Heavy Fire: Afghanistan – 19.99ドルならば妥当

クソゲーオブザイヤー 2012 に選ばれたようなので、気になって遊んでみた。PC版なので家庭用とは微妙に違いがあるのだが、軽くクリアした感じだと驚くようなクソゲーではなかった。質が悪いのは確かだったが、開発がポーランドの会社ならば上出来というような気もする。

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起動していきなりPCに刺してあるデバイスの数だけProfileを作るように強制される。また、勝手にディスクドライブの直下にセーブデータを保存するなど、かなり行儀の悪いプログラムだ。これでは、暇な時に引っ張りだして遊んでやろうかなという気分にはならない。

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Call of Duty (またはそれ系統の派手なスクリプトFPS)を意識しているようで、基本的な作りは日本でいうところのガンシューティングゲームなのだが、そのスクリプト演出を無理に加えているせいで、視点移動が滅茶苦茶になってしまっている。主人公は前置きもなく左右や後ろを振り向くので、プレイヤーは非常に酔いやすい。また、それを考慮してもビジュアルの質は70点といったところに収まっている。

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取ってつけたようなパワーアップ要素があり、面白さに結びついているわけではないが、リセットできるので遊びに幅がでるのは良いと思う。何故かグレネードの使い勝手だけ悪いので、それ以外の装備を優先すると良いだろう。

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クリアすると装備を引き継いだ状態で遊べるベテランモードが追加される。イージーのステージを夜にしただけという感じなのだが、正直に言って視界が悪すぎてシューティングゲームになっていない。幸いチェックポイントは親切なので死にながら敵の配置を覚えればクリアはできると思う。

ガンシューティングとしての基本的なシステムが劣悪

“ゲームセンターのガンシューティングを遊んだことのない人達が作った”というこじつけをすると全て合点がいくのだが少し難しいか。ダメな理由をあげればきりがないが、低難易度とボリューム不足という二点で救われている。期待しなければ、飽きる前にクリアでき、それなりに遊べる。

Cryostasis: Sleep of Reason – 極寒アドベンチャー(1)

いつの間にか体温が下がった感覚に襲われるほど、よくできた極寒の表現。すばらしい体験を与えてくれるゲームだ。画面の前で暑さを感じたFar Cry 2とはちょうど真逆。一人称視点のシューターではあるが戦闘はオマケ程度だ。撃って楽しいゲームではないが、プレイした記憶はずっと残るだろう。グラフィックは本当に見て損がない。

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部屋一面の氷をPhysXに計算させるのでゲーム動作は非常に重いが、意味のある重さだ。ハードウェアが大好きな人間には堪らないだろう。PhysX専用にGTX480を割り当ててみたが、快適とはいかないまでも30fpsは出ているので長い間寝かせておいてよかったと思う。EAX Advanced HDは良好。頭がおかしいほどサウンドに力が入っているので、没入感は非常に高い。

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主人公は死んでいる物の記憶を読み取るMental Echoという能力を使える。それを使って「過去に何があったの~?」と覗き見をしながら物語をつないでいくのがゲームの目的だ。Mental Echoを使った後は、若干の謎解きを要求されるが適切な難易度になっている。

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ゲームの進行度は50%といったところだが、物語はまだ謎だらけ。一本道の上に単調という評判だが、個人的にはそう感じない。事前にドンパチが無いことを知っていたというよりは、単調ではなくスローなだけだと気が付いたからだ。

開発のAction Formsには以前Vivisector: Beast Withinで遊ばせてもらったが、同じ会社が作っているとは思えないほど変わっている。もちろん良い方向にだ。ケモケモした要素が少なくなっているので残念だなと思っていたのだが、iOS と Androidに恐竜FPSを作っていたので超安心。

RIP – 脳筋固定砲台(1)

DL販売サイトでは”RIP – Trilogy”という名前で三作セットになっている。今回クリアしたのはは、その一作目に当たる作品。選んだキャラクターによって使える特殊能力が違うのが特徴。説明に惹かれて「敵を凍らせるorノックバックさせる」というカボチャ男を選んだのだが、難易度ミディアムでは終盤に火力不足を感じた。

