The Fifth Vortex – 観光旅行(12)

The Fifth Vortexは2013年に公開されたUnreal(1998)のシングルMap集だ。ストーリーは拡張パックのReturn to Na Paliから25年後ということで、Skaarjの数が少ない。「Skaarjが少ない」というのはPrisoner 849(Unrealの女主人公)が暴れまわったからという開発側の設定なのだが、プレイした限りだと、どの敵も少なく戦闘自体が少ないと言える。つまり、軽い探索がメインであり、Return to Na Pali後の世界がどうなっているのかをゲームを進めながら紐解いていく、オリジナルUnrealが好きな人に向けた後日談形式のMap集なのだ。ボリュームも三時間ほどと丁度よい感じで、強化型のラスボスも居ることから、クリア後の満足感は高かった。

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上の二つは3dfx Glideで撮ったもの、以下はOpenglで撮ったもの。実際はGlideの方がやや綺麗に見えるのだが…キャプチャソフトの設定を忘れて低画質になってしまった

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Medal of Honor: Airborne – 難易度Normalで二週目(11)

何も考えずに難易度をHardにしてリプレイし始めたところ、嫌な予感がしたのでNormalに下げてクリアまで。散々言われているかもしれないが、目玉のAirborneシステム(空挺兵)があまり面白さに結びついていない。パラシュート降下する場面は単純に珍しく、空から地面に降りていく爽快さがとても良いのだが、ミッション前のブリーフィングでA.B.C地点のどこかに落ちなさいよと軍事作戦が立てられているわけだから、好きな場所に着地できるシステムとの調和がとれていないようにも思う。アクションシューターとして見れば高所に降り、有利な位置からライフルで敵を減らしていくのが良いのかもしれないが、MoHに戦場体験を求めている私からすれば中途半端にプレイヤーに自由を与えてしまったために、なんだか締まりのない印象だ。

戦闘における体力システムは自動回復とブロック方式の組み合わせになっていて、これは良かった。とりあえず隠れて全回復してから進むといった雑なゲームプレイを防ぎ、ある程度体力管理をしなければいけないからだ。緊張感がある。純粋な戦闘面はかなり酷い。PCに最適されていないマウス周りにもムッとくるが、DOOMかよというくらい敵が大量に押し寄せてくるのがだるい。いや、押し寄せてくる自体は良いが、敵が機械丸出しの超Aimで、それに捌ききる武器がないのが問題なのだ。こちらの銃は一発の威力が低く設定されているため、さくさく敵が倒せず、どうしても人間ではなくサイボーグを相手しているように感じてしまう。これが爽快さと没入感を大きく奪っている。一応は武器成長のシステムが有り、リロード速度が上がったり、スコープやグレネードが付いたりもするが、利便性と継続性ばかりが上がり、単純な威力の増加が無い。威力上昇が無いのはリアルと言えばリアルだが、私はもっと柔らかい敵の方が好きだ。

  • シューター的面白さ ★★☆☆☆ 初回では悪くないと思っていたが
  • システム ★★★☆☆ 良いところも悪いところもある感じ
  • グラフィック ★★★☆☆ UE3と合うような?合わないような?
  • サウンド★★★★☆ ミッション終盤のオーケストラは流石
  • 総合 ★★★☆☆ Airborneという単語にピンとくるならば

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◆爆撃機のため先陣切って対空砲を破壊するのだ

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◆GO!GO!GO!!

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Vietcong 2 – プレイヤーの心が泥沼戦争

シューター及びゲーム的に面白い箇所は無かったが、市街地のベトナム戦争がどのようなものだったかを知る意味ではなかなか良かったように思う。ジャングルばかりであった前作の補完というか、さらに別の角度からもベトナム戦争を続けて描きたかったのは彼らPterodonなりのこだわりなのだろう。この発想自体は良いが、不幸だったのは一番初めに書いた通り、肝心の出来上がったゲームが酷かった点だと思う。

最も悪かったのはやはり味方AIだろう。プレイヤーの目の前で立ち止まり射線に割り込むのは日常で(交戦中に突如銃が撃てなくなる)、それとは逆に後ろに付いた時は援護射撃でもしてくれるのかなと思いきや素知らぬ顔でプレイヤーを撃ち殺してもくれる。また、敵のキャンプを潰そうとグレネードを投げ込めば、その時に限って何故か猪のごとく敵とグレネードに向かって突撃し、爆死してくれる(当然ゲームオーバー判定)。といった具合に仕事を増やしゲームを盛り上げてくれる味方NPCの存在なしにVietcong 2の戦闘は語れない。一応はNPCに指示が出せたり、進行が致命的になる場面も無いため無視できる範囲ではあるのだが、前作があまりにも偉大で楽しく、興奮や泥臭さを送り届けてくれただけにプレイヤーの期待が大きすぎたようにも思う。

  • 真面目にプレイすれば相当難しいが、クイックセーブ可能なので適宜使うのが良い
  • フレームレートがかなり不安定。当時のDriverを使えば多少はマシになるかも
  • EAXが選択できない場合はインストールファイルをHDDにコピーしてからインストール(バグ)
  • ベトナム側のキャンペーンをプレイすると、アメリカ側の有利さがよくわかる
  • ベトナム側のキャンペーンが短すぎる。市街戦を減らしてジャングルを増やして欲しい(本作否定)
  • 撃つ瞬間だけ頭を出す忍耐強くウザったいベトコンAIに比べ、気が短くすぐに体を晒して突撃してくるアメリカ兵AIがKawaii

