Brothers in Arms: Earned in Blood – HHなんてなかった(4)

先日クリアしたBrothers in Arms: Hell’s Highway(2008)からもう少しBiAシリーズを遊んでみたいなと思ったので、難しそうで放置していたEarned in Blood(2005)に手を付けてみた。今回は難易度Normalであったが、前作Road to Hill 30(2005)からさほど難易度が変わっていなかったのか、はたまた私が上手くなったのか、終盤以外は適切なビデオゲームの難易度のように感じた。

今作は前作からマップを動ける範囲が増えており、より戦略性が増している。入り組んだ市街地では敵の側面や裏手を取れる”当たり”のルート、逆に敵がMGを構えて待ち伏せしている”はずれ”のルートもあり、混沌とした戦場を味わえる。また、AIも進化しておりプレイヤーが有利な位置を取ると、敵もそれに反応して身を隠せる場所で移動し、これまた逆にプレイヤーが低く不利な場所にいるのを察知すると、敵は有利になる高い場所や側面へ移動し攻撃を開始するあたり、かなり雰囲気が出ている。人間くさい。不満というほどではないが、どうも遠くのルートほど”当たり”の確立が高いようで、頭を使うよりも、とりあえず足で遠くから攻める方がうまくいくことが多かったので、やや単調な進行をしてしまった。反省。少し引いてよくよく考えれば、このゲーム性は前作のストラテジーorパズルというよりもルート選択式のステルスアクションに近くなったと言えるのかもしれない。


◆マルチプレイであれシングルキャンペーンであれ、敵の背後を取るというのはいつでも気分がよいものだ


◆「戦車をなんとかしろ」が多かった気がする。私の指揮能力では分隊を絡めて上手に戦えないため、単独でなんとかする展開が多かった。これではMoH:AAやCoDだ(汗

Brothers in Arms: Hell’s Highway – 難易度選択ミス(2)

BiA:RtH30のノーマル相当を期待して難易度Veteran(三つある難易度の真ん中)で遊びはじめたのだが、これが大失敗だった。敵が殺意に満ち溢れていて、高難易度のCall of Dutyのような激しい銃撃戦となってしまった。「頭を使って切り抜けましょう」というほのぼのした空気を感じられなかったので、プレイヤーキャラのベイカーひとりで撃って強引にクリアまでいった。BiA:HHは過去作から比べると銃の精度が上がっていて、ストラテジー要素を無視できるのだ。

…冷静になって考えてみると、何故私は途中で難易度を下げることをしなかったのだろうか。難易度カジュアルでミッションをやり直してみるとBiA:RtH30のノーマルと同じような遊び方ができることに気が付いたのはクリア後の話だ。かといってやり直したいわけでもないので、「ムキになって苦労するぐらいなら難易度を落とす」というプレイ方法を覚えたことにしよう。

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  • Unreal Engine 3のおかげでWW2のゲームとしては非常に綺麗
  • プレイヤーの命中率上昇により、ストラテジー要素が薄くなった
  • カバーシステム(Dig-in)が強い、張り付いていればダメージを受けない
  • グレネードが強くなった、困ったら投げ込むだけで活路が開ける
  • Kar98やMG42も強力で、完全にオーバーパワーになっている

残念ながら素直にゲームを楽しむことは出来なかったが、BiA:HHはグラフィックやドラマチックなストーリーなどで確実に進化していて、戦闘も優しくなっており、新しいユーザーを取り込むという面では成功していると思う。

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◆今回からバズーカ分隊が加わった。彼らの放つバズーカを良くも悪くも非常に頼りになる

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◆なんだかむせそうだ

Brothers in Arms: Road to Hill 30 – 俺のために死んでくれ(1)

分隊に指示を出しながら戦うという一風変わったWW2のFPS。難易度Normalで遊んだ限り、詰まったところは無かった。というのも、チェックポイントで自動セーブで行われるので無理して進むと”詰みセーブ”が出来上がってしまうので、救済策として何回か死ぬとHPを回復するかどうかを聞かれるのだ。そこでYesと答えればHP満タンの状態で途中スタートできるので、容易にミッションクリアが可能になる。詰まった展開になった場合、仲間を死なせたくないプレイヤーはチャプターをリスタートすれば良いし、早く進みたいというプレイヤーは遠慮せずにHPを回復させれば良いので、このシステムは成功しているように思う。

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基本的には制圧射撃で敵を怖がらせて突撃部隊で抑えこむか、プレイヤーが側面から射撃していけば削っていけば良い。この一連の戦闘方法がゲームの最初から最後まで続くので、人によって好き嫌いが別れるだろう。求められる技能はシューティングではなくストラテジー、もしくはパズルの解法だ。

恐らくBrothers in Arms: Road to Hill 30というゲームは、極力自分の手を汚さないで分隊指示に徹底するのがスマートな遊び方だと思うが、それでは何のために一人称視点でやっているのかわからなくなってしまうので、私は適度に突っ込む方法を取った。

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リアルなのか、そうではないのか

実在の人物や場所、作戦を忠実に再現しているように思うが、ゲームをプレイしていると、仲間が死んだり生き返ったり、操縦者が死んでいる戦車が動いたり、用意された迂回路を使わないと切り抜けられない戦闘などが目につく。要するに史実に基づいて作っているけれど、リアルであることよりもゲーム(遊び道具)であることを優先しているということだ。これは良い判断だと思う、あまりにリアルさを求めると、ただ単に理不尽なだけのゲームになってしまうからだ。


十時間ほどでクリア。曇りっぱなしの天候ばかりだったが、のんびりとWW2の雰囲気を満喫した。MoHやCoDの大げさなドンパチよりも、淡々と任務をこなしていくBiAの方が戦争に参加している気分を味わえ非常に満足した。贅沢を言うならば、M1 Garandは途中リロード出来ないようにして欲しかったくらいだろうか。