除去などだ。ただ、このような時代を感じさせるストレス要素を減らしたのが良かったかというと、そうでもないような気がした。懐古と言われるかもしれないが、適度な負荷こそゲームを楽しませる一つの要素だからだ。負荷を減らし遊びやすくなった分だけ、他のゲームと差別されている部分が減り、個性と没入感が減ったようにも感じた。元がしっかりしているため基本的には良いゲームなのだが、薦めるならやはりオリジナルのHalf-Life1の方だ。


◆DirectX9とは思えないほどの綺麗さ細かさ。ビジュアル面は間違いなくオリジナルのHalf-Lifeを上回っているので、旧作をクリア済みでも、Half-Lifeの世界観が好きであるなら手に取ってみる価値がある。1と2の架け橋となる演出も追加されている


◆Xenを遊べない状態でアーリーアクセスが開始されたため、「Xenを作るのにそんなに時間が掛かるのか?」と不思議に思っていたが、今回のプレイでそのボリュームの大きさに驚かされた。これは確かに労力が必要だ。だが、その巨大さに見合った面白さとは言い難い。とにかくマップがでかいだけで移動も仕掛けも戦闘も単調なのだ。伝説的テンポの良さを誇るHalf-Lifeから急にDOOM3中盤やロシアゲーに切り替わったようで、やや苦痛を感じた。最初の一時間だけは素直に景色を楽しめる