日本を勘違いした世界観が特徴のShadow Warriorを遊んでみた。怪しい漢字の看板や唐突に貼られているアニメポスターなど、普通じゃないゲームという雰囲気がそこらかしこから感じられるので、目でも楽しめる。
しかし残念なことに全20レベルの半分過ぎたあたりから勘違いジャパン要素が徐々に失速。東洋風のMAPから一転、壊れた建物、岩山、戦艦などのMAPばかりになり、同社のDuke Nukem 3Dと殆ど変わらないようなロケーションになってしまう。あと実際に遊んでみるまで分からなかったのだが、Shadow WarriorはアクションFPSとしてのバランスが悪い。敵の攻撃が避けにくい上にダメージが高すぎるからだ。なので慎重に削っていくのが基本的な戦術となるはずだが、それにしては手裏剣、ショットガン、サブマシンガンの弾薬が少なめ。逆にロケットランチャーとグレネードランチャーが豊富なので、適当に爆発物をぶち込むという大味なゲームデザインとなっている。これが火遁の術や微塵隠れの術で敵を爆破!というものであれば、もっとユニークになったのではないかと思うが。
後半は特徴のないMAPで戦闘バランスが悪いだけのシューターとなってしまっているわけだが、Shadow Warriorの大元になっているDuke Nukem 3D(Build Engine)のおかげか、そこそこ遊べる質は保てている。同じBuild EngineのDuke Nukem 3DとBloodが85点の出来だとすると、Shadow Warriorはレベル1からレベル4までが80点、レベル5から12までが75点、レベル13から20は65点ぐらいだろう。物珍しさでは評価できるゲームだが、シューティング部分はデコボコしたゲームのように感じる。
リマスター万歳(BANZAI)
去年まで本家3D RealmsのDL販売でShadow Warriorを買おうか悩んでいたのだが、先日GOG.comで販売開始されたのを聞いて喜んだのを覚えている。しかしソースポートのクラッシュ問題を解決できなかったので、気分が萎えてしまったのだ。しょうがなくBloodのようにDOSBoxでプレイしようか迷っていた時にちょうどよく、Shadow Warrior Classic (1997)とShadow Warrior Classic ReduxがSteamに登場したわけだ。これは非常に助かった。このところクラシックFPSが立て続けにリマスターやリメイクされているので、ファンとしてこの流れが続いてほしいと切に願っている。
なんでEdukeとかで遊ぼうと思わなかったんですか?
ごめん何でもないです
ちゃんと読んでませんでした
ちなみにGZDoomの作者によるBuildエンジンソースポートのRazeならそこそこ動いてくれます(ただし正式にサポートしているわけではない)
Bloodは大丈夫らしいです
ここ数年SteamやGOGでリマスターとして販売されているクラシックFPSについては、なんだかんだ付属のものが安定していて使いやすくなってきているので、大きな不満がなければそのまま遊ぶようにしています。
10年ほど前はとりあえずソースポートに突っ込んだ方が良い結果を生みましたが、問題が起きた場合の原因の切り分けが面倒に感じてきたこともあります。フォーラムや動画サイトで原因をチェックした後に別のクライアントに切り替えたり、チートコードで飛ばすのも、気分の良いものではありません。