Requiem – 所詮は寄せ集めさ(17)

優秀な多数のMapperによって作られたMegawadであるRequiemを「寄せ集め」とタイトルに打ったのは、批判するためではない。クリアしても気の利いた感想を持てなかった私の単なる負け惜しみだ。全32MAPの前半部分は確かに「ギミック重視」であったのだが、後半部分からは何がなんだかよく分からなくなってしまった。これは「一つのPWADとして統一感」があるのか、ないのかというどうでもいい話なので、単純に遊ぶ分には気になることでもないだろう。ただ、全体的に地味な戦闘が最後まで続いた。

MAP20と26はあまりにも短いためシークレット(MAP31と32)への入り口かと思ったが、そういったことはなく、単純に手抜きのようの感じた。MAP17と21は共に難解に作られているが、プレイヤーへの配慮に差がある。前者は面白さの伴わない難しいだけのMAPになっており、後者は逆。そして、最終面のMAP30があっさりしすぎて物足りない代わりに、MAP23ではサーバーデーモン3体にバフォメットが出現するため、こちらを最終面にしたほうが盛り上がったのではないかと思う。大物ばかりでクドそうに聞こえるが、Dario Casaliの力量なのか、遊んでみると逆にスッキリとさえ思え、満足できた。

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◆邪魔っ!

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Wolfenstein SSは半透明なので攻撃を当てることができない

Requiem – ギミック重視のWAD(16)

1997年に公開され、Top 100 WADs of All Timeにも選ばれているRequiemを遊んでみた。半分のLevel15までやってみて思ったのは、プレイヤーの火力が抑えられていることだ。なにせここまで進むのにロケットランチャーを100発も撃っていないので、ショットガンばかりで非常に地味な印象がある。しかし、難易度をジワジワと上げていくのがアクション(シューター)ゲームとして正解の一つなので、Megawadとしては非常にまともな作りといえる。

戦闘難易度が普通で、とりわけ迷路というわけでもないRequiemの特徴は、たくさんのギミックだ。時間差で作動する障害物を中心に、隠しスイッチ(新テクスチャ)やエレベーターなどで一味違った遊びを提供してくれる。珍しいのは敵がエフェクト無しで目の前にワープしてくることか。普段は緑色のエフェクトが見えるので、ある程度の心の準備ができるが、パっと目の前にレブナントが現れるときなどは驚きすぎて声も出ない。

  • MAP06…とにかく仕掛けがクドイ。特にゴール直前。だがそれがいい。
  • MAP08…廃液工場を爆破するという道筋が立てられている。
  • MAP12…単純明快なステージばかりだったのに、急に迷路を食らう。

ゆっくりと最後までやっていきたい。

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◆HUDがお洒落

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◆タイトルスクリーンがダサかっこいい

Sniper: Ghost Warrior 2 – ライフルだけが友さ(7)

Sniper: Ghost Warrior 2は前作Sniper: Ghost WarriorをCryENGINE 3で作り直してCall of Duty 4の風味を足したようなゲームだ。つまり、味方NPCにくっ付いていくか、無線の指示に従って狙撃ポイントに向かい、そこで敵の頭をぶち抜くだけの単調でお粗末なシューターなのである。しかし、お粗末なのはシューターとして見た場合であって、前哨狙撃兵(Scout Sniper)の体験ゲームとしては高く評価できる。味方と息を合わせて敵部隊を殲滅させていくさまは、うまくいきすぎている感じもあるが概ね遊んでよかったと思えるものだ。ストーリーもそれなりに面白く、難易度も高くないため、取っ付き易いのでFPS初心者の人にこそやってもらいたい。

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グラフィックはDirectX9を最高設定にしてGTX660SLIでフレームレート70近くで安定。DirectX11には対応しているものの、DirectX9よりも汚く見えてしまうので忘れてもいいだろう。テクスチャは全体的に荒いものの、近年のゲームの中では平均的なレベル。また、一周しても進行不能級のバグには遭遇しなかったので、前作よりもまともになっていると言える。…バグが面白さを加味していただけに少し寂しいが。

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  • ACT2以降から風が弱くなるので、狙撃のゲーム性が下がる
  • 双眼鏡が高性能で、後半は特にお世話になる
  • 敵がXM-8を持っていることが多く、近代的な印象が強い
  • 日本語化した場合、フォントが丸っこく戦争している気分にならない
  • Sniper Elite V2はスナイパーライフルでの狙撃がゲームの中核になっているので、狙撃手の疑似体験がメインの本作と比較する必要は無い

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ユニークで素晴らしい体験ができた

Trine 2 – 相変わらず雰囲気ゲームだが

グラフィックがとても綺麗。アンチエイリアスの設定を上げられるのであれば、他のゲームとは一線を画する美しさを得られる。

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前作のTrineから大きく変わった点は「オンラインCo-opへの対応」と「グラフィック向上」の二つしかないため、シングルでキャンペーンを遊ぶプレイヤーには拡張パックのようなものとなっている。細かいところだと、ストーリーが秘宝を探すものから姫を助ける冒険へと変わったからなのか、盗賊の性能が抑えめになった。そして敵キャラがゴブリンに変わった分、騎士の出番が増えたので3人の活躍できる場が均等になったように感じる。

パズルの難易度はほとんど変わらず、画面とにらめっこしていれば解けるレベル。数分するとヒントが表示されるので、面倒になったらそれを頼りにしてもよいだろう。自力にこだわるのならばヒント表示をオプションから切ることもできる。背景を眺めながらゆっくりと本編をクリア。特別な感想は無いが、丁寧に作りこんであり、なかなか楽しめた。贅沢を言えば、前作のラストのようなアクションとパズルが融合した”操作の忙しい”ステージも用意して欲しかった。

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Grand Theft Auto IV – 想像力が必要か(2)

20時間ほどでクリア。「誰々を片付けてくれ」という依頼をこなすだけの単調なルーチンを繰り返すだけで特別な面白みを感じなかった。「こうしたら面白くなるんじゃないか」とGTA4の街を砂場のように考えられるプレイヤーには、リバティーシティ全体が遊園地のように見えるかもしれないが、残念ながら私にはそのように映らなかった。気になったのは窓を割って近道できなかったり、敵や敵の乗り物に無敵時間が存在していて決められた行動しかとれないことだ。可能な行動よりも不可能な行動の方が目につくので、想像力を駆使して楽しい遊びを思いつくのは難しいのではないだろうか。

面白かったのは指名手配度を消すミニゲームで、マップを見ながら警察の動きを読み、少しのドライビングテクニックで捜査網をかいくぐるのは初めての体験だった。逆に言えば、その程度しか楽しめる場所がなかった(見えなかった)ので、何にも考えずにプレイしても楽しませてくれるSaints Rowシリーズ(GTAのフォロワー)のほうが好きだ。

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◆タクシーを使うことで無駄な移動時間を減らせる。しかしタクシーはどこにでもいるわけではないので当然探しだす必要があるのだが、人通りの多い場所で待つよりも、自ら車を運転して探しだすのが早い。つまり、効率を追い求めると「車を盗んでタクシーを探しだす」というあまりに非現実的な行動になっていく

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◆余りすぎるお金はRPGを買うぐらいしか用途がなく、敵にぶっ放してもリアクションが薄いので虚しい