巫剣神威控 – もう少しアドリブ操作が欲しい

「女子高生」と「日本刀」という二つキーワードに興味を惹かれ、ゲームのトレイラーも見ずにジャケ買いした巫剣神威控をクリア。難易度はNormal、Easy、Hardの順で三周した。これは面白いからではなく、面白さがわからないから周回プレイしたのだ。

三周して感じたのは、プレイヤーのテクニックがほとんど必要ないということだ。画面の中では敵を切り刻んで300Hitなどと表示が踊っていたとしても、使用キャラクターの壬佐(みさ)がスキルを覚えて強くなったから敵をズバズバ倒せるようになっただけで、プレイヤーの技術で倒している感覚が薄く、心からの爽快感はない。壬佐の攻撃範囲や機動力が増えるたびに、プレイヤーの警戒すべき事柄が減っていくのだ。よってクリアするのに重要なのは、経験値稼ぎと敵攻撃パターンの記憶だけであり、アクションゲームとして優れているかは疑問。

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予備知識はあった方がいい

ゲームを開始するといきなり戦闘が始まるので、手探りで何ができるのか調べなければいけないのだが、雑魚敵が邪魔で思ったように操作を試すことができない。そこで予めマニュアル4Gamerのゲーム紹介を読んでおくといいだろう。斬心や出血、血塊などの珍しいシステムはすぐさま理解できるものではないが、使え慣れれば効率的に敵を倒していけるはずだ。

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ボス戦は骨太なアクションゲーム

はっきり言ってしまえば雑魚敵は頭が悪く、壬佐の戦闘力が上がるに連れて次第に作業になっていくので面白さがなくなる。その代わりにボスが簡単には倒せないようになっていて、プレイヤーに技量を求めてくるのでなかなか楽しく遊べる。抜群によく出来ているのは、ボスが安易な回避行動を潰してくることだ。まさに文字通り、なんとなく回避行動をしていると追跡連撃や回転攻撃などでHPの3割ほどが吹き飛んでしまうので、手癖を減らし真面目に画面を見る必要がある。何回も死んである程度攻撃パターンが読めれば、防御やジャンプ、カウンターを狙えるようになるので、うまくなっていく実感が持てるだろう。

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カメラワークに問題あり

カメラは壬佐の背後を追うように動くため、壬佐が敵に背を見せるとそれより手前の敵キャラクターがアップで映ってしまう。こうなってしまうとアクションゲームとしては致命的で何が起こっているのか分からず、いつダメージを喰らってもおかしくなくなる。幸いHardで遊んでいてもHP満タンから即死する事故はなかったが、パッチや次回作で改善してほしいところ。余談だが何時間も遊んでいると、画面が見えずとも敵の殺気を感じてよけることができるようになる(AIの挙動把握)ので、ある意味日本刀のアクションとしては問題ないかもしれない。好意的な解釈すぎるか。

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いろいろな意味でごちそうさまでした。

Electronic Super Joy – 奇抜な見た目の良作アクション

Steam Trading Cardsを取得するために起動したのだが、どぎついピンクの背景とセクシーなシステムボイスに興味を惹かれたので軽く遊んでみた。簡単な感想としては、奇抜な外見とは裏腹にアクションゲームとしては非常に整っていて、尚且つ遊びがいのある難易度だったので、とても楽しめた。Xbox360のパッドを使用して三時間ほどでクリア。いくつか難しい箇所があるものの、チェックポイントが親切なので再挑戦しやすい。大きな特徴としては強制スクロールが多い点だ。これはプレイヤーを焦らせるのが目的というよりは、トラップの一つと考えて良いだろう。まさに画面端が殺しに来るという感じでかなりスリリング。

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◆ストレートな感想を言えば「目に悪い」

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◆「ちょいムズ」が最初から最後まで続くのが素晴らしい

RIP 3: The Last Hero – 縮小してくれれば佳作(3)

過去作のRIPは無駄な要素をそぎ落とした純粋なアクションシューティングとして優れていただけでなく、軽く頭を使うように作ってあるのが素晴らしかったのだが、今作は冗長で密度がスカスカな平凡なゲームになってしまった。

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◆グラフィックは向上し、リッチな感じになった

初代RIPとRIP2はワンステージが60秒以内と短く、しっかりと作りこんであろうがなかろうがプレイヤーにはわからないまま次に進むのが良かったのだが(本当はよくないけど)、RIP 3はワンステージ120秒のうち中盤の60秒がダラダラと敵が湧いてくるだけの事故らない射撃作業になっていて、かなりの退屈を感じる。ステージ開始と最後の30秒はソコソコ。「60秒の作業」と書くと短く感じるかもしれないが、全100ステージの殆どが同じ構成となっていて、実質半分の50ステージ分が緊張感のない作業という計算になるので、RIPシリーズの良さを完全に消しているように思う。

