Super 3D Noah’s Ark – このゲームは出来損ないだ、遊べないよ

どうやらThe Angry Video Game Nerdという番組(動画)で非公式SNESとして紹介されたことで微妙に知名度があるらしいが、私はSteamに登場するまで全く知らなかった。ゲーム内容は見ての通りWolfenstein 3DのTotal Conversionであるが、ナチス兵とは違い動物ならたくさん出現させても自然に見えると思ったのか、やたらと数で押してくるのがかなりつまらない。というか、元々のWolfenstein 3Dのゲーム性自体が微妙だというのに、本作ときたらそれをさらに酷くさせ攻撃を回避できない敵の配置ばかりを増やしているので、普通に遊んでいるとどうしてもHPが足りなくなる。よって適当にクイックセーブしながら適当に遊ぶのが良いと思う。こんなことを言うのもなんだが、Episode4までは「つまらない」で済むレベルになっているが、Episode5からはクイックセーブ連打でも弾薬が足りなくなるので、クイックセーブ+壁殴りでシークレット探しをしなければならなくなる。つまらない上に面倒くさい。

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◆高解像度からWidescreen対応にマウス操作、Steam実績やクラウドなど現代のゲーミング環境に対応させた移植のレベルは凄まじく高い。その技術の協力者であるECWolfの製作者は本当にナイスガイだと思う

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◆こんなに視界を遮る巨大武器を見たことがない。性能が主力級だというのがさらにまた

女性キャラクターScreenshot集

画像ファイルを整理していた時に思い付いた記事。大した意味は無い。

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◆Scourge: Outbreak(さいなん: かいせん)より主人公のAmp。実際のゲームが始まるまでは楽しめそうな雰囲気だった

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◆Blades of TimeよりAyumi。彼女の操作は実に爽快であった

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Skydrift – やはりマリオカートは偉大であった

簡単に言えば本作は飛行機版マリオカートだ。一応は実力で速度を競うゲームモードも存在するが、基本的には攻撃アイテムを用いて相手の走りを邪魔するレース風味のゲームである。マリオカートとの最大の違いは攻撃アイテムによって一位の速度を落とせるかどうかだ。N64基準で申し訳ないがマリオカートには「トゲゾーこうら」と「イナズマ」という二つのアイテム(手段)が存在する。トゲゾーこうらは一位の人間に当たるまで走り続けるミサイルのようなもので高確率で一位の速度を落とし、イナズマは一位を含む自分以外の全員の速度を落とすことが可能。つまり下位のプレイヤーが前述した攻撃アイテムを取得し使用するだけで一位をタイムロスさせ、二位が一位を抜かすことも容易なので全体が混戦になりがちなのだ。これは速さを競うレースゲームとしては微妙かもしれないが、接待やパーティゲームとしてワイワイ時間を過ごすのが目的というのであれば、よく出来た調整だと言える。

しかし、一方のSkydriftには一位に直接攻撃できるアイテムが存在しない。それどころかマリオカートとは違い、コースに置かれているアイテムを自分で選択して取る方式なので、前方に攻撃対象の無い一位は来たる二位のため一定時間無敵になれるシールドや耐久値回復などの守備的アイテムを選択し手元に置くのが定石となっている。本作は火力も高いが守備力も高いため、基本的に二位は攻撃アイテムに頼らずにレース(コース取り)で勝負し一位を抜き去らなければいけないということだ。ここまでは良い。

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◆「すげえ、豚が雲を引いた!」本作では練習せずとも雲を引けエースパイロット気分を味わえる

ガチレースとお祭り系の中間調整

問題なのは「運要素が絡まず確実で容易に取得可能な本作の『イナズマ』の攻撃範囲が自機周辺」となっている点だ。具体例をあげて説明すると、三位がイナズマを使用したとしよう、近くを走っていた二位と四位に当たり速度が落ちる。次の瞬間三位が二位に浮上するわけだが、四位の方は五位に抜かされた挙句、六位に赤こうらをぶつけられて最下位(八位)に。その20秒後には三位(もと二位)が容易にイナズマを取得使用し、今さっき二位になったばかりのプレイヤーを引きずり落とす。イナズマを喰らい速度の落ちた三位になったばかりのプレイヤーはさらに四位のすり抜けていく時にイナズマをお見舞いされ大きく後退。このようなしっちゃかめっちゃかの大混戦であっても、いや二位以下が大混戦だからこそ一位は悠々と走ることができるのだ。一位に直接攻撃できないからである。

つまり一位を直接攻撃できないシステムと、異様に取得しやすいイナズマの攻撃範囲が自機周辺であることが組み合わさると足の引っ張り合いが生じやすく、二位から八位までが団子状態になってしまい、一位の独走を阻止できなくなる。一周目のスタートダッシュで失敗し独走態勢が築けなかった場合、二周目に入る頃には「良くて二位」といった未来しか見えなくなり、勝ち(一位)を意識しすぎると面白いように遊べない。付け加えると、ダッシュキノコと同様のブースト(速度上昇)は取得したアイテムをブーストゲージに変換して消費する形になっているため、シールド(守備)を優先すると速度が出ず、ブーストを優先すると攻撃をモロに喰らって大破の危険性が高まる。つまりいったん集団の中に入ってしまうと、思うように速度を上げられないので一位との差が開くばかりなのだ。ただし、作っている側も一位が取りにくいことがわかっているようなので、三位までの入賞でクリア判定が貰える。よって、キャンペーンのオールクリアはそれほど難しくない。一位が取れるように設計してあるマリオカートと関わりが深い人間ほど一位にこだわりたくなるかもしれないが、逆に一位なんか放っておいて二位以下で泥沼の殴り合いをするような不毛なゲームとして遊ぶと中々味わい深いように思う。対人戦を行っていないため本来の面白さは分からないが、安価でありSteamCommunityの日本語ガイドが充実していることもあるので、手には取りやすいだろう。興味があれば触ってみるといい。

