Operation Flashpoint: Red River – 怖いもの見たさで

戦場シミュレーターとして評価の高いOperation Flashpointをうまい具合に遊びやすくカジュアルにした前作Operation Flashpoint: Dragon Risingをさらにカジュアルにしたと聞いて、怖いもの見たさで本作をプレイしてみた。難易度Normalで一周してみたところ、単体としては65点ほどの出来に思えたが、Operation Flashpointシリーズとして考えると”良くて30点”または”出さないほうが良かった”といった感じだろうか。なにせゲーム内容が、ウェイポイントに沿って進んでいって遠くの敵を撃ち殺すだけという単純なものになってしまい、お金をかけて作ったB級FPSといったレベルにまで落ちてしまったからだ。日本のゲームで言うならば、女神転生シリーズが「難しすぎると言われたので易しくしてみました」といってドラゴンクエストに近い新作を出したようなものだ。Codemastersは自分たちの作っている(知的財産権を持っている)ゲームの強みを分かっているとは思えない。

人間と遊ぼう

OFP:DRからOFP:RRになって良くなったところは味方NPCが崖を登り下りできるようなったことか。DRの時は小さな段差さえも下れなかった(認識できなかった?)ものだが、RRになってからはNPC(AI)の通行可能な場所を配慮する手間がなくなって楽になった。悪くなったところは、味方NPCが勝手に敵に突っ込んで死んでくれることだろうか。幸いチェックポイントにたどり着けば何事もなかったかのように生き返るので深刻というわけではないが、戦争気分が壊れてしまうので、本気で被害を減らしたかったら頻繁に待機の指示を飛ばさなければいけないのが面倒だ。また、プレイヤーの指示にとても忠実だったDRから一転、RRからは指示を無視することが度々あり、指揮を取るのが馬鹿馬鹿しくなってくる。購買層がカジュアルゲーマーだということを想定して、NPCが”棒立ち”しないようにせわしなく動くようにし、AIに賢い印象を持たせようとしているようとしているのはわかるが、指示を無視するばかりか勝手に状況を判断してプレイヤーの仕事を増やしているのは失敗と言えるだろう。一人で遊んでいるとストレスばかりが溜まるのでCo-opを強く推奨する。

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◆グラフィックは全体的にDRよりも綺麗になっている

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◆River。DRからグラフィックが向上しているのは確かだが、オプションからBloomやHDRなどのビデオ設定が変更できなくなったため、MAPによってはギラギラのテカテカのボケボケで目が痛くなる。そんな状態で200メートル先の敵を見つけろって?ついでに言えばFOVも狭すぎて索敵が苦痛。このスクリーンショットはバイナリをいじって視野角を90度相当に直してあるが、一枚目のスクリーンショットは変更前のFOVなのでよく見比べてみて欲しい。

Unreal Tournament – Botいぢめ(4)

キーボードを破壊するほどイライラしたくないので、難易度をAverage(下から二番目)にしてシングルキャンペーンを一周してみた。初めは想定していた以上に敵が弱かったので難易度を上げようかとも思ったのだが、そのうち強くなっていくだろうし、DominationやAssaultなどのやり慣れていないルールでつまづくのも嫌だったので、最後まで難易度変更しなかった。補足すると、この難易度のBOTは弱いだけでなく、移動速度が抑えられている上にDodge Jumpが使えないため「的」と化しているのだが、最後に対戦する現チャンピオンのXanだけはそれらの足枷なく素早い動きをしてきて手強いので注意が必要だ。アイテム管理が重要。

  • 全体的に武器が強力なのでラッキーパンチが期待でき、良い意味でお祭り感がある
  • Deathmatchに初代Unrealとオマハ・ビーチを連想させるステージ有り
  • Capture The Flag と Assaultは味方BOTに攻撃指示(Vキー)を飛ばしておけばOK
  • Dominationは拠点を占拠するだけでなく、一定時間守らないと点数が入らないのが面倒で熱い
  • AssaultはTF2で言うところのCPマップなのだが、先攻のマップ攻略に要した時間が後攻の攻撃可能時間になるという、いやに公平すぎるルールなので、全員がMAP構造を理解していないと勝負にならないように思う

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NAM – DOSBoxで遊ぼう

NAMはベトナム戦争を舞台にしたBuild EngineのFPSで1998年にリリースされた。前々から欲しいと思っていたものの、既に国内では流通しておらず、輸入する手立てしか残されていなかったのだが、先日Steamで販売が開始されたので、さっそくSource portのEDuke32に突っ込んでプレイしてみたのだ。これが大きな失敗だった。実はEDuke32はNAM本来のAutoAimをうまく再現できていないようで、プレイヤー側の銃弾がジャングルの木々などに邪魔され、中距離上の敵に攻撃当たらず、まともな銃撃戦にならないのだ。そのため一応はクイックセーブの連打でクリアまでいったのだが、理不尽極まりないバランスで非常に辛かった。

しかし、ゲームクリア後にふと見たSteamカスタマーのレビューが非常に好評になっているのを不思議に思い、Steam LibraryからDosboxでプレイしてみると、なんとまぁ、まともに敵に銃弾が当たるではないか。ということは、先ほどまでプレイしていたNAMは本来のNAMではなかったということになる。ただ、まともな銃撃戦が可能になったからと言っても、トリガー方式で空爆が落ちてきたり、起き上がるまで無敵状態の死んだふり兵士や絶妙な嫌がらせ配置の自爆ベトコンがいるため、遊びやすいゲームとは口が裂けても言えないのだが。本作はシューターとしてつまらない部類に入るのは間違いないが、MAPの形と雰囲気には光るものがあるように思う。薄暗いジャングルや息苦しい地下トンネルを歩いているだけで、もっと前に進みたいなぁと思えるMAPの形をしているのだ。この先がどうなっているのか知りたいという心をうまく刺激するのだろうか?