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◆はたしてFPSにおける居住空間での戦闘は面白く作れるものだろうか?大通りは特にそうなのだが、ドアや窓、ベランダといった通りに面している場所から敵が出現してくると容易に予想できる。が、それ以外にも建物の影(死角)から突如現れる敵に注意しなければいけないし、むろん正面にも気を抜いてはいけない。つまりクリアリング箇所が多すぎるのだ。そこを開発側は分かっているのかいないのか、目立つ場所だから大丈夫だろうってな感じで気楽にRPG兵を配置してくれるが、本作に限らず初見ではとても防ぎにくい。それに狙撃兵も加われば、簡単にやり直しゲーの完成だ。だからと言って、敵の数を減らしたり反応を遅らせたりすれば、それはそれでゲームとして微妙な感じになるだろう。このような不利なシチュエーションは追体験としては有効だが、現実性と娯楽の調和が難しく、私にはどのゲームもこの場面は微妙に感じてしまう

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◆装備が貧弱なベトコン兵はとりあえず奇襲をかけるしかなかったんだろうなぁ

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Postal 2: Corkscrew RuLes – ナニを探すんだよ(9)

『ポスタル2 ロシアより愛をこめて』を難易度Mediumにてクリア。本作は数々のユーモアある場面()がぶつ切り上に配置されているため、「馬鹿だなぁー」「・・・」「いやいやいやおかしいでしょ!」「・・・」「まーた殺して解決か(嬉)」と愉快なイベントと退屈な移動パートが交互にやってくるのが、問題のように思う。全体を見ればロシアゲーにありがちなゆったりとしたテンポで進むため、トロいゲームといった印象が強い。

無印Postal 2も長閑な町を進むため、ゆったりした印象であるが、町の作りを見れば本作のほうが田舎のように思え、時間の流れをより遅く感じる。ただ、その町並み自体なかなか作り込まれており、風情に溢れているため、一概に悪だと決めつけられないのが悩ましい。唐突で強引なまとめとしては、無印と同じではあるけれど自由度が奪われているので「ファンならばまぁまぁ楽しめる」といったところに落ち着くと思う。ゲーム性はお察しください。内容重視のレビューは洋ゲー丼の記事を見てほしい。

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◆ぼくちゃんおつかいだいすき♪(ドレミファだいじょーぶのテーマで)

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◆すまねぇ、ロシア語はさっぱりなんだ。FPSを遊び始めてこんなにも日本語マニュアルが役になったのは始めてではないだろうか。目的が英語化されていないことにびっくり。キリル文字の読みは意外と単純だと聞くが・・・

Perfected Doom 3 – 完璧ではないが優れている(42)

“暑すぎて新しいゲームに手を出したくない”企画の第三弾。今回触れたのは最新のVersion 7なのだが、結論から言えば楽しめた。難易度は一番下のRecruitだったが、バニラDOOM3で言うところのMarineとVeteranの間くらいなので丁度良かったように思う。話が前後してしまったが、Perfected Doom 3はゲームバランスとグラフィックを調整した総合Modだ。例によって詳細はMod DBぎゅんた氏のブログを見てもらいたい。過去Version 4か5か6に触れた際はあまりの難しさにやる気が吹き飛んでしまったが、今回Ver7からフラッシュライトが廃止され、DOOM3 BFG Editionのように武器を持ったままライトを付けられるようになったので、多少簡単になった印象を受け、難易度を下げて挑戦してみたわけだ。バニラDOOM3の懐中電灯と武器を持ち替えるのんびりとしたゲーム性は気に入っているが、思い切り戦闘に特化したバランス調整で懐中電灯はやはり不要なのである。

  • ヘッドショットが重視されており、プレイヤーの技量によってはバニラよりも火力が上がる
  • Recruitだと弾薬が多すぎるので、多少自粛気味にプレイ
  • プラズマガンの効果音が昔のものに…やっぱりこっちなんだよなぁ
  • 少し画質を上げるだけでも2600K@4GHz+GTX980Ti環境でフレームレート60を切る
  • ロストソウルが超強い。一匹でも接近を許すと視界が揺れ続けてゲームオーバーを覚悟
  • ペインエレメンタルが追加されているため、上記ロストソウルへの恐怖が増加
  • 透明なインプも追加。紫色の火球を投げる時しか目視できないため厄介
  • Hell以降にオリジナルMap追加。バニラではあっさり基地に戻ってしまったし、良いと思う

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◆懐中電灯と武器の持ち替えがないと、序盤のお化け屋敷にゲーム性は無いんだよなぁ

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◆このModで一番愉快なのはヘッドショット成功時だ。ヘッドショットの威力がべらぼうに高いので、狙いすましたショットガン一発もしくは適当に頭周辺を狙った連射武器で、バニラで面倒だったCommandoやRevenantなどを溶かした時には心がスッと晴れる

以下楽しみが増えたり減ったりするかもしれないスクリーンショット集

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