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◆「Speed Race」は純粋な操縦技術を競うゲームモードで、コース上のいたるところに設置された『くぐると加速するリング』を利用してガンガン速度を上げて本気のレースができる。エフェクトも相まって高速で飛行するのが非常に爽快な反面、舵取りが一瞬でも遅れると機体が大破して大幅にタイムをロスしてしまうため、緊張も強い。加速装置と自己ブーストによる爆走の快感に酔えるという意味では銀河系で最もエキサイティングなF-ZERO XのSilenceにノリが似ていて好き

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◆機銃で目の前の敵を倒すと前が見えなくなることが多い。敵機破壊は計画的に

Half-Life 2: Episode One – へぇ~そうだったのか(6)

Half-Life 2のコメンタリーを聴こうと思い立ったが、あまりに長いのは嫌なので一番ボリュームの少ないEpisode Oneを選んでみた。最後まで聴いてみて思ったのは、やはりValveは凄いということだ。一言で言えば、彼らは自分たちのやらせたいこと見せたいものへプレイヤーを自然に導くことをとても大事にしている。これは当たり前すぎるほど当たり前の話なのだが、結構な数のゲームができていない。資金や時間や体力が足りないからだと信じたいところだが。

  • ゲーム開始直後に人気のあるDOGをプレイヤーの目に入れる。続けてDOGに持ち上げさせる形で本編HL2後の要塞がどうなったかを見させる。うーん、自然。いや、解説を聴いた後だと自然に思えなくなってきたかな?
  • アリックスが邪魔だと思われると、Episode Oneが根本からグラついてしまうので、相当に練って彼女を作ったようだ。どんな時も偉そうにしない、基本的に後ろから付いていきプレイヤーに歩調を合わせる、かつゴードン以上に俊敏であるように見せる、生身の人間を目指しロボットぽく思われないように、その他発砲動作や暗闇時の振る舞いなど多数
  • 新しい要素を入れる時はトレーニング、練習、応用の3パターンでプレイヤーに段階を踏ませる
  • 難所の後には「視覚的ご褒美」を用意したりする
  • プレイヤーに振り向いて欲しい方向に兵士を配置して撃たせる。これが自然なのか強引なのか判断できない
  • 彼らは「プレイヤーに強制させる」のはを悪だとしっかり理解している

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◆ゲームプレイがつまらなかった場合はエリアごと排除するらしい。このようなクールな判断はなかなか出来ないように思う。感心。しかし、ストーリー上どうしても不可欠な場所はやはり排除できないようで、なんとか楽しく遊べるようにデザインし直すとのこと。また、テスターが過度にイライラしているようだったら、さらに作り直すというのだからものすごい労力だ。この押し付けがましくなく、「一歩引いた姿勢」でゲームを作るValveという会社は本当に凄い

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◆暗闇の中にHDRライティングをポンと入れただけだと景色が見えすぎてしまうようで、別のパラメーターを使って調整したという話。id Tech 4に無理やりHDR機能を付け足したModの見栄えが悪いのも、このようなものが原因なのだろうか

Nina:Agent Chronicles – 前半は謎解き重視

開発はポーランドのLemon Interactiveという集団で、後のCity Interactive(現CI Games)である。2003年発売の本作はタイトルの通り女エージェント「Nina」となり潜入ミッションをこなしていく一人称視点のシューター&アドヴェンチャーだ。女エージェントというと峰不二子(ルパン三世)だとかJoanna Dark(Parfect Dark)だとかViolette Summer(Velvet Assassin,史実)を思い浮かべるかもしれないが、PC Gamer的にはなんといってもCate Archer(The Operative: No One Lives Forever)だろう。どことなく時期的にも合っているし、Game EngineがLithTech2.4とJupterの間のTalon Enigienを採用していることもあるので、ゲームを始めると独特の足音やInterfaceなどから強い既視感を覚える。

内容はCity Interactive毎度のこと銃撃戦がヌルいという他に、ゲームを進行させるための謎解き(パズル)が困難であることが挙げられる。純粋な謎解き難易度はちょいムズといったところだが、プレイヤーへの導き方がハイパー不親切なため、その二つが合わさって「かなり難しい」ということになる。幸いMap自体は広くないので隈なく探索すればなんとかなるとは思うが、近年の親切なゲームに慣れているプレイヤーだと最初のステージすら突破不可能だろう(最初が一番ややこしくて難しいのだけれど)。はっきり言って時間が余って余ってしょうがない人以外はさっさとWalkthroughを見てもいいような気がする。しかしまぁWalkthroughを見てまで遊ぶほどの価値があるかと聞かれると困ってしまうが…高層ビルのMissionだけは階をまたがってエージェントっぽくこっそりと、時には大胆に大物を追い詰めていくのがユニークで良かった。

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◆サイレンサーを使った隠密行動などは無く、戦闘はわりとドンパチ系。また、全体的に銃撃の感触は良い

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◆室内メインだった前半とはガラリと変わり、後半からは遺跡のステージを進むことになる。雰囲気的にはTomb Raiderに近い言えるが、ゲーム内容は謎解きメインから一転目の前の敵をひたすらライトマシンガンでゴリ押していくC級FPSへと変わる。前半が難しすぎたと判断して急遽方向転換したのだろうか。しかしこちらはこちらで簡単すぎて単調すぎて驚きすらも無い