Enemy Frontで失った精神力とWW2成分の補充にWolfenstein(2009)をプレイしたわけだが、案の定回復量が少なく心の傷が癒えきらなかったので、Call of Duty: World at Warの二周目をやってみることにした。先日触った同開発TreyarchのCall of Duty: Black Ops 2と見比べたかったのも動機の一つだ。恥ずかしながら初回のプレイで記憶に残っているのは、天皇陛下万歳と叫びながら突撃してくる日本兵とすばしこく移動するスナイパーとの一騎打ちくらい。
それでもいざゲームを始めてみると、日本軍を相手にする太平洋戦パートは戦闘と演出がとても派手で、味方を共に戦線を上げていく様がInfinity Ward制のようであり、ご都合主義的ではあるものの、戦争を疑似体験している気分になり、かなり興奮した。その反面、ドイツ軍を相手にする独ソ戦パートは、Treyarchの味が色濃く出ているからか、地味でアクションゲーム的な楽しさが少ない。戦争と人間の闇や狂気を描くといった試みに反対はしないが、それはゲームではなく映画のような媒体の方が良いのではないだろうか?カジュアルなゲーム性と表現したいことが、どうにも釣り合っていないような気がする。また、ゲーム前半の出来が良すぎたせいか、後半はややだれた印象であるが、それでも遥かにBlack Ops 2より”Call of Dutyらしさ”があり、中々充実した時間を過ごせた。Treyarchもその気になればInfinity Wardに近いものを作れるのだと分かったし、Black Ops 3の次にWW2物を作るとしたら、冒険は控えめに昔のInfinity Wardが作ったようなゲームを目指して欲しいところ。…無理だろうけど。
◆連合軍からすると、Japanese Zero(零戦)一機の神風特攻を許してしまうだけで母艦が使い物にならなくなるというのは、相当な脅威だったように思う