Ghost Recon Advanced Warfighter 2 – 最後が最悪(2)

初代Ghost Recon(2001)は冷たい殺意が野外を歩いているだけで伝わってくる独特なものだったが、本作Advanced Warfighter 2は全体的にディティールが美しくなってものの、どうも印象に残らないというか戦いの緊張感を感じない。一見中東のような街並みからは(メキシコだけど)、戦場の空気感が感じられず、ただ存在しているだけといったB級シューターの背景のようだ。また、mapの縮小化に伴い歩く時間が少なくなり、シューターとしては遊びやすくなっているのだが、索敵重視から的当てへ変わったようでどうもしっくりとこない。この初代びいきの感覚は刷り込みだろうか。

初代とは難易度Normal同士の比較なるが、敵兵士の反応は鈍くなっており、タクティカルな行動をしなくても敵をガンガン倒せる。ただし、機関銃を握っている敵は別で機敏かつ明確な殺意をもっているため、リーンを使って手足を狙ったり別方向から攻めるなどの工夫が必要だ。ノーミスでのクリアは確かに難しいだろうが、チェックポイントが適度に入り、クイックセーブも可能なため、どん詰まりになることはない。ラストステージ以外は。


◆基本的には道なりに歩いて敵を撃っておけばOK。タクティカル要素は高難易度かCo-opで、といった感じ。難易度Normalは操作の慣れという意味でボリュームも丁度いい。他のFPSタイトルと比べても命令系統を含めた操作感はよく出来ているし、射撃の感触も良く、高水準のシューターとして遊べる。最後のステージまでは


◆最終面のThe last standはかなり酷い。画像はムービーが終わり、ヘリから戦場に降下する際に敵に撃ち抜かれる隊員たち。何かの間違いかと思い再度初めからやり直すも隊員たちが同じくゲーム開始と同時に撃ち抜かれ死亡。指示も飛ばせないうちに戦力を削られるこのミッションは大丈夫なのか?と思って進行させるも、先に進むほど敵の配置がより凶悪になっていくクソ仕様だった。このミッションはダメだ。このミッションはダメだ

Jets’n’Guns 2 – カルピスウォーター

前作Jets’n’Guns Goldよりグラフィックと遊びやすさが向上した本作。グラフィックは見比べれば分かると思うが、遊びやすさとはステージ数43から16に減ったことと、デフォルトでアーケードスティックに対応したことを意味する。と、同時に尖った面白さでもあったクレイジーなステージ群や気分を盛り上げすぎるBGM、遊び心のある装備などの要素も”遊びやすくするため”に削られてしまっているので、なんだか物足りなさを感じる。だが、骨格はしっかりしているためマイルドに調整されても相当面白い。本作を気に入ったプレイヤーは是非前作にも触って濃い体験をしてほしい。


◆序盤は火力不足気味で敵を倒すのも一苦労


◆武器やお金を引き継ぐ周回プレイの三週目あたりに入ると火力のインフレが凄まじく、敵がどんどん溶けていく。ピンク色の塊攻撃は前作でも気に入っていたHexegon

Half-Life 2: Update – MModで軽く(10)

数年前から気になっていたHalf-Life 2オーバーホールmodのMModHalf-Life 2: Updateと組み合わせて一周遊んでみた。ほとんどの場所を難易度Hardでクリアしたものの、一部あまりにも難しくてEasyまで下げざるを得なかった。このあたりは敵AIや武器性能が調整されていることを頭に入れたうえで柔軟にプレイするのが良いだろう。

久しぶりに一周遊んでみるとなかなか楽しめたというのが素直な感想だが、これはHL2を久しぶりに触って新鮮に感じたからなのか、Half-Life 2: Updateのおかげなのか、MModの効果なのかはいまいち分からない。また、それらが組み合わさったからこそ楽しかったのかもしれない。よくは分からないのだが、楽しく遊べたというのは、それはそれでMModもUpdateもオーバーホールmodとしては成功していると言えるのではないだろうか。導入したプレイヤーの気分が明確にマイナスになってしまえば、それこそオーバーホールではないただの質悪いmodなのである。「遊びやすくなってるかも?」くらいが丁度いいのかも。


◆敵からの被ダメージが大きいため、ショットガンで瞬殺を狙うのが近距離での定石


◆Source Engineの得意な水面と夕日の組み合わせ。無印Half-Life 2(2004)をプレイしていないとイマイチ美しさの向上具合が分からないかもしれないが

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Wolfenstein II: The New Colossus – ステージクリア型にして(7)

難易度Hardでクリア。戦闘だけ見れば65点から80点の出来。これはプレイスタイルや後半のアップグレード選択にもよるので一概には言えないが、面白い要素はいくつかある。グレードアップを重ねたショックハンマー、敵兵士を燃やしたり溶かしたり薙ぎ倒したりできるヘビーウェポン、従来の瞬間的高火力や戦闘継続性の増加のほか片方の武器の弱点を補助して柔軟に立ち回れるデュアル装備、ドラム缶やカンプピストーレによる強力で豊かな表現の爆発などだ。

ストーリーは時間の無駄としか思えなかった。BF5ほど酷くはないしろポリコレ棒でぶっ叩かれたのか、なにこれ???といった感じ。せっかく戦闘で遊べるゲームなのに、ムービーが挟まると興ざめする。配慮したい(?)層といくらでも貶めてもいい(?)ナチスとの差がひどすぎて、歪な価値観も垣間見える。ごく自然にこの脚本を書いた(orゴーサインを出した)なら思想によるものと受け取るが、圧力を感じてこうなったというなら残念だ。次回はWolfensteinシリーズに期待しているプレイヤーの方に目を向け、素直に楽しませてくれるようなストーリーを・・・あ、いや、なんならもうストーリーはいらない。RtCW形式でよろ。


◆体力とアーマーを白いアイコンと小さな文字で表示する腐ったHUD。視野性が悪すぎて乱戦時に体力のチェックがしづらい。激しい強制戦闘の多い本作でこの仕様は理解できない


◆コントラストを用いた大変見やすい体力表示の例。ダメージを受けるたびに中央のB.J. Blazkowiczが吐血したり、鼻血を出して死にそうな顔になっていくのも直感的に危機の程度を感じ取れる

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Prodeus – 大正解

Build 0.1.10fを難易度Hardでクリア。ハイ百点満点。初代DOOMが好きなユーザーにとってはこれ以上の物なし。マップエディター搭載により将来性もあり。近年乱立しているオールドスクール原点回帰型のFPSでどれを選べばいいか分からないのであれば本作しかない。とりあえずコレを遊んでみてから、好みや趣味嗜好により他作品を触れば良いだろう。DOOMへの圧倒的なリスペクトと理屈ではない直感的なシューターの楽しさが味わえる。

  • 弱い敵の存在により緩急をついている
  • 敵に怯み動作があるため戦略に幅が出る
  • ハンドガンは狙撃モードのおかげで死に武器になっていない
  • 武器が多すぎて各自カスタマイズ必須なのは賛否ありそう
  • クリア毎にマップの良し悪しをプレイヤーに評価(投票)させるあたり開発の本気を感じる


◆ヅゥガガガガ!


◆一つ一つの武器が作りこみが上手で「なんかこの武器使っていてしっくりこないなぁ」といったノイズが頭に発生しない=ゲームの没入感に結びついている