Alan Wake’s American Nightmare – 期待はずれ

「期待はずれ」というのは、スタンドアローンとは言え拡張パックなので、物語ではなく戦闘を全面に押したデザインになっていると思っていたが、そうではなかったということだ。変な期待をしなければ「悪くない」というところ。

物語と戦闘のどちらを重視したいのか

Alanの小説家らしいスタミナの無さは解消され、MAPも広くなり、好き放題距離を調整できるようなった。加えてライトの回復速度も上がったので、難易度は駄々下がり。敵の攻撃を避ける動作も必要なく敵を倒せるので、「Alan Wakeの戦闘」である必要を感じない。ここまで戦闘の難易度を減らしたのは、物語に集中してほしいのだろうと思って真剣に読んだのだが、よくわからないというが正直なところ。つまり何が目玉のゲームなのかわからないのだ。アクションゲームとして強く味付けしてきているので、恐らくオマケのアーケードモードを楽しんでくれということなのだろうが、それを目当てに買うほどの物好きは少ないだろう。

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ストーリーを補足している原稿を数多く拾うと、強力な武器がアンロックされる。これにより物語を読むのを強制されているような感覚になる。

Mr.Scratch

American NightmareはMr.Scratchというキャラクターとモニター(TV)越しに対峙するのだが、送られてくる映像は猟奇的なものもあり、ひどく気分を害する。よく出来ているといえるが、やり過ぎともとれた。

日本語音声から英語音声に

低予算(XBLA)だということなので、日本語音声が入っていない。これにより本編とは雰囲気がかなり変わるので、最初は別のゲームをやっているような感覚に陥ったが、最終的には慣れた。

Call of Juarez – やや退屈な西部劇ADV(1)

続編のCall of Juarez: Bound in Blood は西部劇FPSとしてドンパチできたので満足感が高かったのだが、本作Call of Juarez(2006)はゲームの半分がステルスパートとなっているので退屈だった。FPSというよりも、一人称視点のアクションアドベンチャーという方が近いかもしれない。

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主人公が二人いるシステムとなっていて、神父でガンマンのRayは銃が撃てるので素直に楽しめるのだが、もう片方のインディアンBillyのパートでは、解法の少ないステルスゲームをやらされるのは正直苦痛だ。全部が全部つまらないとは言わないが、もう少しゲーム性を持たせても良かったのではないかと思う。

退屈な時間が多かったが、終わりよければすべてよし

ゲームの半分は退屈だったが、終わってみればそれなりに良かったように思う。ネタバレになってしまうので避けるが、主人公が二人いる意味もあったし、終わらせ方が綺麗だったからだ。退屈とは言ってもゲーム内容は十分ユニークだったし、西部劇の雰囲気がよく出ていた。アクションアドベンチャーとして見れば相当なもので、シューターとしてはイマイチか。ややプレイヤーを選ぶゲームだ。

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ピストルは精度が悪いし、リロードが頻繁に必要だし、耐久性が悪く壊れやすい。つまりリアルっぽいのでプラスに働いている

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◆乗馬用の鞍を盗むのはこの時代ならでは

Chernobyl Commando – 優秀なB級FPSに大変身(2)

前作Chernobyl Terrorist Attack をしっかりと整えてきたB級FPS。クリアした感想は、前作の悪い点をユーザーの言うとおり全部直しましたよという感じ。普段はAAA級FPSしか遊ばないユーザーでも多少楽しめるぐらいには整っている。グラフィックの見た目は向上していないが、幾分か最適化は進んでいると思う。Fast Renderingの設定ではかなり安定していた。

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弾薬補給が少なく実質アサルトライフル以外は使えなかった点は前作から改善された。単純に所持できる弾薬が増えたし、敵が柔らかくなっているので消耗も少なくなっているので手詰まりになりにくくなった。他に体力の自動回復速度が早くなったので、全体的にゲームのスピードが上がったように感じる。なかなか爽快だ。また、ARを持ったままスナイパーライフルを三つ所持できるようになり、戦闘難易度は自動回復速度と相まって、相当低くなった。しかもSRの弾薬は共通ではなく、各150発撃てるので450回の狙撃が可能だ。

