Alpha Prime – 見て回るには悪くない

EAX Advanced HD4.0に対応しているという理由から軽く一周遊んでみた。それと同時に難易度が非常に高いという情報も得ていたので、酷暑のなか苦労したくないためEasyを選択。まずサウンド関連からだが、これはイマイチだった(XP SP3+X-Fi Elite Pro+PC360環境下)。音の定位自体は感じられるが、壁の中から敵の足音が聞こえたりと、遠くの音が近くで鳴っているように聞こえるため距離感がつかめなかった。怪奇現象的なありえない位置からも音が聞こえ、心をかき乱されるためサウンドを目当てに本作を遊ぶのはお勧めできない。グラフィックに関して、2006年としては上位レベルであるものの当時の東欧にありがちだったエフェクト至上主義と言うのか、ピカピカゆらゆらもくもくと、過剰に(化粧)技術を盛り込むのでゲーム性が大きく阻害されている。

グラフィック技術から悪影響を受けているゲーム性だが、邪魔が無くても元々悪い。敵は「超反応」「超射撃能力」「高耐久性」「集団出現」といわゆる高難易度ゲームのテンプレートに沿っており、リーンを使っても一方的に倒せるわけでもなく、運が良ければ被弾を減らせるといった程度。仮に頭に当てたとしても一撃で倒せるわけではないので、敵の認識範囲内であれば確実に相打ちで被弾する。しかも敵AIはちょこまかとせわしなく動き回るうえ、主力武器の自動小銃の弾速が遅いこともあり(?)、ほぼ被弾が回避できないよって本作は体力回復アイテムを探すのが重要である。これは教科書どおりというか良心というか、ダメージを受けるであろう場所のあとには必ず設置してあるので、クリア後の印象としては意地の悪さは感じなかった。回復剤が入っている箱は蓋がしてあることも多く、目視だけでは見逃してしまうので、開発側の「俺たちの作った自慢のゲームエンジンの物理演算を見てくれ!」という電波を受信し、蓋のような動かせそうな物はできるだけ動かしていくという地道なアイテム探しがクリアには必要なように思う。

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◆どこに向かって撃ってるのか分からないと思うが、これがこのゲームの基本行動だ。とにもかくにも遠くからリーンで狙うのだ

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◆完全に地球上ではないと分かるシチュエーションは好き。酸素切れでゲームオーバーにされる面倒な制限も雰囲気作りに一役買っている

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Far Cry 3: Blood Dragon – 雑さが良い(6)

気が付いたら日本語化が完了していたので軽く遊んでみた。本作は、Far Cry 2に比べてあらゆる要素がわずらわしくなった本編Far Cry 3がなんだったのかと思うほど、簡略化されたはじけっぷりがたまらないDLCだ。とりあえず目の前の敵を倒していけばレベルが上がり、キャラクターが自動的かつ大幅に強化されるのが良い。敵を倒しました、経験を得ました、その結果体力が上がりました。これでいいのだ。酷暑の中、本編Far Cry 3のような効果のうっす~いスキルを選ばされるようだと面倒でしょうがない。

主人公の基本性能が高いのもまた素晴らしい。ストレスを感じない高速な移動、危険を感じにくい大きな体力、水中でも呼吸可能など、プレイヤーにストレスを与えるだけのろくでもない要素が取っ払われていて、茹った脳みそにとても優しい。近年のアクションFPSがわずらいがちな面白さに結びつかないしょうもない要素をごっそりとっぱらった、はっちゃけ感はやはり本編が売れたDLCでなければできなかったであろう。本編の資源をうまく使い、外観を含め本編とは真逆のゲームに仕上げたこの企画はなかなか面白い試みのように感じる。

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◆発射音がいい感じのショットガン。音に反応して寄ってくる敵のどてっぱらに鉛玉を叩き込んでやれ!