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RIP 2は火力を最優先で上げないと詰んだので、同じように火力を真っ先に上げた、その結果、苦戦はほぼ無し。前作とは違い、取得できるスキルがツリー方式になったので、火力不足で詰まないように改善された。本来は喜ぶべきところだが、その代償としてあまりに自由度が無くなったので、レベルアップした時の楽しみは大きく減った。またEXPの溜まる速度は遅くなっており、周回プレイ前提のためか一週目で全部のスキルは取得できない。ファック。

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頭をつかう要素よりもアクションゲームとして進化させたのは理解できるが、ワンステージが長すぎて敵を倒す爽快感よりもくどさがでてしまっている。ステージ数が100に増えているのだから、一つ一つをもう少し短くすべきだ。使用キャラクターを増やしたり、周回プレイを前提にしたりと、アイデアが無いのにコンテンツを水増ししたような感じを受ける。最初から最後まで楽しくなかった。

RIP 2: Strike Back – 攻撃力をあげないと詰む(2)

結論から書くとキャラ成長要素が罠となっているので、最優先で攻撃力をあげないと詰むことになる。このことに二回目のニューゲームで気が付き、三回目で無事にクリアできた。

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初回のプレイでは選択したキャラクターが悪かったのか、ゲームの難易度が高すぎるのかわからなかったが、ステージ10を超えた当たりで進めなくなってしまった。最初からやり直した二回目のプレイでは、難易度Easyにしたというのにも拘わらず圧倒的な火力不足を感じたので、三度目の挑戦は最初から火力をできる限り上げることでクリアまで一直線に進められた。

本作は単純なアクションゲームとなっているが、1ステージ60秒ほどの中に山場がいくつか用意されていて、適度に頭を使わないとクリア出来ないようになっているのが良い。初見殺しをバンバン入れてくるのが不快にならないのも、リトライしやすいゲーム性のおかげだ。

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ゲームの説明が後になってしまったが、本作は前作と違いキャラクターの移動が可能なっており、固定砲台を操作するRIP1から正統な進化と言える。もちろん固定砲台を操作するステージもあれば、戦車、ヘリコプターに乗り込む場面もあるので、基本的に単純なアクションシューティングのままである。


珍しいキャラクタースキルを上げてみる性格が災いして無駄に苦労を重ねてしまったが、火力さえ確保しておけば、好きなだけ撃ちまくれるので中々楽しめるゲームだ。

Batman: Arkham City – 世界に入ったままでいられるか(3)

私自身はバットマンの映画を幾つか見ただけのファンという位置づけ。Batman: Arkham Asylumをプレイした際は知識が不足していても、ある程度の想像で補完できるので気にならなかったが、Arkham Cityは更に深いバットマンへの愛で満ち溢れた作品になっているので、ついていけない場面が多くでてきた。ただ、こうなるのは予測していたので単純に良質なアクションゲームとして楽しませてもらった。

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狭い精神病棟からArkham Cityが舞台のオープンワールドへと進化した。ほとんど文句の付け所は無いが、ナビゲーションがやや機能不足なのが気になった。他には会話や情報が垂れ流されてる上に、ボイスメールが届いたり、サブミッションが増えたりと画面が忙しい。バットマンの世界から一歩離れてしまうとノイズだらけに感じてしまう。

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ミスター・フリーズとの戦闘は面白い作り。フリーズの特殊スーツへは直接攻撃出来ないが、13種類の特殊アクションからダウンを取れるようになっている。ダウンからダメージを与えると、彼は学習して喰らった特殊アクションを防ぐようになる。例を上げると、背後から忍び寄る奇襲は背中から冷凍光線を出して対応。マントで目潰しすると、マントを凍らせて封じてくるなど。Normalだと5回ダウンさせれば勝ちとなるが、難易度を上げると回数が増えるようだ。ボスがプレイヤーのアクションに対応してくるゲームは多いが、そのアクションの順序をプレイヤーに選ばせてくるのは非常に好感が持てる。

前作Arkham Asylumと同じく、良質な格闘システムと優越感に浸れるステルスが非常に素晴らしく出来ている。さらにオープンワールドへと進化し、綻びなくあらゆる面でArkham Asylumを上回っているが、作りこみが異常すぎて、私には”重すぎるゲーム”となってしまった。

BatmanAC 2013-09-05 17-50-16-02_RPhysX パワー全開!処理している部分は、氷のビームとガラスの破片、カーテンとバットマンのマントだ。やはり負荷が非常に大きいのかGTX 660 SLIではフレームレート60を維持できなかった