「遊びにくいC級FPS」が「遊びやすいB級FPSになった」

脳みそを空っぽにして目の前の敵を撃ち殺せばいいゲームのお手本。とても素晴らしい出来上がり・・・なのだが、あまりにプレイヤーへのストレスを排除してしまったため、浅い面白さになってしまっているのが少し残念だ。

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◆敵のグループを殲滅するとスローになる演出が入る。戦闘が終わったと分かり、緊張がほぐれる瞬間だ

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◆機銃を操作する場面は比較的難しくなっているのは、通常戦闘の簡単さとの兼ね合いか

DOOM 3 BFG Edition – Veteranで軽く一周(1)

DOOM3を通しでクリアするのは5年ぶりだろうか。思ったよりも道を覚えていたのでスピードラン(十時間以内にクリア)という実績を解除できた。難易度ベテランでプレイしたが、覚えゲー感覚でクリアしてしまったのでベテランとノーマルの間の難易度が欲しかった。

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良質なクラシックなシューターは健在であり、語ることは殆ど無いが無印と比べてBFG Editionは全体的にキャラクターの動きが軽くなっている。ライトは懐中電灯ではなく、アーマーに装着している形になり武器を持ったままでも光を照らせるようになった。この変更は改良といえるが、オプションで切り替え可能にしてほしかった。DOOM3はお化け屋敷として遊ぶのが面白いからだ。

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BFGでドーン。無印よりも敵の出現が減っているような気がする。その為、弾薬が使い切れないほど余るので後半は贅沢に武器が使える。

日本語化だけが利点

日本語に対応してくれたのは嬉しいが、環境音が大きい割にボイスが小さいので聞こえにくかった。悪い点として、音響が悪くなっていて没入感を減らしている。EAXを聞き慣れているとわかりやすい。影の生成も削られていて、DOOM3らしさが半分ぐらいなくなっている。恐らく3D立体視(2倍のフレームレートが必要)に対応させたせいだろう。

画質のチューニング無し(Modの導入作業を行わない)で単純に遊ぶにはいいが、やはり劣化している部分が多いので、リプレイには適さない。

Dead Pixels – 家探しRPG型ゾンビシューター

ゾンビが周りに溢れて大変!だから空き家で物を盗んで、ショップで換金して銃を買おう!

盗む→買う→殺す→盗む→買う→殺すの繰り返しが気持ち良く、いつの間にかDead Pixelsを好きになっているだろう。やることが単純明快で射撃感も良い、優れたアクションゲームだ。

最初は貧弱な主人公。少しクセのあるゲームなので、ルールを覚えるまでは弾薬不足になったりする。Meleeは使い勝手はいいものの、接近することがリスキー。

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三回目のニューゲームにして二時間でクリア。一周が短いのが好印象だ。序盤はゾンビを避けて弾薬を節約しながらの地味な立ち回りを強いられるが、後半は真逆の撃ちまくり展開となる。このギャップ(ご褒美)がゲーマー心をくすぐる。

The Solutionについて

難易度Normalキャンペーン(Dead Pixels)をクリアしたが、もう少し遊びたいということでThe Solutionという別のシナリオをやってみる。こちらも難易度Normal。

  • セーブ回数が有限
  • ショップが存在しない
  • 携帯電話でアイテムの配達を手配することになる
  • 次か、次の次ステージ(Street)に木箱が置いてあるので見逃さないように
  • インベントリは”i”で開ける

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「Dead Pixels」ではショップでスキルを上げることができたが、「The Solution」ではスキルの決まっているキャラクターを選ぶことになる。

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とにかく弾薬が少なくて逃げることが肝心だ。最低限のゾンビだけ処理するのは、昔のバイオハザードを思い出す。2Dなので動いているキャラクターはSTG機体のようだが。二回目のニューゲームで余裕を持ってクリア。クリアすると「True ending」という実績が解除された、恐らくここまで遊んで欲しいということだろう。短い時間で楽しめるのでインディーズゲームのお手本だ。素晴らしい。