Moto Racer 4 – 開始数時間は楽しい

本作はプレイ感触が初代Moto Racerに戻った(?)、クラシカルでカジュアルなバイクレースだ。とても直感的に曲がることができるため、普段レースゲームに触れていないユーザーでも気軽に遊べるように思う。挙動がどうだとか物理法則が無視されているだとか、それは慣れているプレイヤー間でのマニアックな話なので、私はこのような素直に走れるゲームの方が好きだ。Unreal Engine4で描かれるビジュアルもなかなかのもので、特に夕日や木漏れ日などの光の表現には一見の価値がある。それらを背景に車体から体を乗り出して危なげにカーブを曲がるレーサーとの組み合わせはとても映えている。

最低限のハードルが高すぎる

しっかりとキャリアモードを進めていくと気が付くと思うが、特定のステージをプレイするには○○(アンロックされている他のライダー)を使えと条件が出される(スキップ不可)。例えばチャプター5の3面では「Bolt」が、チャプター7の1面では「Wrench」が指定されるといった具合だ。彼らのアンロック条件は、4や6など少し前のチャプターの最終総合レースを最高難易度の星三つで優勝すること。一番内容の濃いコースを一番難しい難易度でクリアしないとゲームを進行させないのは、EasyやNormalに相当する星一つと二つを攻略できる程度の腕前ではゲームクリアを許可しないと同義であり、実質難易度選択の意味をなしていない。もし”ゲーム中の最高難易度が他のゲームに比べて易しい”のであればさほど問題にはならないのだが、そういったこともないので、単純に難しいと言える。この仕組みに気が付いた後、チャプター7の星一つさえもクリアできなくなったので急速にプレイ意欲を失ってしまい、ゲーム終了。最高難易度を攻略しないとゲームが進行しない仕組みを知らされる+急激にゲームが難しくなるのダブルパンチには歪なものを感じる。せっかくとっつきやすい操作系統なのだから、初代のように不慣れな人でもまぁまぁ頑張ればクリアできる程度の難易度にしても良かったのではないだろうか。

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◆夕日に向かってひたすら走るのだ

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◆レースゲームに親しんでいないと、大体このあたりで詰まるように思う

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Alpha Prime – 見て回るには悪くない

EAX Advanced HD4.0に対応しているという理由から軽く一周遊んでみた。それと同時に難易度が非常に高いという情報も得ていたので、酷暑のなか苦労したくないためEasyを選択。まずサウンド関連からだが、これはイマイチだった(XP SP3+X-Fi Elite Pro+PC360環境下)。音の定位自体は感じられるが、壁の中から敵の足音が聞こえたりと、遠くの音が近くで鳴っているように聞こえるため距離感がつかめなかった。怪奇現象的なありえない位置からも音が聞こえ、心をかき乱されるためサウンドを目当てに本作を遊ぶのはお勧めできない。グラフィックに関して、2006年としては上位レベルであるものの当時の東欧にありがちだったエフェクト至上主義と言うのか、ピカピカゆらゆらもくもくと、過剰に(化粧)技術を盛り込むのでゲーム性が大きく阻害されている。

グラフィック技術から悪影響を受けているゲーム性だが、邪魔が無くても元々悪い。敵は「超反応」「超射撃能力」「高耐久性」「集団出現」といわゆる高難易度ゲームのテンプレートに沿っており、リーンを使っても一方的に倒せるわけでもなく、運が良ければ被弾を減らせるといった程度。仮に頭に当てたとしても一撃で倒せるわけではないので、敵の認識範囲内であれば確実に相打ちで被弾する。しかも敵AIはちょこまかとせわしなく動き回るうえ、主力武器の自動小銃の弾速が遅いこともあり(?)、ほぼ被弾が回避できないよって本作は体力回復アイテムを探すのが重要である。これは教科書どおりというか良心というか、ダメージを受けるであろう場所のあとには必ず設置してあるので、クリア後の印象としては意地の悪さは感じなかった。回復剤が入っている箱は蓋がしてあることも多く、目視だけでは見逃してしまうので、開発側の「俺たちの作った自慢のゲームエンジンの物理演算を見てくれ!」という電波を受信し、蓋のような動かせそうな物はできるだけ動かしていくという地道なアイテム探しがクリアには必要なように思う。

