使用した弾丸を回収し、再利用しながら先に進むローグライク系FPS『Heavy Bullets』をクリア。とてもシンプルなシステムなので、無駄弾を減らすべくしっかりと狙って撃つことさえ念頭に置いておけば、他のシューターとそれほど変わりないはずだ。違うのは撃った弾を回収する必要があるため、敵をおびき寄せてから倒すのが定石になっている点で、逆に敵をおびき出そうとしてこちらがウロウロしている隙を狙ってくる遠距離攻撃型の敵も出現する。その両方の敵をうまい具合にいなしていくのがこのゲームの醍醐味だ。プレイしていくうちにだんだんとモンスターの鳴き声や隠れている場所も覚えていけるので、リトライする度に被ダメージを減らせるだろう。システムのシンプルさ故に自分のしくじった原因が分かりやすいのもリアル経験値獲得の実感に繋がり、ゲーム開始から数時間はかなり熱中できる。
ただ、そのシンプルすぎるシステム故にゲームに慣れてきた頃には魅力が薄くなっているかもしれない。言ってしまえば、本作は全8面のうち4面と8面の最後に出現ボスだけが難所であり、その二箇所以外は丁寧にクリアリングすればほとんどダメージを受けないのだ。よって、普通にプレイしているとボスの攻略方法を見つけるまでボスに挑み続ける流れとなるが、ボスまでの道のりがクリアリングしながら撃つだけの単純作業になっており、面白みを感じない。これは道中に入手できるアイテムが非力なことにも原因がある。このアイテム達がもう少し強力だったら作業感を薄くできたように思うのだが、実際にはシューターとしての要素が強すぎる(運よりもプレイヤーの技量を重視)ばかりに、アイテム全般が効果の弱いサポート役になってしまっているのが残念である。かろうじて敵が近くにいるとブザーが鳴るProximity Sensorが使えるものの、やはり死が怖いので回復剤を持っているのが安定なのだ。アイテム関連をもう少し作りこんでいたなら1000回遊べる!とまではいかないものの、50回遊べる!ぐらいまではいけたように思う。
毒々しいビジュアルや弾丸のリサイクルやローグライクといった単語にピンときたらやってみるといい。タイトル通り最初のクリアまでならかなり楽しめる。