VA-11 Hall-A: Cyberpunk Bartender Action – あだるてぃ

レビューはIGNの記事がよく出来ておりお薦め。さて、何を書こうか。基本的にはゲームの注意書きに従いアルコールを片手に、バーテンダーの主人公ジルとしてだらーっと客の話を聞き、カクテルをテキパキと作り客に提供してはまたぼけーっと相手の話を聞いていたという感じ。大部分の時間をサイバーパンクの世界で酔っていた。

プレイヤーと客が両方酔っている状態は、近所の小料理屋の大将が酒を飲みながら客に刺身を切って出し、また酒を舐め始めるのを思い出す。本作のテキストは酔っぱらいの放言も多いため真面目に読んでもいいし、脳を緩ませて話半分に聞いていても良いと思う。万人向けのアドヴェンチャーではないが、販売ページを見て楽しめそうな雰囲気だと感じたユーザーはその予感通り楽しめるように思う。

RAGE 2 – 加点評価

オープンワールドに良質な戦闘を求めているのなら本作は良い選択だ。逆に戦闘を重視しないのであれば見送った方が良い。ここだけが注目点なのである。その戦闘だがid監修とのことで、かなりうまくいっている。緊張感を感じさせた前作のRageよりもスポーティなDoom(2016)に近いチューニングになっているのは気になるところだが、狭いダンジョン間をつなぐ疑似オープンワールドではなく本当のオープンワールドにはこちらの方が適しているだろうから妥当なところか。

スキルツリーも足し算形式で良かったと思う。わざと貧弱に調整された(=マイナスからのスタート)わけではなく、それなりの戦闘能力を持った主人公がだんだんと武器や特殊能力を増やしていき、どんどん強くなっていく作りは、何がゲームを楽しくさせるのかをしっかりと分かっているデザイナーの仕事だ。これほどまともなシューターであれば、やれクライアントが不安定だとか、やれストーリーやサブミッションが薄味だとか、やれファストトラベルが不便だとか、前作と繋がりがほとんど無いだとか、細かい問題点は些細なものだ。なにせ『戦闘』という骨格がしっかりと作られているのだから(idっ子の妄言)。


◆特殊能力を上手に使いながら敵の顔面にショットガンを当て続けた10時間は最高にHOTだった


◆オープンワールドの醍醐味は道なき道を突っ走る大胆なショートカット

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BioShock Infinite – 勘違い(2)

本作はヒロインのエリザベスの物語を主軸にしていることもあるが、もう一つ、彼女を足手まといや守られるだけの存在にしたくない意思も感じた。ゲームを触れば分かると思うが、彼女は開錠(ピッキング)から遮蔽物作成、体力回復、弾薬補充などほぼ全編を多岐にわたってサポートしてくれる。そのエリザベスとの共闘が気に入るのであれば、本作はとても楽しいゲームに感じるだろう。しかし、構造としては主人公ブッカーの戦闘能力を他のゲームに比べ大きく引き下げたため、共闘でなければ戦闘が立ち行かないといった表現の方が正しそうだ。

所持武器が二つになり、苦手な距離ができ、弾薬の総所持数が減ったことで戦闘の継続性が下がり、時おり強引に武器の切り替えや弾薬の補充を行わなければならなくなった点が気になる。私はこの作りが好きではないし、実際にほとんど楽しく感じなかったが、これを批判するつもりはあまりない。主張したいのはBioShock 2があまりにもよく出来たアクションシューターだっただけに、その落差に勝手に絶望しただけだ。先日触ったSystem Shock 2からBioshock1.2.Infiniteと通してみてみると、やはりこのシリーズはRPGに寄った作りになっており、動きの激しい戦闘が売りではないのだ。2だけが毛色の違う作品だったのである。


◆空中庭園の美しさは必見


◆基本的には死なないように相手を削っていくゲーム。死ぬとキャラクター強化するためのお金が減らしながらの強制コンテニューとなる。また、敵の沸きがいじわるなのと音の定位がおかしいため、予想のつかないダメージを受けることが多々ある。調子に乗ったり無理をするとパッタリと死ぬため、敵を倒すよりも体力マネージメントに意識が向く

System Shock 2 – これほどとは

評価が高いので触れてみた。初めは体力がない、弾が無い、武器がすぐに壊れる、リアルタイム進行、敵がランダムで復活、監視カメラに見つかるとアウトなど、重なり合う理不尽さにクイックセーブ連打で対抗するのが精いっぱいだったが、少しずつキャラクターのできる事が増えていき、システムや雰囲気にも慣れてくると視界が開けていき、ゲームが楽しくなっていった。キャラクターの強化システムが理解できるようになるとアイテム探しにも熱が入るように。英語能力には難があるため、十分に物語を楽しめたとは言えないが、それでもこのゲームには名前が残るだけの質の高さがあるように思う。


◆何も知らずに触ったBioshockでは何故レンチを握っているのか不思議だったが、今回のプレイでレンチを振り回していたら、だんだんと愛着が湧いてきた。Half-Lifeでいうところのバール


◆夢に出てきそうなSHODANの登場シーン。このあたりまでゲームを進めたら、もうプレイヤーはこの世界観にのめり込んでいるはず

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Titanfall 2 – FPS史に残るか(2)

私のロボ萌え属性を差し引いても、本作のキャンペーンはよく出来ていた。FPSキャンペーンにおける「良い出来」とはストーリーとゲームプレイが噛み合っていることだと定義したい。ここ数年で遊んだゲームではDeus EX、No One Lives Forever、Vietcongなど世間的に高評価なタイトルに匹敵し、頭一つ落ちたBattlefield 1、The Darkness II、Call of Juarez: Gunslingerあたりよりも満足度は高かった。

Respawnのキャンペーン作りもさることながら、EAのローカライズも良い仕事をしたように思う。タイタン(BT7274)との掛け合いはどこか日本アニメのセリフ回しのようで、上手にまとまっていて、最初から最後まで長い時間おおいに楽しめた。ゲームプレイは基本的な戦闘訓練から、Titanfall特有の移動方法、タイタン同士の戦闘などマルチプレイを遊ぶ前のチュートリアルとしても機能しており、隙がない作りとなっている。素晴らしいとしか言いようがない。