Dogfight 1942 – 安定のCI Gamesクオリティ

開始30分でエースパイロット気分を味わえるカジュアルなドッグファイト(フライトシューティング)。…というのが最大の売り。それ以外となると申し訳程度に付いているキルカメラくらいか。本作は直感的な操作が可能かつ目の前の敵を倒すだけといった単純で単調なゲームなので、味わい深い楽しみや挑戦を求めているプレイヤーには向かない。だが裏を返せば、戦闘前の離陸にすら練習が必要なシミュレーター的な作品よりもずっと”手に取りやすい”と言えよう。よって、この手のゲームに興味があったり、ステップアップの意味も兼ねて簡単操作で雰囲気を味わうというのも悪くない。また、寝る前に少し起動し、敵戦闘機を蹴散らして良い気分のまま寝るといった安眠装置としても優秀だ。とにかく簡単にヒーローになれるのが良い。不思議と戦闘機で敵機をやっつけると他のジャンルよりもヒーローになった感が強い。

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Duke Nukem – BGMが無いと寂しい(21)

GOG版(販売終了)のゲームファイルを強引にWindows98SEに移動させMS-DOSモードで動かしクリアまで。装備品はS3 Savage4 Pro+Creative AWE64 Gold+Microsoft SideWinder GamePad。どのようなゲームかを一言で言うならば、レトロな2Dスクロールアクションというのがしっくりくる。特徴としては主人公Dukeを大きく映しすぎている点だろうか。実は数年前に触ったDuke Nukem: Manhattan Project(2002)でも「Dukeにカメラが寄りすぎて敵が映らない!」と不満に思っていたりもしたのだが、初代からその仕様であったと分かったので、ある程度の納得はできた。つまりは緻密なゲームバランスよりもキャラクター性を押したゲームということなのだ。

アクションゲームとして特徴的なのは“銃を撃ちながら進むと回復薬が壊れる”といったもの。通常の回復剤には肉と薬の二種類が在り、肉に光線が当たればこんがりと焼けて回復量がアップしたりもするのだが、薬の方は先言った通り壊れてしまう。そして敵と一緒に出現するのは圧倒的に薬の方であり、肉は一息つけるような安全な場所にあるわけだ。ここでDukeが巨大である点と絡んでくる。Dukeを主役として目立たせている分だけ、ゲーム画面全体が狭くなり先の見通しが極めて悪いのだ。そのため敵の姿が見えたら、もうDukeの目の前に迫っているといった状態になる。だからこそ、危機回避のため銃を撃ちながら進みたくなるわけだが、適当に乱射しているとすごい勢いで回復剤が壊れていくため、少しずつ歩いて敵と回復剤を識別しながら行動していくのが定石となる。逆にHPが満タンの時は回復剤を無視し破壊しながら銃を撃ちながら進んでも良いわけだが、初回でHP満タンの状態をキープすることは極めて難しい。そういうわけでアクションゲームの仕組みとしてはよく出来ているのか、そうでないのかよくは分からないが、実際にプレイしてみると不思議と面白く、3D Realmsのレベルデザインが優れている証なのかもしれない。

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◆DOSゲーのキャプチャ方法が分からなかったのでDosboxでのスクリーンショット。リアルキャプチャー(デジカメ)かハードウェアキャプチャー機器が必要だろうか?

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◆本作は三つのEpisodeから成り立っている。Episode1と3はよく出来ている…というか普通なのだが、2はボリュームアップを狙ったのか、意味があるとは到底思えない巨大で粗雑なレベルが多い。例えるなら、小学生が休み時間に書く巨大迷路のようなものだ

POSTAL Redux – 悲鳴を聞くと心が躍る(8)

内容と操作性が最低最悪のゲームが、内容そのままに操作性だけ向上して帰ってきた!フッ…能力(チカラ)を持たぬ者はそのように感じてしまうやも知れぬな。だが、この閉ざされたゲームはただのゲームじゃあない…そう…血塗られた感情操作端末とでも言っておこうか。我が某国で世を忍ぶ仮の中等部だった頃…”機関”の命を受け”刃”として動いていた時の話だ。初めは任務のため言われるがまま表情を殺していたのだが、長い間従事しているうち、いつの間にか肉体だけでなく精神までもが凍てつき、感情という名の生命の糧がだんだんと壊れていったのだ。

無論、執行者(ドウグ)に感情は不要なのだから好都合だったわけだが、<< 生きとし生けるものの敵暴力ゲーム反対団体>>の殲滅に失敗した…あの時から我は”奴ら”や”機関”からも追われる身となり、逃亡する日々が始まったのだ。簡単に捕まる我ではないが、宛もなく彷徨っていると…時おり失った感情がどういうものであったかを思い出そうとすることが多くなった。この感情を欲する気持ちが既に小さな感情なのではないかと気が付き自嘲していたその時だ…飛び込んできたのだ…視神経に直接ッ…あの…超巨大電脳遊戯伝送装置(Steam)が…闇の審判を待ちし子羊達(New Releases)が…そして…あの…狂った郵便局員の邪気が…。