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◆物語が進むと手に入る反則級のレーザー兵器。手に入った瞬間からゲームバランス大崩壊。だがそれがいい

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DOOM(2016) – ただのクリア報告(46)

去年遊んだPerfected Doom 3の満足感が高かったため完全に興味を失っていたのだが、急にやってみようという気分になったので、難易度Hurt me plentyで軽く一周してみた。最終的なゲームプレイの感想はUltra-Violenceクリア後に保留するが、大まかには楽しめたと言える。移動速度の遅さや、各種武器の性能、エリア別戦闘への変更、中盤以降の単調化など(アイデア不足?)、細かい不満はある。あるが、リブート作品として大きく成功しているし、最大公約数にヒットするよううまく作られていることに感謝もしている。

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◆血はたくさんでるが、武器全般に重さが足りていないようでイマイチ気分が盛り上がらない

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◆スーパーショットガン取得の際は、同じ状況であったDOOM2-Map02でのDOOM親父の邪悪な表情が脳内再生される

Titanfall 2 – ぼけっとレベル50到達(1)

今年の夏は暑い。暑すぎる(毎年言っている気がするけど)。そんな時は脳みそを使わなくても楽しいゲームを遊ぶのが一番!本作Titanfall 2はピョンピョンとそこら中を跳ね回り銃撃戦を行うだけのシンプルなゲームだ。軽快な二段ジャンプと壁走りでMap内を飛び回るという移動操作だけでもどことなく涼しく感じるし、目の前の敵を倒すだけと単純明快なルールが本当に助かる。敵を倒せず、逆に返り討ちにされたとしても即座に戦線に復帰できるため、リスポーンの待ち時間でイライラすることもない。一定時間銃撃戦を行った後にはタイトルにもなっているタイタンに乗り込めるようになるので、生身の人間の時と同じように目の前の人型とタイタンを倒せばよいわけだ。どこにも頭を使わないけれど、かといって退屈さを感じさせないようプレイヤーを熱中させるTDMが作れるというのは、やはりRespawn Entertainmentの凄さなのではないだろうか。この退屈さを感じさせない部分が一番重要で難しいのだ。

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◆み”ー。分かりやすく強いイオン君のレーザーコア。これで敵タイタンを倒した時は完全にひと仕事終えた顔になっている。タイタン同士の戦いはまだまだ分からないことが多く、雑にKamikazeしがち

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◆敵タイタンへ高所クロークからのミサイルランチャー。とても卑劣な感じで楽しい気分になるが・・・隠れる場所の多いこのゲームにクロークって必要なのか?

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Mirror’s Edge Catalyst – やや万人向きになった

点数にすると74点くらい。甘くつけても83点ほどだろう。FPSという完成されたシステムを採用しているゲームには最低限の面白さが保障されており、それと近い話で、本作Mirror’s Edge Catalystは基礎的な部分が非常に高いレベルでまとまっていた一人称視点型パルクールアクションMirror’s Edge(2008)のシステムを大まかに継承しているため、それ相応に最低限の面白さがある。面白さとはもちろん主人公Faithが己の肉体ひとつで走り、跳び、登り、滑るパルクールアクションのシステム周りのことだ。

オープンワールド化した本作とステージクリア型の初代との最大の違いはFaithの自動制御だと私は考えている。今回のFaithはAT車だと言えば分かりやすいか、自動的にアクション動作を補助されているような感じで、重心を制御する必要が無い。その分だけ気軽に遊べるのだが、初代に比べて動かしていての面白みや達成感は減っている。この操作の簡略化は広くなったMapを移動する分だけプレイヤーの負担を減らすという意味で正しい作りだ。常時MT車での運転はよほどの車好きでないと疲れるだろう。ATとMTほどの差は無いにしろ、この変更は小さいようで小さくない。とは言うものの、Mirror’s Edge Catalystはあくまでパラレルワールドであり”Mirror’s Edge 2ではない”のだから、本作と初代の両方に触れてみて、プレイヤー自身が気に入ったほうを長く遊べばいいのではないだろうか。グラフィックもちょうど狙っているのかいないのか上位互換になっていないのも興味深い。Frostbiteで描かれたCatalystの世界は細かく美しいながらも、初代も初代で無機質と原色で統一された世界(+高度な物理演算)があるのだ。繰り返しになるが「お好きなほうをどうぞ」。

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◆街中を高速で駆け回るスピード感が爽快なMirror’s Edge。プレイヤーの操作習熟度がそのまま移動速度に直結し、実感できるところも良くできていて、アクション(レース)ゲームとして高く評価できる

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◆初代とは真逆な驚異的な細かい作りこみのディストピア的な雰囲気のサーバールーム。ただただ「いいもの見たなぁ・・・」と感じた

以下、初代ファンの戯言 続きを読む