QUAKE II Mission Pack: Ground Zero – タレットばっかり(4)

Ground Zeroが本編やThe Reckoning(MissionPack1)と大きく異なるのはタレット(自動機銃)の存在だ。本来、自動機銃の立ち位置は「居ると邪魔だな」という程度に押さえておくのが望ましいと思うのだが、このゲームは目の前から攻めてくる敵よりも、置いてあるタレットの方が強い。よって、「タレットを壊すのを邪魔するのが雑魚敵」という感じに通常のゲームデザインとは逆になっている。ユニークで奇抜ではあるが、あまり面白いとは思わなかった。タレットの攻撃力は非常に高いことに加え、設置されている箇所が真上だったり、超遠距離だったり、トリガー方式で真後ろから出現するなど極めて面倒でしょうがない。さらに言えば、やたらと耐久値も高く、ロケットランチャーの弾は全てコイツの処理に使う方がゲーム進行効率が良くなるほどだ。

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タレット以外の戦闘

新敵のDaedalus(飛行タイプ)は浮いていて狙いがつけにくく、Stalker(蜘蛛タイプ)は天上に引っ付いたり毒液を吐いたりとわりと良く出来ている。本来なら当てにくく嫌らしい敵キャラとなったはずなのだが、弾薬の調整不足からか即着弾のRailgunが好き放題撃てるので、浮遊していたり素早い動きなのが意味をなしておらず、どちらもただの的になってしまっているのが残念。これとは別に大半の敵をRailgunで蹴散らし、補助的にHyperblasterとGrenade Launcherを使い、Rocket Launcherでタレットを破壊するというローテーションが効率的になっているので、苦戦することは少ないがタレットを相手にイライラする事は多々あるといった感じのモヤモヤしたゲーム展開になりがち。


ラスボス戦でQuad Damageを使うと、相手がDouble Damage状態になって応戦するのは少し面白かった。力押し系のボスということでなかなか激しい戦闘ができ、アイテムを使ったり使わなかったりと珍しく何戦か繰り返し遊んでみた。最後の最後に楽しめる要素があって本当に良かったなぁ。

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◆本編やThe Reckoningが地面に足をつけた戦いだったため、上方向に意識を向けるデザインにしたかったのだろうか。しかしながら、如何せんタレットが酷すぎてよくわからないのが正直なところ

Quake II Mission Pack: The Reckoning – みんな高火力(3)

Quake2本編クリアから間を開けてしまったので不確かではあるが、全体的なステージの雰囲気はあまり変わっていないように思う。敵配置はというと、いやらしくなって対処が難しくなったので、手応えのある戦闘になり、拡張パックとして良いように思う。敵もプレイヤーも火力が高くて、まさしく殺し合いという感じになっている。久しぶりにプレイして思い出したのだが、Quake 2は敵の攻撃を直接避けるのではなく物影に隠れるのを意識するとダメージを減らせる。というのも敵の着弾速度が上がっているので近年のFPSに近いので、長々と顔を出しているとすぐにダメージを食らってしまうのだ。

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拡張パックにありがちな最初から強力な武器が手に入るわけではなく、ゲームを進行させないと入手ので、良くも悪くも本編をやり直しているような感じになる。一時間ほどプレイするとSuper Shotgunが手に入り、ガンガン前に出られるようになって爽快感が出てくる。この武器は威力も効果音も申し分なくて素晴らしいと思う。Super Shotgunだけに限らずQuake2に出てくるChain Gun、Railgun、Hyperblasterなどの武器は非常に強力なので、普段はリアル系のFPSをプレイしているという人にも、是非圧倒的な殲滅力を味わってもらいたい。

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使っておいて言うのも難だが、Quad Damageを持ち運びできるのは良くない。どう考えてもラスボスに使用するのが有効だからだ。あと重要な事だが、拡張パックを入れるとQuake2本体のVerが下がってしまうため、必ず最新のパッチを入れなおしておきたい。恐らくだが、これのせいでセーブデータが破損したので、結構なストレスとなった。デジタル販売(Steam版)になった際に直してくれても良かったと思うのだが。

Duke Nukem 3D: Megaton Edition – Duke It Out in D.C.(15)

前々から興味のあったDuke Nukem 3Dの拡張パックDuke It Out in D.C.をクリア。特徴はホワイトハウスやアメリカ合衆国議会議事堂、ワシントン記念塔、リンカーン記念館、スミソニアン博物館など実際にある建物で遊べる点。構造まで現実と同じかはわからないが。本編から特別新しい試みはなく、同じような感覚プレイできるので安心感がある。変わったのはMAPが巨大になったのと、キーカード配置がわかりにくくなったことか。拡張パックとしては妥当な範囲だと思う。開発はSunstorm Interactiveで、後年Duke Nukem: Manhattan Projectを作った会社だ。

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Steamのゲームフォルダに入っている拡張パック部分(dukedc.grp)をEDuke32に入れてやれば快適に動作するが、Steam実績を狙う意味で新クライアントで遊んでみた。特にいじらなくても近年のFPS同様に遊べるので悪くない出来だ。起動直後にすんなりとゲーム画面に切り替わってくれないのが少し問題だが。久しぶりに遊んでわかったのは、Duke Nukem 3Dというゲームは擬似3Dシューターに慣れ親しんで、そこそこシークレットを自分で見つけられないと楽しめないということだ。逆にシークレットをそこそこ見つけることができるのならば、火力や体力に余裕が出てくるので、ヒーロー気分を味わうことが可能。

