C17YSCAPE – はじめの一歩(16)

コメントで教えてもらった短めのHalf-Life: Alyxカスタムキャンペーンを難易度Normal(3/4)で一周。本編発売から4年が経とうとしていることもあり、カスタムキャンペーンの数は遊び尽くせないほどまでに増えている。肌に合っていれば長時間遊べるコンテンツへと化けるので、普段Workshopとは無縁のユーザーも、この機に触れてみると世界が広がって良いかもしれない(基本的な導入方法)。中でもHL:A Campaign-likeのカテゴリが便利で、ほぼワンクリックで本編とよく似たゲームが遊べる。

間を置いたからか、システムの理解度が上がったからか、操作機器の練度が上がったから、Air LinkからVirtual Desktopへ変更したからか、ブレやリコイルが違うのか、理由は分からないが今回は本編に比べて上手に遊べたように思う。だいぶ狙い通りに弾が飛ぶようになっていたので、敵の頭や背負ったガスタンクを撃ち抜いて、快適なシューターとして遊べた。謎解きは簡易的なものばかりでアクションに支障はでないだろう。サクっと遊べて満足感が高い。身体的な疲労が大きいVRでは、ボリュームの短さは利点のように今のところ考えている。


◆半開きのドアから銃口を滑り込ませての射撃。VRっぽい遊び方に満足


◆うわっすげぇ苦しい!遮蔽物に隠れてお祈りブラインドショット!!なんとかなれー!!!(プレイしている私は地べたに座り込んで手だけ上に伸ばしている)

Serious Sam VR: The Last Hope – 習うより慣れろ(29)

既存のSerious SamをVR化させた作品がいくつかあるが、それらとは違い本作は最初からVR専用として開発されたものだ。2016年発売当初はボリューム不足だったらしいが、現在はそういった印象はない。それどころか、単純に難易度を上げてクリアするだけでも覚える事柄は多いだろうし、自動生成マップにエンドレスモードなど気に入ったプレイヤーが長く遊べるような工夫もされている。普通に遊ぶ場合でも全20ステージはVRデバイス使用する体力消耗を考えれば丁度よいボリュームだと思う。

本作は難易度が高めのゲームであるが、死んだ原因は比較的分かりやすい。大抵は殲滅力不足からの大量被弾になると思うので、ステージに合わせた装備に整えていこう。装備が最適化されていくにつれ、だんだんとAimの比重が大きくなってくるので、繰り返しプレイして敵の配置を覚えていくと、上手に処理できるようになりクリアに近づいていくだろう。手探りで試行錯誤していく泥臭いゲームである反面、ゲーム(各ステージ)の攻略を嬉しく感じる具合のよい難易度でもある。楽しめた。


◆新武器のLaser Swordは近距離から遠距離への範囲攻撃まで対応できる優秀な武器。ファンタジー作品に登場しそうな、剣を振った軌跡にレーザーが飛ぶやりすぎ感は子供心を持ったプレイヤーに大うけだろう


◆個人的には利き手の右手で精密射撃を行い、不器用な左手でそれをカバーするように運用するのが安定した。序盤の左手はレーザーピストル、ショットガン、トンプソンといったもともと精度の悪い銃を使い、半分は当たらなくていいやといった感じで気楽に撃っていた

Star Wars: Squadrons – 悪い酔いばかりじゃない(4)

やはり本作の目玉はVRモードだろう。首を回してX-WINGコックピット左右の窓を覗き込むと、宇宙空間を敵の巨大な艦隊がグワーっと飛んでいる様子が目に入り、迫力を伴った没入感を覚える。ディスプレイ越しでは見られない角度の映像には高い価値があると言えよう。気分はルーク・スカイウォーカーだ。ただ、かなり酔いやすい点には注意。三半規管には多少の自信がある私も360度移動とミサイルのロックオン回避行動を連続で行うと、さすがにリアルなダメージを負う。新しいテクノロジーと馴染みのないパイロットとしての疑似体験に付いてきた酔いもマイナスだけでない重要な経験として受け止めたい、と酸っぱい胃液と共に思った。

先ほど目玉と書いたもののミッション4からはVRを切ってプレイ。難易度もパイロット(2/4)からストーリーモード(1/4)へ落とした。本作のジャンルはスペース・フライトシミュレーターということだが、まず機体を安定させるのが難しく、慣れていないと戦闘どころではない。ジャンルの経験者でなければ、最初からはまず遊べないだろう。ゲーム部分だけを考えると、向上心が少なく軽く映画を見ただけの私のようなプレイヤーは、BattlefrontやJedi Knight シリーズのようなアクションゲームでライトセーバーをブオンブオン振り回している方が幸せかもしれない。現実でも乗り物の適正差があるように、向き不向きが大きいゲームのように思う。VR機器を持っていて、軽く触るだけというのならばかなりお勧めできるが。