  • Unreal Engine 4のおかげでキャラクターの動きがちょーなめらか
  • HD化されたのは喜ばしいが、狂気が減りすぎて悪趣味なだけのアクションゲームに
  • 少しだけAIが賢くなっている?
  • なんでこんなの書いちゃったかなぁ

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◆エターナルフォースロケットランチャー。相手は死ぬ。

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◆が…あ…離れろ…死にたくなかったら早く俺から離れろ!!(火炎放射器を握りしめながら)

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Steam版 Resident Evil 4 – 窮屈すぎる

Flawless Widescreenを使って視野角を広げた以外は至極普通にプレイ。クリアして一番気になったのは水増し感があったことか。変化の乏しい雑魚敵との戦闘や謎めいていない謎解きなどは面白いように感じなかった。3割から5割ほどボリュームをカットした方がテンポが良くなるのではないだろうか。また、本作はシステム側がプレイヤーの所持している弾薬を監視しながら、ランダム要素という名目で出現する弾薬を調整してくるので、プレイヤーは弾薬不足から息苦しい状態になりやすい。これはある種、プレイヤーの頑張り(アクションの腕)が評価されないシステムだと言えよう。ヘッドショットを成功させたり、ナイフで節約したり、戦闘をうまく回避したとしても、弾薬が確実に増えるわけではないのだ。

よって「サバイバルホラー」としては上手く出来ていると言えるかもしれないが、アクションゲームとして見ると不満の強いものとなっている。ここで問題となってくるのが、サバイバルもホラーもそれほど重視されているように感じられない点だ。このようなジャンルがごちゃまぜで掴みどころがなく、息苦しいばかりのゲームだと、尺の長さが異様に気になってしまうものなのである。世間では何周も遊ぶほどの熱狂的なファンが多くいるようだが、やはり私はどれかに特化させたゲームの方が好きだ。

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◆ショットガンの感触は良好。これと旧作のキャラクターが登場する以外に褒めるべきところは…ほとんど無い

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◆エイダ!?死んだはずじゃあ…トリックだったのか?

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Outlast – どこか笑える素直なホラー

ネタバレ文章。とにかくホラー部分の作りがやけに素直なのが印象的だった。「そろそろプレイヤーを怖がらせてくるな」というタイミングが読めるし、そこを切り抜けた後には暗視用バッテリーとテキストが置かれ、プレイヤーが一息つけるような”間”も十分に用意されている。そこから少し進むと、「あっ!そろそろ来るぞ!」というのがやはり分かるし、一二時間もプレイしていればそのパターンが繰り返されていることにも気が付くはずだ。ある程度ゲームに親しんでいる者ならば、このパターンをどこで壊してくるか警戒し始めると思うが、それが最後まで崩れることはなかった。なので、素直なホラーゲームだなぁと素直に思った。もし、プレイヤーを本気で怖がらせるならば、パターンが通じない=どこに気を張ればよいのかわからないという状況を作るべきなのだが、そうしなかったということは恐怖よりも物語を売りにしたかったのかもしれない(難易度Normal)。

また、序盤は「ロッカーに隠れる」というのが安定行動になっており、ロッカーに入るだけで敵が簡単に見失ってくれるのが完全にコントであり、ギャグだ。しかし、「ロッカーに隠れるだけ危機回避できるのは流石につまらないなぁ」と思い始めたあたりで、しっかりと敵がロッカーを開けプレイヤーを探し始めるようになるのである。この素直な難易度上昇に私は恐怖ではなく、安堵した。普通の感性を持った人間が常識的なゲームバランスを考えて、何回もテストプレイを行い、テスター達の意見を取り入れ、売れるゲームにするため最終的にこうなったんだなぁという確信からだ。悪趣味なホラーマニアがニタニタしながらプレイヤーに小便をチビらせる気満々で作ったMod(=儲け度外視の趣味作品)とは根本的に違うということ。なんというかこう…殺人鬼に追いかけられるというのは確かに恐怖ではあるのだが、攻めてくるタイミングがある程度予測できるのならば、どうやっても巨大な恐怖(驚き)には結びつかないだろうなというのが簡単な感想である。

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◆ベッドの下に隠れてやり過ごす。何故バレない!?と突っ込んで笑えたのは最初だけで、後になるほど白けていく

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◆主人公はクライミングの経験者なのだろうか。指先だけで体重を支え移動する場面がシュールで笑える。痩せたジャーナリストにしてはずいぶんと指の力が強いこと。それとも火事場の馬鹿力?