NAM – DOSBoxで遊ぼう

NAMはベトナム戦争を舞台にしたBuild EngineのFPSで1998年にリリースされた。前々から欲しいと思っていたものの、既に国内では流通しておらず、輸入する手立てしか残されていなかったのだが、先日Steamで販売が開始されたので、さっそくSource portのEDuke32に突っ込んでプレイしてみたのだ。これが大きな失敗だった。実はEDuke32はNAM本来のAutoAimをうまく再現できていないようで、プレイヤー側の銃弾がジャングルの木々などに邪魔され、中距離上の敵に攻撃当たらず、まともな銃撃戦にならないのだ。そのため一応はクイックセーブの連打でクリアまでいったのだが、理不尽極まりないバランスで非常に辛かった。

しかし、ゲームクリア後にふと見たSteamカスタマーのレビューが非常に好評になっているのを不思議に思い、Steam LibraryからDosboxでプレイしてみると、なんとまぁ、まともに敵に銃弾が当たるではないか。ということは、先ほどまでプレイしていたNAMは本来のNAMではなかったということになる。ただ、まともな銃撃戦が可能になったからと言っても、トリガー方式で空爆が落ちてきたり、起き上がるまで無敵状態の死んだふり兵士や絶妙な嫌がらせ配置の自爆ベトコンがいるため、遊びやすいゲームとは口が裂けても言えないのだが。本作はシューターとしてつまらない部類に入るのは間違いないが、MAPの形と雰囲気には光るものがあるように思う。薄暗いジャングルや息苦しい地下トンネルを歩いているだけで、もっと前に進みたいなぁと思えるMAPの形をしているのだ。この先がどうなっているのか知りたいという心をうまく刺激するのだろうか?

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2002: A Doom Odyssey – Risenを使ってみた(26)

2002: A Doom Odysseyはその名の通り2002年に公開されたUltimade DoomのMegawadで、LevelとSoundの大部分をPaul Corfiatis一人が担当しているからか、非常に統一感がありMegawadというより製品版のような印象。全体を通して質の高いPWADなので、Episode4: Thy Flesh Consumedが好きなプレイヤーに合いそうだ。難易度Hurt me plentyでプレイした限りだとやや簡単といった感じで、簡単すぎないところが上手く出来ていると思う。少し疲れたのは、Baron of Hellをショットガンで倒さなければいけない状況が多いことか。同士討ちを狙うには狭いMAPばかりだったので、正面から戦うしかないのだろう。Ultra-Violenceでプレイするならば、シークレットを見つけて火力を確保しないと敵の進撃をしのげそうにない。

Risen3Dでの心配事

いつもはGzdoomでプレイしているのだが、気まぐれで3Dモデルの表示可能なRisen3Dを使ってみた。3DモデルのDOOMを遊ぶ上での心配事は、うまく敵の脇をすり抜けられるかどうかだ。本来のDOOMの敵はスプライト表示なのだが、これをポリゴンに置き換えるということは敵キャラの奥行き(体積)が増えることを意味し、ダッシュして敵の脇をすり抜けようとした際に引っかかりやすくなってしまうのではないかと不安だった。案の定、実際のプレイでは見事に敵の体に引っかかってしまったので、Risenでは避け行動が重要な高難易度には向いていないようだ。ただ、3Dエンジンを活かした高いグラフィックや優れた音の定位置での豊かなプレイ感覚は捨てがたいので、のんびりとHurt me plentyで遊ぶ際にはまた使ってみようと思う。

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Jets’n’Guns Gold – 兵装をステージに合わせよ

本作は敵を倒した報酬で自機を強化していくタイプのSTGだ。だが、闇雲に自分好みの機体を作っていけば良いというわけではない。当たり前だが各ステージごとに出現する敵の種類や地形やギミックなどが違ってくるので、それらを効率よく破壊できるだけの攻撃力を維持しながらも自機は壊れないようにするといったヘルスの確保を、少ない資金でやり繰りするのがこのゲームの醍醐味であり面白さとなっている。もちろん、兵装の購入と売却の金額が同じになっているので、安心して練習ゾーンで試し打ちをして自機の性能確認をして欲しい。もしもゲームが進行不能になってしまった場合は、やはり自機の兵装を見直すのが良いだろう。基本的にプレイヤーの当て避けの技術は重視されていないので、素直にShopに戻ってメイン武器のチェックからだ。

