Psychophobia – 力の入ったごちゃ混ぜMod(34)

Psychophobiaは古典的なFPSをごちゃ混ぜにした感じのお祭り系のModだ。そのうえ武器、モンスター、HUD、Texture、Music、Soundなどが新しく追加されているため、Vanilla DOOMとはかなり違った仕上がりになっている。ゲームの見た目が大きく変わる3D描画とHigh Resolution Textureの組み合わせオプションも、たとえ快適に動かなくとも一度は見る価値があるように思う。また、実際にプレイするだけならばDOOMの経験だけで十分だが、楽しむためにはBlood: One Unit Whole BloodとQuake2も触れておいたほうが良いだろう。可能ならばHereticとHexenとQuakeあたりもプレイして欲しいところだが、このModの為に今からプレイしようなんていう物好きはいないだろうなぁ。

3面あたりから適応できたが、見た目よりも少々とっつきにくいゲームのように感じた。DOOMとQuake 2が混じったようなゲーム感覚のせいだろうか。うまく分析できない。あまり多くの人に伝わらないかもしれないが、MAP構造が似ているせいかDoom Total ConversionのHacxにも近いように思えた。ただ、武器が充実してくる頃にはプレイヤー側の火力の高さや「何時でも投げられるグレネード」の便利さにも気が付き、うまく敵を対処できるようになるので、楽しくゲームを進められるようになる。面白いか面白く無いかは大きく別れると思うが、力の入ったModであることは間違いないので、興味があるなら2面をクリアするあたりまで触ってみて欲しい。

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◆火炎瓶で地面に火を放てる。向かってくる敵に対して、足止めと継続ダメージを与えられるので、強力な相手に対しても非常に優位なゲームを展開できる

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◆少し見えにくいかも知れないが、Tank Boss(Quake2)にRailgun(Quake2)を撃ちこんでいる

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Vanguard – No緩急(33)

Vanguardをプレイしながら感じ、そしてクリアして確信したのは「うまく緩急を付けられていない」ことだ。本WADは最初のMAPからかなりの難易度であり、中盤(5/13)に差し掛かる辺りには既に他のWADの最終MAPクラスの激しい戦闘となる。これがもし最後までずっと難易度が上昇し続けたというならば、「難易度の高いWAD」という話になるのだが、残念ながら戦闘難易度が変わらない割に敵の数が増えるだけといったかったるいだけの代物となってしまっている。終盤には500体、600体、700体、800体とゲームが進むごとに敵の数が増えるわけだが、敵の出現数に比例して難易度が上昇しないだけでなく、面白くするためというよりもモンスターの出現数を増やすためにMAPを作っているような印象すら受けるので、疲労感ばかりがつのり、どうも好きになれない。

徐々に難易度を上げていくのが絶対的に正しいLevel Designとは考えていないが、中盤で難易度が頭打ちになってしまうのは流石にアクションゲームとしてかなり危うい。製作者のPaul DeBruyneが同時期に出したLunaticは徐々に難しくなっていき、最後の最後に大規模戦闘を持ってくるという理想的で上手な作りだったのだが…。フォローというわけではないが、Vanguard個々のMAPの出来は中々である。ただ、それが全13LevelのWADとして通してプレイするとイマイチになってしまうという話なのだ。

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◆MAP10: Superstructureのワープが珍しいビジュアルだったので少し惹かれた。その他、MAP01-04のちょいムズ加減が良かった

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◆サイバーデーモンにお掃除を頼むだけの簡単な最終MAP

Memento Mori II – WADsを点数化(32)

一年前の1995年に公開されたMemento Moriよりも驚きは少なかったが、Memento Mori II(1996)はなかなかに面白いWADだった。点数をつけるとすれば84点ぐらいだろうか。この点数がどのくらいのものなのか分かりにくいかと思うので、今までにプレイしたWADも一緒に点数化してみると、Memento Mori 91点、Lunatic 80点、Valiant 68点、Scythe 83点、2002: A Doom Odyssey 87点、Earth 70点、Phobos 68点、Requiem 81点、Knee-Deep in ZDoom 72点といった感じ。製品版はと言えば、Ultimate Doom 91点、DOOM II 87点、Master Levels for Doom II 92点、TNT: Evilution 67点、The Plutonia Experiment 77点、No Rest For The Living 85点くらいだろうか。

