Lylian: Episode One – 陰鬱系スパルタンX

両親に精神病院に入院させられてしまった陰気な少女Lylian。彼女はぬいぐるみのBobと力を合わせて怪しげな看護婦やイッちゃってる患者の手から逃れ、無事に病院を脱出できるのだろうか?といった感じ横スクロールアクション。アクションゲームとしてはNES版スパルタンXに近いのだが、あれほどキビキビした動きではなく、かなりふわふわとしており、まるで悪い夢の中を漂っているような操作感触の悪いものとなっている。なのでアクションゲームではあるものの、いわゆる雰囲気ゲーに近く、病み気味少女とか拘束衣とかアリスインナイトメアが好きとかTrailerが気に入ったとか、何かしらの要素に惹かれていないと楽しみづらい。

本作はEpisode Oneというタイトル通り、内容が分割されているせいか二時間ほどのボリュームしかなく、かなりの物足りなさを感じてしまうのだが、続きのLylian: Episode Twoは残念ながら本作発売から4年経ってもまだ出ていないのが現状だ。製作者であるRobert DowlingのBlogでは一応未定ということにはなってはいるのだが、明らかに別の仕事に集中しており、当分続編が出ることはないと思われる。

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Mafia II – 前作から遊んだ方が良かったか(1)

疲れるゲームが続いたため息抜きに簡単そうなゲームを探していたところ、以前コメントで教えてもらったMafia 2のことを思い出したので、さっくりと遊んでみた。ストーリーは序盤こそ主人公Vitoの生い立ちや家族関係などが描かれ、物語に入り込みやすかったのだが、マフィアの道に入り込んでからは殺人や強盗の汚れ仕事ばかりで、よくわからないギャングものに。また、それを涼しい顔してこなしていくVitoにもあまり感情移入できず、中盤以降はあまり楽しめなかった。問題のエンディングも、せっかくのAAAタイトルなのだから、もう少し手堅く作ってもくれても良かったのではないかと思う。

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スニーキングやカバーアクションを含む戦闘はアニメーションが豊富でなかなか良かった。というか、アクションゲームとしては80点を与えられる良いゲームだと思うが、車の運転がテンポを乱してしょうがない。本作は公共交通機関が使えず、基本的にプレイヤーが目的地まで車を運転する必要があるのだが、これがまた見事なまでに退屈なのだ。そもそも運転自体に面白みがあるわけでもないのに、無駄に目的地が遠かったり、むやみに行ったり来たりをさせられるし、家に帰るまでがミッションですと言わんばかりに毎チャプターごとに運転して帰宅しなければいけないのは、時間の無駄にしか感じない。私は息抜きにプレイしているのでまだいいが、楽しさを求めたプレイヤーはどう思うのだろうか。

どうにも至る所でGrand Theft Auto 4と似たようなものを感じてしまい、何がMafiaなのかよくわからないままなので、余裕があれば雰囲気が良いと噂のMafia 1をやってみたいと思う。

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◆時代が時代だけに二次戦の武器を使えるのが嬉しい。久しぶりにグリースガンを撃てて満足

Tomb Raider: Anniversary – 私はたぶん300人目だと思うから

先日「見るからに力づくで物事を解決しそうなキャラクター」が主人公のDarksidersというアクションゲームを触ってみたのだが、さぞかし派手に暴れられると思いきや、実は戦闘以上に進むべき道を探すパズルに重点が置かれていたので、戦闘の爽快感が打ち消されて、どうにも好きになれなかった。そこで、似たようなパズル要素を持ち、途中まで進めていたTomb Raider: Anniversaryを思い出し、最後までやってみたというわけだ。

本作をクリアする上で、かなりの数のWalkthroughを見てしまったので偉そうなことは言えないが、単純に遊んでよかったと思える出来だった。遺跡冒険の名作である初代のリメイクということで、各所の静かな雰囲気がとても心地よく、軽快にキビキビと動くララ・クロフトは最も成功したゲームヒロインの名に相応しい格好良さであった。気持ち程度にもう少しララを動かしてみたいのだが、やはりTomb Raiderというゲームを心から楽しむには自力クリアが不可欠だろうと思うので、難易度が低いと噂のTomb Raider: Legendを検討中。

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たくさんララを殺してごめんなさい

Guns n Zombies – 10時間で20000匹倒せる

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ハロウィンセール中のSteamストアを見ていたらカボチャ頭の巨人が目に突き刺さってきたので、気になって購入してみた。10時間ほどプレイして、ウォリアーとメカニックの両方で難易度Normalをクリア。大雑把に説明すると本作は、トップダウンシューティングとタワーディフェンスと買い物によるキャラクター強化の三つの要素から成り立っている。シューティング部分は画面内に大量に押し寄せてくるゾンビをマウスボタンを押しっぱなしで迎え撃つようなトリガーハッピー系。最初は爽快で、中盤には飽きがきて、後半には気の抜けないものとなってくるので、そこそこうまく出来ていると思う。タワーディフェンス要素は、強力なタレットを適当に置くだけで良く、頭を使う必要がない。むしろタレット設置よりも大事なのは、設置するための資源を回収する方で、ゾンビの大群からゾンビの落とす資源を拾い集めるには、まとめて倒したり、ゾンビ達をうまくすり抜ける移動が必要となる。

買い物要素は重要かつ問題だ。とにかく売られているアイテムの価格が高く、手に入るお金(クリスタル)の量が少ないため、無駄な買い物をしてしまうと一気にゲームの進行が辛くなってくる。一応、クリアしたステージをやり直すことで、お金を稼ぎだすことも可能だが、その報酬があまりにも低い。しかもミッションを途中で失敗すると、その間に稼いだ報酬は無くなってしまうので、下手をすると「安全なステージを安い報酬で繰り返しプレイし金を稼ぐ」という苦行にハマってしまう。また、遊ぶ度にアイテムの配置がランダムになるということでリプレイ性を上げているというシステムだが、こちらの戦力がカツカツな時は難易度上昇という方向に働き金稼ぎの邪魔になり、戦力が揃う頃にはランダム配置の『浅さ』に慣れてしまい、有ってもなくても無くてもよいといった程度になるので、うまく働いているようには思えない。

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◆自キャラとDroneとタレットでの集中砲火がこのゲームの基本形だ

単調なゲームなのに、何かとプレイヤーにリプレイを求めてくる本作はかなり人を選ぶ。リプレイの際には、難易度を上げたり、大金を得られるようにサブ目的を達成させたり、Achievement解除による報酬を狙うことで、ある程度は遊べるように工夫できるが、基本的に作りが雑なゲームなので、結局は何をしても作業感を感じてしまうだろう。また、後半には素早すぎて攻撃を当てるのが困難な敵や、ほぼ避けられない誘導弾を連発されることから、アクションよりもキャラ育成に比重が傾いているの分かる。よって、レベリングが苦にならず、自キャラクターを強くするのが好きというゲーマーならば、強力なアイテムを揃え、より効率良くゾンビを倒せるようになるので、そこそこ楽しめるのではないかと思う。現在Co-opモードがテスト状態かつ上手く機能していないようなので、これが正常に動作するようになれば、フレンドとゲームの微妙さを笑いながらゾンビを撃ちまくって盛り上がれるかもしれない。

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Trailerに映っているような強力な武器はゲームクリア付近で手に入るものばかりなので、実際は戦闘はもっと地味である