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◆ステージ開始時に出現するビールジョッキ型の中ボス。大した攻撃もせずに一定時間で逃げてしまうが、実はコイツがリトマス紙の役割を持っている。事はとても単純で、コイツが逃げ出す前に破壊できればステージクリアに十分な攻撃力を持っているということになり、逆に逃してしまうような低い攻撃力だとクリアが非常に難しくなるというワケ

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◆序盤は金欠がかなりキツイ半面、後半になり資金に余裕が出てくると、敵が画面に現れる前に倒せるほどの火力が身に付く。恐らく中盤までの厳しい資金繰りの褒美なのだろうが、シューター的な楽しさはほとんどない。頭を空っぽにして破壊の快楽に身をゆだねよう。

ヘルスと視野性

プレイしてみるとすぐに気が付くと思うが、敵機や敵攻撃のレイヤー(重ね)優先度がとても低く設定されているので、自機のショットや大きめの障害物に隠れてしまい、どうしても不意にダメージを受けてしまう。 よってプレイヤーの目が使えない分、避けようと努力するよりはさっさとヘルスを上げてしまったほうが利口である。少しヘルスを増やすだけで安定感が増すので、ゲームバランス的な不満はないが、あまりの視野性の悪さにヘルスの増減をマシンカスタマイズの要素に組み込ませたかった意図を感じる。これが当たっているとすると、被弾しやすくさせておきながら体力を上げることで手軽に解決させるのは自由とは逆の強制に近い気がする。やはり被ダメージの原因は見えやすくしておき、プレイヤー側に自らの避け技術を計算させてヘルスを上げるか上げないか (その分を攻撃にまわす)の判断をさせるべきだと思った。

Progetto Genoma – 倒しても倒してもStrogg(11)

Progetto GenomaはMark Shanによって2000年に公開されたQuake2のシングルプレイMAP集だ。特徴的なのは出現する敵の数で、全12MAP中に合計1100体を超えるものとなっている。これは近年では珍しいというか懐かしいというか、とにかく沢山の敵を出すのが正義だと思っているPainkiller Redemptionのノリに近い。また、出現する敵の数に対して取得できる弾薬数が控えめになっており、効率よく敵を倒さねばならないところも似ているように思う。もう一つの大きな特徴としてHornetTank Bossなどの中ボスが二体同時に出現することもあり、ゲーム全体を通して馬鹿っぽさと面倒くささが入り混じっている。

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◆ガンナーの5.6体同時出現は当たり前、後ろにグラディエーターが付いていることも

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◆タンク4体を相手にとてつもなくQuad Damageが欲しくなるものの、結局最後まで発見することができなかった。ということでシークレットとしてどこかに隠されているのではないかと考えられるが、他の補助アイテムも見つけられなかったことを考慮すると、実はアイテムなど存在していなくて全てガチンコで倒せということなのかもしれない。

Metro 2033 – 難易度Hardで二周目(2)

先日小説版Metro 2033を読み終えたので、ゲーム内容を思い出すすとともにMetro: Last Lightへ向けての予習という意味で難易度を上げて二周目に挑戦してみた。難易度が上がったからといってNormalに比べて難しくなったという感じは無く、ステルス必須のステージを数回やり直す程度で済んだ。

困ったのはChapter4のOutpostで詰みセーブに遭ったことか。まさか今どきのオートセーブ搭載ゲームで詰みセーブになるとは思いもよらなかったので、やけに難しいゲームだなと試行錯誤に結構な時間を取られた。どうやら原因は適当に投げたダイナマイトで遠くの敵までも警戒状態にさせてしまったようだったので、メインメニューからロードしなおして打開。所持量を上回るほどのダイナマイトを拾えるのだから適当に投げる(消費する)でしょ?

気に入ったら小説とゲームの両方を

小説版とゲーム版は内容に若干違いがあるものの、お互いを補う関係にあり、両方を読みプレイすることでメトロの世界をより身近に感じられるようになる。小説版は話の流れがしっかりしているものの、特殊な世界を描いているわりに挿絵が少なく、物語の中核である「黒き者(チョルヌィ)」がメトロの住人にどう恐れられているのかビジュアルが見えずにわかりにくいのだ。ゲーム版ではそこを助けるように、「黒き者」のビジュアル化や恐怖感をプレイヤーに体験させることに成功しており、ゲームプレイでの視覚的情報が小説へ良い影響を与えている。これは開発の4A Gamesは『ゲーム化』の意味を正しく理解しているということだ。今更すぎるが、小説とゲームのどちらかで世界観が気に入った方は、是非もう片方を購入してみて欲しい。

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