Onirism – スーパー欲張りセット

チャプター3までクリア(現在はEA中にてチャプター6までプレイ可能なので丁度半分)。3までとはいえ、ボリューム的にはかなりのもので、10時間以上触っている。始めはAlice: Madness Returnsに近いと感じていた。こういう雑な言い方があまりよくないと思うが伝わりやすさを重視すると、ファンタジックな世界観とシンプルなアクションTPS、そして主人公の魅力に比重が大きいところが似ている。異なる点は80種類の武器や100種類のコスチュームに、どこかで見たような映画やゲームのオマージュシーンなど、製作者の趣味をこれでもかと詰め込んだ夢の国的なところか。よさげな武器と洋服を気分で組み合わせ、みんなが大好きな”あの”シチュエーションを上手に味わうと良い。

トレイラーを見て楽しめそうだなと思えば、楽しめる可能性は高いが、注意点として道に迷いやすい点が挙げられる。単純に進行ルートが分かりにくい場所もあるが、マップが巨大な割に案内が少なかったり目立たなかったり、序盤は特にナビゲートが不足している。恐らくマーカーを表示させたり、地図を持たせたりと解決策はあるだろうか、これでは雰囲気が大きく損なわれてしまう。雰囲気ゲームから雰囲気を取り上げるのはさすがにまずい。そういうわけで、プレイヤーは過去のゲームを遊ぶ気持ちで、時間を十分に取ってゆったりと景色を見ながらポップな世界に浸かってみると良いだろう。ある種最初から迷うと分かっていれば、心へのダメージは少ないはずだ。


◆本作最大の魅力を担うチャーミングなキャロルちゃんは欲望に素直でやんちゃな気質だ。先に進めない時におとなしく鍵を探しに行く性格ではない。イエスマンにならない力強いヒロインは良い


◆直線マップにて突進してくる骨ばった化け物や爆弾を抱えて神風特攻してくるちびっこをミニガンで返り討ちにする展開。なんだかどこかで見たことがあるな?

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Earth Defense Force: Insect Armageddon – 湧き上がる使命感

難易度Normal(1/3)をクラスTrooperで一周。地球防衛軍シリーズは未プレイ。うっすらバカゲーとしてイメージしていた巨大昆虫との戦争ゲームであったが、実際にプレイしてみると想像以上に地球を守っている感があって熱い気持ちになれた。虫に襲われて逃げ惑う人々をかき分けて、さっそうと現場へ始末にいく様子はまさに防衛軍といった出で立ちで、人々を守らねば!という強い気持ちが芽生えてくる。

基本的には5種類ほどの虫をひたすら撃ち続けるゲームである。他タイトルのような気分でシューターとして遊ぶと単調さばかりを感じてしまうが、俺(たち)が地球を守るんだ!といった使命感に反比例するようにネガティブさが減っていく。無限にも思えるほど攻めてくる大量の虫にたいして同じ銃で応戦し続ける行為も、なんだか消火活動のように思えてくる。恐らく放水という消火行為もかなり単調なはずだが、消防士が「なんか火消えねぇし、水かけるの飽きてきたな…」とは多少は思っても、途中で投げ出しはしないだろう。人々の生命や暮らしを守る行為というものは単調なものかもしれないが、それが仕事なのだ。重要な仕事ほど面白いつまらないといった次元で語るべきではない。そう…地球防衛は遊びじゃないのだ。といった具合にEDFの隊員になりきれると本作を楽しめるのではないだろうか。


◆Trooperはスタンダードな性能で苦手な状況が少ないため、ソロキャンペーンで使いやすい。Co-op前提のためかNPCは控えめな立ち回りなので、基本的に自分な何とかしなければならない。旬な時に遊んでいればよかったと少し後悔


◆ミサイルランチャーの誘導弾は便利。操作負荷が低く、大まかな方向があっていれば敵にダメージを与えられる。こういった武器は使ったことがなかったので新鮮

Alien Shooter: Last Hope – ほぼいつもの

Zombie Shooterの1か2をやり直したいと考えていたところ、同Sigma Team開発Alien Shooterをスマホに移植したAlien Shooter: Last HopeのSteam版を発見したため、リプレイよりもこちらの方が収穫があるだろうと考え、軽く触ってみた。ゲームバランスはいつも通り、一番火力の高い武器を使わないと押し込まれてジリ貧になるやつだ。20年間変わっていない。

