Dimension of the Past – 認めたくない(18)

生誕20周年に合わせる形でQuake(1996)にEpisode 5「Dimension of the Past」が配信された。制作したのはWolfenstein: The New Orderで有名なMachine Games。20年後にEpisode5が、しかもid以外によって追加されることに何やらモヤモヤしたものを感じるが、とりあえず一周遊んでみた。

序盤は近年のゲームにありがちなサービス過剰さが目につき、とにかく気持ち悪い(Wolfensteinではプラスに働いていたが)。目立つ場所に置かれているQuad Damageを取るとすぐに大量の敵に囲まれるシチュエーションは完全にSerious Samのノリであり、これじゃない感がすごい。シークレットも寄り道をするだけでバンバン取得できて違和感があった。ただ、Mission3あたりから急激にサービスが減っていき、昔のQuakeっぽくなっていったのは良かったというか当然というか。そこから先はまぁまぁ楽しめたが、Episode 5を名乗るには少し厚かましいように感じる(ZeniMaxの指示なのか?)。

snap982a

snap986a

X-Men: The Ravages of Apocalypse – クローンが相手(17)

QuakeのTotal conversion「X-Men: The Ravages of Apocalypse(1997)」を難易度Normalでクリア。前々から興味があったところ、2006年からフリーウェアとして公開されたのを知ったので、GLQuakeでプレイしてみた。基本的なことではあるがキャラゲー要素が強いので、X-MENについての知識が無いと、あまり面白いものではない。アポカリプスって誰?というくらいなら問題ないが(丁度2016年にX-Men: Apocalypseが公開されたので彼を知るには都合良い)、ウルヴァリンって誰?といった知識レベルだとパスした方がいいだろう。元がQuakeなのである程度の面白さは保証できるが、満足感は得られないと思う。

戦闘面についてはQuakeのTotal conversionということもあり、とりあえずQuakeと同じように立ち回ってしまうと思うが、これは良くない。敵の攻撃能力が大幅に上昇しているからだ。特にRogue、Storm、Cannonballあたりの飛行組は必中もしくは必中に近い攻撃を行ってくるため、目を合わせるだけでも危険。WolverineやBeastなどの獣系も動きが素早く、体力が多いので驚異的だ。さらにPsylockeやIcemanは超能力や氷漬けでこちらの操作を不能にしてくるので、敵がグループで出現した時にこの二人に捕まると簡単に死が見えるだろう。これら強力なX-MEN達を倒すには、壁からひょいと顔出して撃ってまた隠れるQuake2的な立ち回りが有効だ。加えてオリジナルQuakeの敵の性質を思い出せば完璧。例えばWolverineはFiendが元になっているから横に避けるのが有効だとか、Icemanは元はZombieだから爆発武器で倒さないと復活するなどである。慣れてくれば難易度Normalでも常識的な難しさとなる。

snap962a
◆CyclopsはEnforcer、GambitはDeath Knightが元になっていて…つまりは他のミュータントに比べてあまりに弱いのだ。この二人に対して全くもって脅威を感じないことにX-MEN内の格差を感じる(笑)。ビジュアル的にはDeath Knightの放つバラける火炎弾が、Gambitの投げるトランプに変わっているあたりがTotal conversionらしくてとても良い

snap972a
◆X-MENが束になって襲ってくるというのは本当に恐ろしいものだ。それを簡単に(?)跳ね飛ばすMagnetoはやはり凄い力を持っているんだなと改めて思った

続きを読む

Operation Na Pali – 演出は要らない(11)

もう少しGlideで描かれたUnrealの世界を冒険したかったので、評価の高い大型シングルプレイMod「Operation Na Pali」に手を出してみた。本Modは公式ミッションパックReturn To Na Paliの出来に納得できなかったファンたちが作ったということで、その質とこだわりはかなりのものだ。オリジナルUnrealに近いプレイ感覚で気持ちよく遊べ、長時間楽しませてもらった。

ただ、想像以上のゲームプレイに反して予想外の不満もあった。それがスクリプト演出の異常な多さである。ゲーム中心部分の出来不出来には寛容な私であるが、没入感を阻害されることには敏感だ。10分に一度くらいの割合で一人称視点から三人称視点へと頻繁に切り替わるようでは、ゲームの世界から意識がそれてしまい、Unreal特有の素晴らしい没入感が削がれてしまう。没入感が減ると、その場では気にならないが、私の場合だとものすごい勢いで記憶から消えてしまっていく。そう…今これを書いている段階でもうすでに各MAPの記憶が薄れてしまっているのだ。

snap898a
◆ModのベースとなっているUT99に準ずる形で武器が強い。また、それに見合った敵が存在しないことから難易度は低めと言えるが、不満には繋がらない。ポジティブな意味だと断っておくが、Unreal2のように戦闘よりも景色を楽しむゲームとしてプレイするのが良いのだろう

snap723a
◆演出過多でとにかく醒める。力が入っているのは認めるのだが

続きを読む

ひぐらしのなく頃に 暇潰し編 – まだ足りない(4)

