Heavy Bullets – 一度のクリアまでならば

使用した弾丸を回収し、再利用しながら先に進むローグライク系FPS『Heavy Bullets』をクリア。とてもシンプルなシステムなので、無駄弾を減らすべくしっかりと狙って撃つことさえ念頭に置いておけば、他のシューターとそれほど変わりないはずだ。違うのは撃った弾を回収する必要があるため、敵をおびき寄せてから倒すのが定石になっている点で、逆に敵をおびき出そうとしてこちらがウロウロしている隙を狙ってくる遠距離攻撃型の敵も出現する。その両方の敵をうまい具合にいなしていくのがこのゲームの醍醐味だ。プレイしていくうちにだんだんとモンスターの鳴き声や隠れている場所も覚えていけるので、リトライする度に被ダメージを減らせるだろう。システムのシンプルさ故に自分のしくじった原因が分かりやすいのもリアル経験値獲得の実感に繋がり、ゲーム開始から数時間はかなり熱中できる。

ただ、そのシンプルすぎるシステム故にゲームに慣れてきた頃には魅力が薄くなっているかもしれない。言ってしまえば、本作は全8面のうち4面と8面の最後に出現ボスだけが難所であり、その二箇所以外は丁寧にクリアリングすればほとんどダメージを受けないのだ。よって、普通にプレイしているとボスの攻略方法を見つけるまでボスに挑み続ける流れとなるが、ボスまでの道のりがクリアリングしながら撃つだけの単純作業になっており、面白みを感じない。これは道中に入手できるアイテムが非力なことにも原因がある。このアイテム達がもう少し強力だったら作業感を薄くできたように思うのだが、実際にはシューターとしての要素が強すぎる(運よりもプレイヤーの技量を重視)ばかりに、アイテム全般が効果の弱いサポート役になってしまっているのが残念である。かろうじて敵が近くにいるとブザーが鳴るProximity Sensorが使えるものの、やはり死が怖いので回復剤を持っているのが安定なのだ。アイテム関連をもう少し作りこんでいたなら1000回遊べる!とまではいかないものの、50回遊べる!ぐらいまではいけたように思う。

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毒々しいビジュアルや弾丸のリサイクルやローグライクといった単語にピンときたらやってみるといい。タイトル通り最初のクリアまでならかなり楽しめる。

Beyond Belief – やはり普通が良い(14)

97年にドイツのゲームデザイナーMatthias Worchによって開発公開されたQuake用シングルマップ集「Beyond Belief」をプレイしてみた。彼の携わったゲームはDead Space 2(Chapter2.3.6)とUnreal 2とReturn To NaPaliとRequiem(PWAD)といくつかプレイしているが、往々にして印象に残っていない。特にチームではなく彼個人が設計し、特色が色濃く出ているであろうRequiem(MAP4.9.15)ですら、私のプレイメモには何も記されておらず、やはり印象に残っていないことが窺える。ただ、”印象に残らない”という事自体は悪ではない。印象に残るという事は極端に快か不快かの要素が有るということであり、そのどちらかが欠けているだけでダメと決めつける必要はないのだ。それどころか、今思えば彼のデザインは不快な要素を極力減らした状態で、快の要素を並からやや上の範囲まで持ち上げているように思われるので、これはこれで続編のゲーム(又はカスタムMap)を作る上では申し分のない能力なのである。

さて、話を本シングルマップ集に戻すと、本編Quakeより少し複雑になっているものの、道筋やシークレットも分かりやすい部類で、ロック調のBGMも相まって、ガンガン前に進みたくなるように作られており、且つガンガン突っ込んでも問題ないような敵配置にもなっている。ボリュームも全9レベルで1Episode分と短いので、id製に近いQuakeをサクっと気軽に遊びたいプレイヤーにピッタリだ。

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Ultimate Super Doom 3 – 両方が好きならば(29)

DOOM 3に登場する武器と敵をDOOM 2にコンバートしたMod「Ultimate Super Doom 3」をThe Ultimate DOOMに適用し、難易度Veteranでプレイしてみた。DOOMとDOOM3の両方を遊んだことのある人には、実際に触らずともどのようなゲームか想像がつくかもしれないが、武器のリロードが存在する分だけゲームのテンポが悪くなっている。これはもちろん面白いゲームよりも忠実な移植を目指したためであるが、展開が速いゲームに武器のリロードという組み合わせは本当に相性が悪いんだなとしみじみ思った。比べるのは酷かもしれないが、先日プレイしたCounter-Strike(Condition Zero)はリロードを極めてうまくゲームの面白さ(戦術性)に組み込んでいたのだが、本Modは大量の敵を捌く必要のあるDOOMに、二三体を前提に戦うDOOM3のシステムを乗せているため、息切れしやすく、DOOM1本来の面白さや爽快さを全く味わえない。

  • 敵の認識距離と歩行速度が大幅に上がり、ものすごい勢いで距離を詰めてくる
  • 難易度MarineはHurt me plentyよりも簡単で、VeteranはUltra-Violenceよりも難しい
  • DOOM.wadでプレイしてもRevenantやPain ElementalやCombat Shotgun(RoE)が出現
  • Grenadeは本来攻撃できない場所に投げられるので、結構面白おかしく使える
  • Spider MastermindはDOOM 3のコンセプトアートを元にしたグラフィックで登場
  • CyberDemonをBerserker状態で殴り倒せるのは本Mod特有であり、気味がいい