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Knee-Deep in ZDoom – バウムクーヘン(9)

軽く遊んで感じたのは、良くも悪くも原形をとどめていないほど改造してあるので、誰でも楽しめるものでは無くなっていることだ。idのスッキリとしたデザインが好きな人よりは、WADをとっかえひっかえ遊んでいるようなDoomerの方が楽しめると思う。Knee-Deep in ZDoomはDoomのEpisode 1にあたる「Knee-Deep in the Dead」をリメイクしたWADで2007 Cacowards に選ばれている。

しかしながら追加された内容は膨大で、本編部分がほんの微かに残っているだけ。リメイクとは名ばかりでidを踏みつぶしてやろうというような悪意のようなものを感じる。それでも凝っていることは間違いないWADなので触ってみる価値はあるだろう。特にラストは強化されたバロンと戦った後にオリジナルのボスが出てきたりとかなり燃える展開になっている。疑問なのはMAPを異常に巨大化させている点。ブルーイエローレッドの鍵の他に、シルバーグリーンオレンジの鍵が追加され合計で六つの鍵がクリアに必要だというのは、さすがにやり過ぎ。そんなに巨大な一レベルを作るぐらいなら二レベル分けた方がはるかにメリハリを付けられると思うのだが。

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タレントの武井壮氏に見えてしょうがない

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◆頻繁に暗闇の中で透明だったり高速移動する敵と戦わなければいけないのが面倒。恐怖を演出しているつもりなのだろうが、暗いだけでシューター的要素が皆無のため何一つ面白くない。なお、DOOM1のリメイクのはずなのにSuper Shotgunが存在するので、ゲームバランスがDOOM2に近くなっていて、この武器を主力に戦っていると押せ押せの雰囲気が出てしまい、恐怖からさらに一歩遠のいてしまっている。ゲームを作るにあたって何でもかんでも詰め込んでしまい、ごちゃごちゃした印象が目立つ

以下ネタバレ要素があるスクリーンショット 続きを読む

Unreal II: The Awakening – 豪華な惑星旅行(3)

結構な数のFPSをプレイしているが、Unreal 2ほどMAPを作りこんでいるゲームを見たことがない。初代Unrealをプレイした経験がある、ないにしても少し触ってみればUnrealシリーズの凄さが分かるのではないだろうか。野外、宇宙、パーティクルによる炎の表現などが特に素晴らしく、発売から十年以上経った今でも遊ぶ価値があると言える。

難易度Mediumにて十時間ほどでゲームをクリア。中盤までは全てが楽しかったが、敵のランチャーをぶっ放してくるようになってからはクイックセーブが必要な覚えゲーになった。期待していたピュアなシューターは疎か、タクティカルシューターとしても怪しいゲームバランスだと思うが、その反面、周りを見回してみると秀麗なグラフィックが広がっていて、それが清涼剤となっていた。遊ぶ価値は間違いなくあるが、Unrealが好きな人にほどオススメしにくい。

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Unrealをタクティカルなシューターにした意味は?

Unreal 2は力押しで進むことができない。プレイヤーの移動速度が極端に遅く、ダメージを受けやすいので、敵の種類に合わせて武器を的確に使い分け、速攻で倒す必要あるのだ。弾が豊富でどの距離でも戦えるアサルトライフルをメイン武器として使うのが安定だ。当たり前だが、こればかりを使っていると弾薬が底をついてしまうので、ショットガンやグレネードランチャー、スナイパーライフルなどの得意距離が決まっている武器も積極的に使い、「いつでもどの距離でも戦える」ように弾薬管理するのが良いだろう。

この部分だけ見れば立派なタクティカルシューターということになるが、何故わざわざ頭を使い、武器を使い分けなければいけないのか問いたい。SFではなく、現実という設定ならば一発の弾丸で致命傷になるので慎重にならざるを得ないのも納得できる。仮にフィクションだとしても自キャラが非力な分を頭を使い切り抜けるということで辻つまが合うのだが、Unreal 2の場合パワーで勝っているのに「理由もなく移動速度が遅くされているから」頭を使わなければいけなくなっている。美しいグラフィックと冗長な会話、謎のアドベンチャー要素から憶測するに、Legend Entertainmentという開発はユーザーに”じっくり”とゲームを遊んで欲しかったから移動速度を落としたように思えるのだが、他のタイトルならいざ知らずUnrealの続編としてこれは理解できない。

Unreal 2 の良い点

  • Skaarj / 登場シーンや通常戦闘などで存在感がある
  • 火炎放射器 / この武器で永遠に戦いたい
  • 宇宙空間 / 見れば素直に「あ、すごい」と感心できる
  • Drakk Homeworld / 作り込みがすごい惑星で見るだけの価値がある
  • Singularity Cannon / 緑のブラックホールを発出して瞬殺できる。強すぎて気に入った。

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◆火炎放射器の感触と炎の表現がよく出来ている。虫型エイリアンを燃やすのが最高に気持ち良い

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◆Drakk Homeworldという惑星は半端じゃない格好良さ。この他の惑星も他のゲームより遥かに作りこまれているので、シューターではなく観光旅行として見ればこれ以上の作品は無いように思える