HacX: Twitch ‘n Kill – サイバーパンク風Total Conversion

今回遊んだのはDOOM2のTotal Conversionとして1997年に(未完成のまま?)発売されたHacXをバグ修正して、スタンドアローン(IWAD)に作りなおされたものだ。もちろんGZDoomやDoomsdayなどのソースポートも使えるので、割りと気軽に遊べるようになっている。私がプレイしたのは10年越しに完全版にしている最中というHacx 2.0[r61]であるが、不安定というか作りかけなので、普通に遊ぶのならば安定している(と思われる)HacX 1.2の方がいいだろう。感想としては、最大ヘルス400が一瞬で溶けるような戦闘バランスは尖っていると言わざるを得ないが、それを差し引いてもサイバーパンクな世界がよく出来ているので、好きな人は楽しめると思う。私はかなり楽しめた。

武器が充実するまで我慢

とにかく最初のMAPがつまらない。敵の数が多く、武器も弱く、MAPが異常に広いので、恐ろしいまでに取っ付きにくい。DOOM2の経験者を前提にしてあるとはいえ、人を選ぶのは間違いなさそうだ。少し進むとチェーンガンに相当するSMGを手に入るので、急に戦闘が楽になる。ここいらからゲームを楽しむ余裕がでてくるはずだ。基本的にはDOOMの武器バランスそのままなので頭を悩ます心配はないが、射撃感が異常にフワフワしているので、戦闘感覚はかなり違う。

gzdoom 2013-12-11 00-54-01-90_R
◆敵の数は無駄に多い。1度に20体以上の集団が目の前からダラダラと出てくる場面も多く、手を抜いているように感じる

gzdoom 2013-12-11 20-22-23-47_R
◆ビキニアーマーのねーちゃんには蘇生能力が有り、DOOM2のアーチバイル的な存在

Gore: Special Edition – 射撃感とスピード感とゴア表現の三拍子

Gore: Ultimate Soldier(2002)のシングルキャンペーンにフルアクセスできるフリーのGore: Special Edition(2007)をクリア。名前通りの強いゴア表現と初代Quakeのような速さが、目の前の敵を倒すだけのシンプルなゲームデザインに合っていて、中々に爽快で楽しめた。気に入っているのはスピード感がありながらもヘッドショットが重視されてるところだ。適当に撃つよりも頭を狙った方が明らかにダメージ効率が良く、狙いを付けるする見返りを感じやすい。特にハンドガンは射撃感と発砲音がよくできていて、敵の頭に連発で撃ち込むとサクサク沈められるのが、実に爽快である。

軽い攻略

  • しっかりと歩いてクリアリング
  • 回復剤や弾薬を丁寧に探す
  • ヘッドショットを狙う

プレイヤーの移動速度が速いからといってスポーツ系のノリで戦うと痛い目にあう。全編を通して大きなダメージを受けるのはクリアリングミスからだ。その為、敵が出てきそうだなと思ったら「歩いて」丁寧にクリアリングする必要がある。逆に言うと、不意打ちさえ貰わなければアーマーが削れる程度のダメージで戦闘が済むのだ。また、HPや弾薬は常に確認しておきたい。足りないと感じたらMAPを探してみよう。結構な数を見つけられるはずだ。そして、できるだけ敵の頭を狙っていこう。ヘッドショットを成功させると弾薬に余裕がでてくるので、どんどん状況が良くなっていくし、当然ゲームプレイも面白くなる。

コレはちょっとなぁ

  • ステージ開始時にセーブされないので、毎回手動セーブをしないといけない
  • スポーツ系なのにやってることはリアル系、でもAutorunが切れない
  • 珍しいスタミナシステムが導入されているが、シングルではほぼ機能していない
  • Win7ではセーブとロードがうまくいかなかった。XP環境は終始安定

味方を護衛するミッションは、AIが馬鹿すぎてプレイヤーへの嫌がらせになっている。わざわざ前線に飛び出して敵に殺されにいくのはまったく笑えない。別の階に置いてきぼりにしてからプレイヤー1人で掃除して打開。