スマホ版からの最大の要素はタレットが置けるようになったこと。攻撃からタゲ取りまで非常に頼りになるヤツだが、強力な分だけ設置個所を間違えるとゲームの進行に影響がでたりする。ここで使えと言わんばかりの気配は感じ取れるだろうが、初回のプレイではそれなりに設置ミスが起こるかと思うので、深刻に考えずリトライしよう。いつものゲームバランス(武器選択)と同じだ。結局開発の狭い想定から外れないようにするゲームなのである。


◆一周目は難易度Normal(3/4)を男キャラでプレイ。無印Alien Shooter(2003)をプレイ済みだと、目新しい発見はほとんど無いだろう。新要素のタレットも基本的にはただ置くだけといったレベルに留まっているため、やや拍子抜けだった

あまりにも味気ないため、45分以内のクリア実績を目指し、難易度をCasual(1/4)まで下げ二周目を開始。今度は男よりも初期移動速度が速い女キャラを選択。結果は失敗。正確には計っていないがギリギリ足りなかったようだ。最終面のラッシュで時間を食ってしまったのが原因かと思う。悔しい気持ちはあるが、それでも久しぶりに遊べば単純明快で爽快なプレイ感覚を懐かしくも感じた。自らAlien Shooterの亜種を作り続けている謎のSigma Teamだが、熱心なファン達がなんだかんだ細かい不満を言いながらでも遊んでいるようなので、このユニークなゲーム性は続いていくのだろう

SNK 40th ANNIVERSARY COLLECTION – 古参ぶりたい

KOFで時たま使うキャラクターのルーツを知るために軽くプレイ。まさにアーケードゲームっ!という感じの難易度なので、自分が今なにをしているのか分からなくなるほどのコンテニューを重ねてゴリ押しクリア。


◆サイコソルジャー(1987)。業界初歌うゲームという触れ込みで、最初のステージからいきなり清水香織氏のサイコソルジャーが歌入りのBGMとして流れる。当時の筐体では相当無理をしていたであろう、ぎこちない歌の再生を聞きながら敵やブロックにビームを撃っていると、謎の満足感がある。全体はともかく、最初のステージだけはアクションゲームとしての難易度も丁度よく、前述の歌も相まって現代でも触る価値を感じられる


◆怒III(1989)。異常な難しさ。敵が四方八方から同時に殴ってくるため、攻略法を思いつかなかった。恐らくCo-op前提のバランスなので一人ではゲームとして遊べない。パンチやジャンプ、裏拳などいくつかのアクションを行えるが、最終的にはキックとコンテニューのボタンを交互に押すだけの虚無の時間が続いた

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Muse Dash – アレルギー治療薬

発症しても日常生活にはなんら影響のないため、世間では認知されていない音ゲーへのアレルギー疾患だが、もしかしたらMuse Dashがその治療の役に立つかもしれない。というのも、近年の音ゲー業界は不慣れなプレイヤーにかなり譲歩してくれているようで、本作もその一つというわけだ。昔話になるが、アーケード筐体では営業の事情から最初こそプレイヤーを遊ばせてくれるものの、10分ほど経った頃には急激に難しくなる場合が多い。これはいわゆる”上げて落とす”行為に近く、90年代ブームに乗って興味本位に触った数多くのプレイヤー達をアレルギー患者に仕立て上げたと思う(まだ完治していないため棘のある言い方)。

本作の操作に用いるのは2ボタンのみ。キーボードで遊ぶ場合はFとJになる。ホームポジションに指を乗せたらあとは人差し指を動かすだけだ。とても簡単。ボタン数は少なければ少ないほど負担が減る。また、キーを叩くタイミング判定がかなり緩いこれが本当に助かる。ボタン数を妥協するとしてもリズムの面までも妥協してしまうとリズムゲームとして成立しないように思うかもしれないが、Muse Dashはアクションゲームとの合いの子にすることでその判定の緩さを目立たなくしている。よくある味気ない棒線や矢印ならいざ知らず、向かってくるコミカルな敵(ノート)を美少女が派手に殴ったり蹴飛ばしている絵が目に飛び込んできたら楽しい気分になり、ゼロコンマ数秒のズレなどどうでも良くなるからだ。素晴らしい発明だ。


◆一番簡単な難易度がNormalという名称、ロード画面に表示されるクスっと笑える小ネタ集、失敗しても痛みを感じないゲーム価格の設定など、とにかくプレイヤーが傷つかないように配慮されている。音ゲーユーザーを増やしたい、回復させたいという意思を感じる。すでにズタズタのベコベコになっている人にこそ薦めたいゲームだ

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