  • MAP09 – クドイだけ。製作者はMemento Moriの時も同じようなMAPを作っていた
  • MAP11 – 戦闘は分かりやすく、仕掛けは少し頭をつかうだけなのが心地よい
  • MAP18 – どん詰まりしたが、適当に壁にパンチを連打してたらいつの間にか打開できた
  • MAP23 – 濃厚でありながらも、クリア後の後味すっきり
  • MAP28 – 少しずつ道を切り開いて感じが良かった
  • MAP30 – バフォメットの倒し方がパズルになっている。数回やり直せば解ける程よい難易度

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◆Full HD(16:9)のForce aspect ratioを4:3にしてみたところ、Hudはいい感じになったものの、視野角がおかしくて少し違和感

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◆安全な場所から一方的に攻撃するのが俺のジャスティス

Lunatic – ストレートな面白さ(31)

LunaticはCacowards 2011にも選ばれた全5Levelの小さなwadだ。後作のValiant繋がりで触ってみた。クリアして感じたのは、軽快で短く単純なのでどんなDoomerにもお薦めできること。Valiantは面白いのか面白くないのか判断しにくい作りだったが、このLunaticは面白いと断言できる。大きな特徴としてプラズマガンとロケットを撃ってくるゾンビ兵が追加されているが、近距離で遭遇することが多いため対処しやすく、苦しめられることはほとんど無いはずだ。興奮したのは最後のMAP05: The Final Countdownで、5分ほどの間に400体以上の敵がどんどん湧いてくるのが、かなりエキサイティング。

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◆宇宙空間とカコデーモンの組み合わせは絵になる

Valiant – 評価保留(30)

pixivを見て気になったのでプレイしてみた。ValiantPaul DeBruyne(Cacowards 2011で”Mapper of the Year”にも選ばれた)によって2015年に制作公開されたMegawadで、強化された敵と武器が特徴的だ。その他、マンキュバスを殺すと罰を与えられたり、一方通行でアーチバイルに追いかけまわされたり、Suicide Bomberとアーチバイルによる自爆復活のコンボで襲われたり、数多くの試みが盛り込まれている。総じてアイデアには関心できるし、頭を使う必要が出てくる時(分)だけ通常戦闘より難易度が下がるので、清涼剤としての役目も果たしていたように思う。それとタイトルに書いた”評価保留”だが、どうも本wadは彼が過去に制作したLunaticVanguardからいくつかのMAPを引っ張ってきているようなので、その二つをやってみないことには評価できないと気付いた。

Episode 1は難しいながらも小手調べという感じであったが、Episode 2に入るとMAPが巨大化し、戦闘も大幅に激化していったので精神的に辛かった。適度でも過剰でもない普通の難しさが一番心にクル。wad選択を間違ったかな?とぼやきながら何とかクリアしEpisode 3に入ると、急に軽快なレベルに戻ったので、かなりの余裕を取り戻せた。ここが今まで以上にキツかったら、途中で投げ出していただろう。Episode 4と5は敵の同時出現数が多くなり、走り回って同士討ちを狙っていく展開が多くなるが、場数を踏めば突破できる場所ばかりであり、Episode 2に比べればそれほど心を削られない。

  • MAP07 – マンキュバスを殺してしまうとアーチバイル12体が出現。アイデアが良い
  • MAP18 – クレイジーなステージとBGMが実によく合っている
  • MAP23 – テレフラグでサイバーデーモンを何体も殺すのは爽快
  • MAP24 – ロケラン装備のバロン登場。テンポの良い展開と適度な難易度で楽しめた
  • MAP25 – プレイヤーにチェーンガンを欲しがらせるデザイン。まんまと引っかかる
  • MAP29 – 格好良すぎるBGMの元ネタは“Mercurius / Vayeate” (Gundam Wing: Endless Duel)

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◆アラクノトロンを倒すと頭の部分が切り離され、Arachnorbとなり、空中を漂いながら攻めてくる。正面で対峙する場合も面倒だが、頭上を取られた場合は面倒というレベルを超え、瞬間的な攻撃力の高さから死が見える

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◆Episode 5は全6レベル中5レベルにGundam WingのBGMが採用されており、背景もだいたいそんな感じ。やたらと青くて巨大な惑星を拝むことになる

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