私自身はバットマンの映画を幾つか見ただけのファンという位置づけ。Batman: Arkham Asylumをプレイした際は知識が不足していても、ある程度の想像で補完できるので気にならなかったが、Arkham Cityは更に深いバットマンへの愛で満ち溢れた作品になっているので、ついていけない場面が多くでてきた。ただ、こうなるのは予測していたので単純に良質なアクションゲームとして楽しませてもらった。
狭い精神病棟からArkham Cityが舞台のオープンワールドへと進化した。ほとんど文句の付け所は無いが、ナビゲーションがやや機能不足なのが気になった。他には会話や情報が垂れ流されてる上に、ボイスメールが届いたり、サブミッションが増えたりと画面が忙しい。バットマンの世界から一歩離れてしまうとノイズだらけに感じてしまう。
ミスター・フリーズとの戦闘は面白い作り。フリーズの特殊スーツへは直接攻撃出来ないが、13種類の特殊アクションからダウンを取れるようになっている。ダウンからダメージを与えると、彼は学習して喰らった特殊アクションを防ぐようになる。例を上げると、背後から忍び寄る奇襲は背中から冷凍光線を出して対応。マントで目潰しすると、マントを凍らせて封じてくるなど。Normalだと5回ダウンさせれば勝ちとなるが、難易度を上げると回数が増えるようだ。ボスがプレイヤーのアクションに対応してくるゲームは多いが、そのアクションの順序をプレイヤーに選ばせてくるのは非常に好感が持てる。
前作Arkham Asylumと同じく、良質な格闘システムと優越感に浸れるステルスが非常に素晴らしく出来ている。さらにオープンワールドへと進化し、綻びなくあらゆる面でArkham Asylumを上回っているが、作りこみが異常すぎて、私には”重すぎるゲーム”となってしまった。
◆PhysX パワー全開!処理している部分は、氷のビームとガラスの破片、カーテンとバットマンのマントだ。やはり負荷が非常に大きいのかGTX 660 SLIではフレームレート60を維持できなかった