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Counter-Strike: Condition Zero – Botとでも楽しめる(2)

そもそもCounter-Strikeが嫌いなFPSプレイヤーはいるのだろうか。単純明快かつ緊張感の味わえるゲームルール、ストッピングを初めとするやり込みがいのある技術の数々、改良に改良を重ねられたMap達。それらが合わさり誰もが認める世界最高のFPSであることに異論は無いはずだ。ただ、その高い完成度や競技性に魅せられ、膨大な時間を遊んでいる熱心なプレイヤー達に、何もできずボロ雑巾のように倒され続けるのが嫌なだけなのである。つまりは、Counter-Strikeを遊びたいけれど、あまりに勝てないのは嫌なので、頭の良いBotが標準搭載されているCounter-Strike: Condition Zeroのキャンペーンをのんびりと(難易度Normalで)遊ぶことにしたわけだ。また、キャンペーンは出来が良いわりにCounter-Terrorists側のミッションしか用意されていないという半端かつ勿体無い状態なので、有志が作成したTerrorists側のミッションパックも試しにプレイしてみた。

実際にプレイしてみるとCounter-Strike未経験者を想定している気の利いたシステムに驚かされる。まず買い物中に時間が止まる。そのため、ゆっくりと時間を掛けて武器を選びマウスクリックで購入することが可能だ。当然ConfigにBindを設定するような面倒も無い。また、1.6の時は機能していなかったAutobuyも信用できるものになっており、自動でアサルトライフルと弾薬と防具を購入してくれるのがとても便利。さらに最初から多くの資金を持っているのも嬉しいところで、通常の対戦と違いピストルラウンドを行わずともアサルトライフルを持ってゲーム開始できるようにしたのは英断と言える。そして、初めて見るMAPでも前述した頭の良いBotに付いて行けば、自然と相手陣営とぶつかる場所も覚えられ、Counter-Strikeを遊んだことのないプレイヤーでも基本的な流れを理解できるので、キャンペーンをクリアするまでになれば、全くの初心者でもある程度の自信は付くだろう。世界人気No1オンラインゲームの入門ソフトとして非常によく出来た作りだ。…書くのが10年遅いって?

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◆キャンペーンは通常のマルチ対戦とは違い、単純にラウンド勝利を重ねるだけでなく、いくつかの目標を達成する必要がある。それはボムを解除しろだとか、ショットガンで5人倒せだとか、ブルパップで7人倒せだとか、75秒以内にラウンドを勝利しろだとか比較的簡単な代物だ。ボムや人質関連はルールの理解に適しているし、普段使わない武器を指定されるのは新鮮な気持ちで戦えるのでなかなか良いと思う。なかでもMagnum Sniper Rifle(AWP)でキルを命じられるものは、あまりにも簡単すぎて、課題というよりはボーナスであり息抜きになっているのが愉快である。ドゥーン

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◆チームメイトの編成が可能。序盤はサブマシンガンやショットガンといった銃を持った近距離特化の味方しか雇えないので、不安定で活躍に期待できないが、後半になるにつれアサルトライフルを持ったキャラクターを多く雇えるようになるので、ゲームが進行するほどに楽になる。やはりAKやM4は単純に強く、遠距離から近距離まで対応できるため、自分が死んだ後でも彼らのフォローに期待できる。(Botは大多数のMapで安定動作してくれる反面、FastlineなどのOfficial Mapでも狭く入り組んだ場所では完全に混乱してしまい、初めて迷路に挑戦するネズミのようで見るに耐えない)

Call of Duty: Black Ops 2 – CoDとはなんぞや(19)

純粋な戦闘はCall of Duty史上最も面白かった。だが、これはプレイヤーが一人でガンガン撃って進めるという作りから感じる面白さであり、特別にBlack Ops 2がうまく作られているというわけではない(銃の感触は相当なものだが)。それどころか、AAA級FPSからB級FPSに近づいたことすら意味し、ヒーローではない一兵士を描きたかったという初代Call of Duty(Infinity Ward)の考えからも逸脱しているので、BO2は完全に”Call of Dutyである意味”が無いように思う。これを今のメイン購入層がどう思っているかはわからないが、さほど熱心なファンではない私はシリーズ9作目であることを考慮するとやむを得ないのかなと消極的に考える。また、以後のCall of Dutyについてああしてほしい、こうしてほしいといった要望もないので、今までどおり安くなったら買うという姿勢のままだ。

…あ、いや、違った。本当は言いたいことが少しある。実は難易度Normalを選択したからだろうか、銃を乱射して倒した敵の落とした銃を拾って再度乱射しておもいっきり走り回って敵を蹴散らすようなやりたい放題のプレイができたので、実際にゲームを操作した時間よりも、その前後に挟まるストーリーを「見させられた」時間の方が長く感じたくらいだ。いくらCoDの伝統と言っても、さすがに今回は実質的なゲームプレイ時間が短すぎる。Treyarchはせっかく、戦闘をアクション方向に味付けしたり、ゾンビと戯れるモードを追加したり、ミッションにRTS要素を取り入れるなどして「Call of Dutyらしさ」というものを放り投げたのだから、いっそのこと次からはスクリプトやストーリーにもスキップ機能を付け足して、私のような単に銃を撃ちたいだけのプレイヤーへのアプローチを始めても良いのではないだろうか。どうせCall of Dutyとさえ銘打っておけば売れるのだから。

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