暇潰し編とは名ばかりの出題編最後の核心部分に触れるシナリオ。それを最後まで読み終わっても「まだ判断材料が足りないな」というのが素直な感想だ。薄々気が付いていたが、このゲームは論理で謎を詰めていくのではなく、想像で物語を補う方が大事なのだ。それが難しい。わりと真面目に読み進めているものの、きちんとした事実が少なく、ふわふわしたものを繋ぎ合わさないといけないのである。その繋ぎ合わせが合ってるのか間違っているのかが不明瞭すぎて気持ち悪い。しかし、それに耐え、辛抱強く、自分の”想像した正解シナリオ”が正しいのかどうかを大石刑事のように泥臭く調べ(リプレイし)ながら確かめていくのが理想的な遊び方なのだろう。

また、人間の仕業とオヤシロ様の祟りという二重構造のせいで物語が非常に理解にくくなっているわけだが、それとは関係なく、微妙な論理的思考が可能でありながら夢見がちでオカルト大好きっ子の私からすると、どこまでを現実的に考え、どれほどオカルトを混ぜていいのかが分からなくなる。本作に限った話ではないが、物語が筋道通りに進んでいる状態がもっとも心地よいのは確かだが、オカルティックがミルフィーユのてんこ盛り状態になると…そう、現実離れすればするほど逆に「ありえるなぁ」と素直に納得してしまうことも多いため、そのような人間が直感的に推理をしてしまうと、実は○○○がオヤシロさまの○○○で○○○を○○○に○○○できたりして○○○も○○○を有していて○○○を余裕で○○○とか、レナが○○○によって戻された時にはすでに○○○でこれが礼奈へ○○○というような、伏せないで書くと馬鹿にされそうな内容が自然と頭に浮かんでしまうのだ。このような妄想を頭から振り払いながら事実を積み重ねて道筋を作っていくのはとても疲れることなのである。

WS000345

WS000321

今回使用したビデオチップは3Dfx社のVoodoo Banshee。製品名で言うとDiamond Multimedia社の「Monster Fusion」だ。某巨大掲示板群のログを読む限り、同じVoodoo Bansheeのチップでも販売会社によって基盤の品質、つまり画質が大きく違うらしいので一応記載しておく。Diamond社のはかなり良い方らしい。同社のOriginal Driverを当てた後にデスクトップ画面を見てみると、Windows98デフォルトの壁紙が美しい。背景の緑色が妙に濃く見えて艶めかしいのだ。それでいて全体のシャープさもなかなかのものである。Matrox G400MAXには劣るが…というか、G400がやりすぎなくらいに尖っているので、Monster Fusionの方が自然で綺麗に見える。まぁ好みの範疇だろうが。実際のゲーム画面では緑だけでなく全体的に色が濃く見え、かなり好みだ。Serious Engine 3以上のゲームを起動すると、いの一番に色調を”Vivid”に設定し直すほど濃い色が好きな私にはなかなか合っているビデオカードであった。

Unreal: Return To Na Pali – 難易度Hardで二周目(10)

本拡張パックUnreal: Return To Na Paliの出来が気に入らないとの理由で作られたMod「Operation Na Pali」をより良く楽しむため、難易度を上げてやり直してみた。…まぁ、記憶の通り可もなく不可もなくと言ったところだろうか。三つの新武器はそれなりに新鮮で、Combat Assault Rifleは弾持ちが悪い分即着弾で強力だし、Grenade Launcherも威力が高くセカンダリがトリッキー、Rock Launcherも弾速が速い素直な武器で使い勝手が良い。新敵もほんのりと記憶に残る程度のいやらしさを持ちながら、残りすぎるほどのストレスをプレイヤーに与えてこないので、十分に合格を与えられるレベルだ。ボリュームは流石に本家Unrealと比べると少なすぎるというレベルだが、個人的にはコンパクトにまとまっていてそれほど悪い印象はない。むしろコンパクトだからこそ簡単に二周目を遊ぼうという気になったわけでもあるし。良くも悪くも元々の出来が抜群に良いので、本編が好きならばなかなか楽しめるように思う。

snap486a
◆即着弾のCombat Assault Rifle。武器枠が同じMinigunが即着弾になった感じだ。異様なほど燃費が悪いので、適当に撃ってるとすぐに弾薬が尽きる。また、強力ではあるが超強力というわけではないので、温存しておいてここぞという時に使うものでもない。そのためどこで使えばよいのかが分かりにくい武器だ

snap540a
◆弾速の速いロケットランチャーRock Launcher。ノーマルロケットランチャーに比べて威力が低い気もするが、そうは言っても爆発物に変わりない。直に当ててよし、足元を狙ってよしの使いやすい武器

続きを読む