◆VRモードは誰もが価値を認めるだろう。マルチプレイが前面に押し出されたゲームではあるが、シングルキャンペーンも悪くない内容だ


◆難易度ストーリーモードは受けるダメージよりも機体の回復量の方が大きいため、滅多なことが無ければ死なない。それが面白いのかと聞かれると困ってしまうが、難易度パイロットの上手くいかなさを考えると…だ。もう少し敵機の命中率を下げてくれたらイライラせずに頑張れた気もする

Half-Life: Alyx – 偏屈なファン(14)

久しぶりに出たシリーズ最新作として世界観は100点に近いだろう。ファンであれば満足できるに違いない。特徴的なのは序盤に遭遇するStrider、大きな足音を立てて近づいてくる奴はHL2の時とは違う巨大に見合った迫力を感じる。わざわざVR機器を装着して遊んでいる価値をすぐさま感じ取れるだろう。掴みがうまい。VRゲームとしても恐らく優秀だと思う。グラビティグローブを始めとした”VRならでは”の要素も上手に盛り込めているし、もともとテストプレイを重ねているValveらしい丁寧な仕事ぶりを全体から感じとれる。

気になるのはプレイ時間の1/3がアイテム探しになったところか。一番欲しいのは弾薬なのだが、どうも所持弾薬が少ないときに出現率が高くなるようで、安心できない程度に少し余る程度だとドロップが渋く、常に息苦しくなる状態となる。始めは弾薬のついでに合成樹脂も探していた形だったが、武器アップグレードの効果が高いことに気が付き、いつの間にかコチラがメインにすり替わっていった。とはいえ、探索というのは如何せん作業感が強い。自ら選択して集めてはいるものの、どうにも仕向けられていた感は拭えず、多少のストレスを感じながら最後までアイテムを探し集め続けた。もう少し気楽に前だけを向いて進んでいった方がゲームを楽しめた気がする。

射撃より物投げ

嫌悪感というほど強くはないが、VR上で人型の敵を撃ち殺すのは想像以上に生々しい行為だった。ディスプレイ越しとは違い、軽いやっちまった感がある。初めてFPSを遊んだ時を思い返してみると、慣れによるところも大きいとは思うが今後のVRゲームにおいて積極的にシューターを選ぶ気持ちは減っている。その代わりと言ってはなんだが、手榴弾や石など物を投げる行為全般は楽しめている。目に映っている物をひょいと掴んでぽいっと投げてみると、力の入れ具合に応じて放物線を描きながら落ちていく様は、まさに仮想空間といった感じで感動している。次点で弓やスリングショット(The Lab)なども好意的に受け止めている。


◆ガタイの良いコンバインには迫力がある。銃口を突きつけられるのも現実ではないと分かっていても強い恐怖を感じて、思わず即座に手を上げてしまった


◆レーザーサイトの装着改造により可哀そうなAimが劇的に改善された。序盤でこれを付けていればと少し後悔。レーザーサイトの恩恵をほとんど感じたことが無かったため頭を働かせず後回しにしてしまったのだ。冷静に思い返せば同社のLeft 4 Deadでも非常に強かったような

Vertigo 2 – Demo

「ホワッ!?」
なんか敵の化け物に存在感があって気持ち悪いな…(良い意味で

「なんか……いい感じかも」
VR機器でのピストル射撃に手ごたえを感じる

「え、あ、なるほどね……新しいな」
左手で取り出したマガジンを右手の銃にセットしてリロードする

「夜店の射的よりかは思った通りに当たるな」
グループで出現する敵を撃ちながら

「おおー……これがねぇ……」
右手ショットガンのポンプアクションを左手で行いながら

「え、これ先進めなくね?……あ、ああ、俺がしゃがむのね」
指先でCtrlキーを押すのではなく身体的なゲーム操作に戸惑う

「おー浮遊感あるねぇ」
空飛ぶ乗り物で周囲の景色を見回しながら

「あっ、やっぱり焦ってるとリロードってミスするんだ……映画みたい……」
大量出現した敵を相手にお手本のようなリロードミス。自分で笑ってしまうほどだった

「そろそろ終わりそうだな…出し惜しみなかったな」
比較されがちなHalf-Life: Alyxは未プレイなので分からないが、VRに期待する要素が一通り入っていて満足だった