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◆見下ろし型のシューティングになっており、自キャラは固定されて動けないので目の前の敵を倒すことだけ考えれば良い

全40面を2時間ほどでクリア。一つ一つが短い作りになっていて、無駄な時間が無いところが気に入っている。ステージクリアからスコア計算、そして次のステージ開始まで3秒かからない。このスピード感溢れる作りが好きだ。基本的にはゴリゴリと射撃するだけで進めるのだが、それだけではうまくいかない箇所がでてくるので、そういう時は入手アイテムに注目してみるといいだろう。捌き切れないほどの大群を相手にする時は、バリアの効力が切れないうちにバリアを取るといった解法がある。シンプルすぎて語ることはないのだが、ピュアで楽しい時間を過ごせた。

Scorpion: Disfigured – 出だしの悪いFPSRPG(2)

主人公Scorpionのスキルが充実してくると、戦闘がヌルくなる。主な要因はスローモーとシールドの燃費がよくなることだ。さらにHP上限を増やすことで、過剰に出現するヘルスパックをうまく利用できる。そのためプレイヤーは死を遠いもののように感じるだろう。だが序盤があまりにも貧弱だったので、過剰な強化は受け入れやすいとも思う。

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体力、武器、スキルを上げることができる。とりわけ攻撃よりも防御の方が重要で、体力の上限をあげるのは過剰に出るメディパックと相性が良い。武器と攻撃スキルは余裕があれば。

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ガトリングや火炎放射、光学迷彩、強力なアーマーなど敵兵の種類は多く、プレイヤーを飽きさせないようになっている。それらは強めの調整をされているものの、困ったらシールドを張ればよいので、キツさは感じにくい。

クリアには10時間以上かかったが、終わってみればユニークな要素が多く、悪くなかったかなと思う。

若干バグあり

GamersGate版を遊んでいて、いくつか細かいバグが目に付いたが、進行に影響がないので気にしなかったが一応記載。エレベーターでスッポ抜けが頻繁に起こるが、Half-Lifeと同じで適当にWASDを押して動いていると回避できる。また、クライアント落ちが3回ほど起こった。そのうちの一つは敵キャラにDon`t Move と言われた瞬間に落ちたので、おそロシアの片鱗を味わった。

Scorpion: Disfigured – 俺が撃った方が当たる(1)

どこかでみたような要素を詰め込んだ実験的なFPSになっているので、システムはPCゲーム道場の解説を見たほうが良い。私が書く内容は普通に遊んだプレイヤーとしての主観的な感想だ。

異常な命中率の低さ

システムはDeus EXをお手本としているようだが、レベルアップすればしっかりと銃があたるようになるJC Dentonとは違い、このゲームの主人公は最後まで可哀想なほど銃が当たらない。そもそも銃口とレティクルがずれているという感じすらあって、シューターとして遊ぶことは絶望的だ。

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ステルス要素が存在しているので容易に接近できるのだが、上のスクリーンショット状態でショットガンで胴体を撃った時ですら、散弾の半分も当たらない。下手をすると頭より上を撃ったことになる時すらあるので、実銃を持ったことのない貧弱な私でもこう言ってしまう。「俺が撃った方が当たる」

では、つまらないのか

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中距離以上で戦闘をすると一方的に撃たれるだけだが、近距離戦闘が好きならそれなりに遊べる。有限だが強力なシールドを張ることができるので、それを利用して一気に距離を縮めてショットガンをぶち込むのが基本となる。なお、接近した後には別のエネルギー枠でスローモーが使えるので、SMGでフォローするのも有効。特殊能力をガンガン使うことに抵抗がなければ戦闘難易度は低いといえる。

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本当に画期的なMAPシステム。立体的なビジュアルとナビゲーションがあるので迷うことは少ないだろう。せっかちさんにも優しい。

チャレンジ精神に溢れるゲームだが、戦闘バランスは破綻している

超能力の要素を活かすために射撃が犠牲になっているのが惜しいが、個人的にはかなり楽しめている。中盤から火力が上がってきたのでクリアが楽しみだ。