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以下、微グロのスクリーンショット 続きを読む

2002: A Doom Odyssey – Risenを使ってみた(26)

2002: A Doom Odysseyはその名の通り2002年に公開されたUltimade DoomのMegawadで、LevelとSoundの大部分をPaul Corfiatis一人が担当しているからか、非常に統一感がありMegawadというより製品版のような印象。全体を通して質の高いPWADなので、Episode4: Thy Flesh Consumedが好きなプレイヤーに合いそうだ。難易度Hurt me plentyでプレイした限りだとやや簡単といった感じで、簡単すぎないところが上手く出来ていると思う。少し疲れたのは、Baron of Hellをショットガンで倒さなければいけない状況が多いことか。同士討ちを狙うには狭いMAPばかりだったので、正面から戦うしかないのだろう。Ultra-Violenceでプレイするならば、シークレットを見つけて火力を確保しないと敵の進撃をしのげそうにない。

Risen3Dでの心配事

いつもはGzdoomでプレイしているのだが、気まぐれで3Dモデルの表示可能なRisen3Dを使ってみた。3DモデルのDOOMを遊ぶ上での心配事は、うまく敵の脇をすり抜けられるかどうかだ。本来のDOOMの敵はスプライト表示なのだが、これをポリゴンに置き換えるということは敵キャラの奥行き(体積)が増えることを意味し、ダッシュして敵の脇をすり抜けようとした際に引っかかりやすくなってしまうのではないかと不安だった。案の定、実際のプレイでは見事に敵の体に引っかかってしまったので、Risenでは避け行動が重要な高難易度には向いていないようだ。ただ、3Dエンジンを活かした高いグラフィックや優れた音の定位置での豊かなプレイ感覚は捨てがたいので、のんびりとHurt me plentyで遊ぶ際にはまた使ってみようと思う。

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Jets’n’Guns Gold – 兵装をステージに合わせよ

本作は敵を倒した報酬で自機を強化していくタイプのSTGだ。だが、闇雲に自分好みの機体を作っていけば良いというわけではない。当たり前だが各ステージごとに出現する敵の種類や地形やギミックなどが違ってくるので、それらを効率よく破壊できるだけの攻撃力を維持しながらも自機は壊れないようにするといったヘルスの確保を、少ない資金でやり繰りするのがこのゲームの醍醐味であり面白さとなっている。もちろん、兵装の購入と売却の金額が同じになっているので、安心して練習ゾーンで試し打ちをして自機の性能確認をして欲しい。もしもゲームが進行不能になってしまった場合は、やはり自機の兵装を見直すのが良いだろう。基本的にプレイヤーの当て避けの技術は重視されていないので、素直にShopに戻ってメイン武器のチェックからだ。

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◆ステージ開始時に出現するビールジョッキ型の中ボス。大した攻撃もせずに一定時間で逃げてしまうが、実はコイツがリトマス紙の役割を持っている。事はとても単純で、コイツが逃げ出す前に破壊できればステージクリアに十分な攻撃力を持っているということになり、逆に逃してしまうような低い攻撃力だとクリアが非常に難しくなるというワケ

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◆序盤は金欠がかなりキツイ半面、後半になり資金に余裕が出てくると、敵が画面に現れる前に倒せるほどの火力が身に付く。恐らく中盤までの厳しい資金繰りの褒美なのだろうが、シューター的な楽しさはほとんどない。頭を空っぽにして破壊の快楽に身をゆだねよう。

ヘルスと視野性

プレイしてみるとすぐに気が付くと思うが、敵機や敵攻撃のレイヤー(重ね)優先度がとても低く設定されているので、自機のショットや大きめの障害物に隠れてしまい、どうしても不意にダメージを受けてしまう。 よってプレイヤーの目が使えない分、避けようと努力するよりはさっさとヘルスを上げてしまったほうが利口である。少しヘルスを増やすだけで安定感が増すので、ゲームバランス的な不満はないが、あまりの視野性の悪さにヘルスの増減をマシンカスタマイズの要素に組み込ませたかった意図を感じる。これが当たっているとすると、被弾しやすくさせておきながら体力を上げることで手軽に解決させるのは自由とは逆の強制に近い気がする。やはり被ダメージの原因は見えやすくしておき、プレイヤー側に自らの避け技術を計算させてヘルスを上げるか上げないか (その分を攻撃にまわす)の判断をさせるべきだと思った。