短所が多いのも確かだが、射撃感とスピード感とゴア表現の三つが飛び抜けてよく出来ているのでトータルで見ると大きくプラス。こういうゲームは大好きだ。

Gore 2013-11-14 17-42-16-68_R2
◆ゴア表現を一番楽しめる武器はショットガン。セカンダリでシールドを張ることが可能なので、安全に接近した後にプライマリのショットを撃つのが良い

Gore 2013-11-15 15-56-54-68_R2
◆チェーンソー骸骨

Shadow Warrior Classic Redux – 二つの拡張パック(2)

Twin Dragon

Twin Dragonは1998年にWylde ProductionsとLevel Infinityという会社が制作し、後にフリーで公開された拡張パックだ。基本的には本編のリソースを利用しただけの平凡なものとなっている。新鮮な体験は少ないかもしれないが、大きな落胆もないので、安心して遊べると言ってもいいだろう。唯一ユニークだったのは、核ミサイルが多めに手に入るステージで、文字通りの「力押し」ができたところか。

sw 2013-10-29 22-08-40-13_R
◆み…水野亜美?

Wanton Destruction

Wanton DestructionはSunstorm Interactiveによって開発された拡張パックなのだが、代理店がOKを出さなかったのでお蔵入りになっていた。しかしながら、突如として2005年にフリーで公開されたのだ。詳しい経緯は3D Realmsのサイトに記載されている。

肝心のゲームプレイとはいうと、本編よりも細かいダメージを喰らいにくくなっているように感じた。というのは、開けた場所が少なくなっていたので、敵側が先にこちらを見つけて一方的に撃ってくる展開が減っている(武器の関係上、遠距離の敵に即座に反撃しにくい)。その代わり出会い頭での戦闘比率が増えることとなるが、これには特別困ることはないだろう。確証はないが、敵のスキンを変えたついでに、認識距離か反応速度も落としているかもしれない。

sw 2013-10-28 00-07-02-91_R
◆強風の中で飛行機から落ちないように移動

Duke Nukem 3D: Megaton Edition – Duke Caribbean: Life’s a Beach(17)

開発はDuke It Out in D.C.と同じSunstorm Interactiveで、南国をイメージしたようなMAP構成になっている。銃器も水鉄砲やパイナップル、バナナとなっており陽気な雰囲気だ。外見だけが理由なのだがMegaton Editionに収録されている三つの拡張パックの中で一番気に入っている。

duke3d 2013-10-27 15-50-41-77_R

最初のステージだけ非常に複雑になっているが、それ以降はあまり困らないだろう。爆発物を撃ってくる新敵のInflatable Sea Monster(竜の浮き輪)が面倒な場所に配置されて鬱陶しいが、ビョンビョンと大きな跳ねる音が聞こえるのでそれなりに対処可能。他の拡張パックと同じような感想になってしまうが、「Duke」「南国」というキーワードにピンとくれば遊んでみてもいいだろう。五時間ほどのボリュームだ。

duke3d 2013-10-21 22-55-47-78_R
◆巨大なアスレチックプールで遊べるのがユニーク

Duke Nukem 3D: Megaton Edition – Duke: Nuclear Winter(16)

一言で言うと「北極に行ってサンタをぶっ倒す」拡張パック。開発はSimply Silly Softwareという会社でDuke Nukem 3DのカスタムMAPを専門に作っていたようだ。彼らの作った本作の出来は、本家やSunstorm Interactiveの拡張パックに比べるとアッサリ気味だ。DukeというよりはDOOMに近い感じで、ギミックで楽しませるよりはストレートなシューターといったところ。これはプラスでもマイナスでもあると思う。

duke3d 2013-10-21 17-04-52-44_R

戦う機会の多い雪だるまが丸めた雪を投げてくるのだが、当たると視界が大幅に揺れるのでなるべく食らわないようにしたい。二体以上を相手にすると一回のミスで何も見えなくなったまま死ぬこともある。進行ルートとキーカードの場所がわかりにくいのを除けば、ラスボス(サンタ)の強さが異常なだけの拡張パックになっているので、本編をクリアした後にも、もっとDukeで遊びたいという人はさらっとプレイしてもいいと思う。

duke3d 2013-10-21 17-40-01-21_R
◆すごくHangar