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◆どこに向かって撃ってるのか分からないと思うが、これがこのゲームの基本行動だ。とにもかくにも遠くからリーンで狙うのだ

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◆完全に地球上ではないと分かるシチュエーションは好き。酸素切れでゲームオーバーにされる面倒な制限も雰囲気作りに一役買っている

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Far Cry 3: Blood Dragon – 雑さが良い(6)

気が付いたら日本語化が完了していたので軽く遊んでみた。本作は、Far Cry 2に比べてあらゆる要素がわずらわしくなった本編Far Cry 3がなんだったのかと思うほど、簡略化されたはじけっぷりがたまらないDLCだ。とりあえず目の前の敵を倒していけばレベルが上がり、キャラクターが自動的かつ大幅に強化されるのが良い。敵を倒しました、経験を得ました、その結果体力が上がりました。これでいいのだ。酷暑の中、本編Far Cry 3のような効果のうっす~いスキルを選ばされるようだと面倒でしょうがない。

主人公の基本性能が高いのもまた素晴らしい。ストレスを感じない高速な移動、危険を感じにくい大きな体力、水中でも呼吸可能など、プレイヤーにストレスを与えるだけのろくでもない要素が取っ払われていて、茹った脳みそにとても優しい。近年のアクションFPSがわずらいがちな面白さに結びつかないしょうもない要素をごっそりとっぱらった、はっちゃけ感はやはり本編が売れたDLCでなければできなかったであろう。本編の資源をうまく使い、外観を含め本編とは真逆のゲームに仕上げたこの企画はなかなか面白い試みのように感じる。

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◆発射音がいい感じのショットガン。音に反応して寄ってくる敵のどてっぱらに鉛玉を叩き込んでやれ!

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◆物語が進むと手に入る反則級のレーザー兵器。手に入った瞬間からゲームバランス大崩壊。だがそれがいい

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DOOM(2016) – ただのクリア報告(46)

去年遊んだPerfected Doom 3の満足感が高かったため完全に興味を失っていたのだが、急にやってみようという気分になったので、難易度Hurt me plentyで軽く一周してみた。最終的なゲームプレイの感想はUltra-Violenceクリア後に保留するが、大まかには楽しめたと言える。移動速度の遅さや、各種武器の性能、エリア別戦闘への変更、中盤以降の単調化など(アイデア不足?)、細かい不満はある。あるが、リブート作品として大きく成功しているし、最大公約数にヒットするよううまく作られていることに感謝もしている。

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◆血はたくさんでるが、武器全般に重さが足りていないようでイマイチ気分が盛り上がらない

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◆スーパーショットガン取得の際は、同じ状況であったDOOM2-Map02でのDOOM親父の邪悪な表情が脳内再生される

Titanfall 2 – ぼけっとレベル50到達(1)

今年の夏は暑い。暑すぎる(毎年言っている気がするけど)。そんな時は脳みそを使わなくても楽しいゲームを遊ぶのが一番!本作Titanfall 2はピョンピョンとそこら中を跳ね回り銃撃戦を行うだけのシンプルなゲームだ。軽快な二段ジャンプと壁走りでMap内を飛び回るという移動操作だけでもどことなく涼しく感じるし、目の前の敵を倒すだけと単純明快なルールが本当に助かる。敵を倒せず、逆に返り討ちにされたとしても即座に戦線に復帰できるため、リスポーンの待ち時間でイライラすることもない。一定時間銃撃戦を行った後にはタイトルにもなっているタイタンに乗り込めるようになるので、生身の人間の時と同じように目の前の人型とタイタンを倒せばよいわけだ。どこにも頭を使わないけれど、かといって退屈さを感じさせないようプレイヤーを熱中させるTDMが作れるというのは、やはりRespawn Entertainmentの凄さなのではないだろうか。この退屈さを感じさせない部分が一番重要で難しいのだ。

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◆み”ー。分かりやすく強いイオン君のレーザーコア。これで敵タイタンを倒した時は完全にひと仕事終えた顔になっている。タイタン同士の戦いはまだまだ分からないことが多く、雑にKamikazeしがち

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◆敵タイタンへ高所クロークからのミサイルランチャー。とても卑劣な感じで楽しい気分になるが・・・隠れる場所の多いこのゲームにクロークって必要なのか?

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