TNT: Evilution – Russian Overkillで破壊(37)

煮ても焼いても食えない…とまでは言わないがTNT: Evilutionは微妙なゲームだ。そこで、加えるだけでWADを面白くする万能調味料的ModRussian Overkill』を試してみた。すると、なんということだろう。あれほど煩雑で面倒なだけだったTNT: Evilutionが実にテンポよく爽快に遊べるシューターへと変わったではないか。このような劇的でビフォアーアフターな変化に匠である味覇(ウェイパー)氏もきっと納得の表情だろう。Russian Overkillのことは前にも詳しく書いたが、簡単に言うとプレイヤーに超火力と超体力を与えるModだ。実際に遊んでみると、ゲームバランスは崩壊というレベルじゃないぐらいにグシャグシャになるが、それはどうでもいいことなのである。そもそもゲームバランスなどというものは整っていれば整っているほど面白くなる“可能性”が高くなるというだけの代物であり、真に面白いゲーム(Mod)をバランスなどど言う尺度で図ろうとすること事態が愚かなのだ。目覚めよ。

一方のゲームをクリアしての感想はというと、MAP18以外の道順と仕掛けをほとんど覚えていたため、これといって凝った感想は無い。無いが、なんというか…この自分でも呆れるぐらいの無駄な記憶力をもう少し別の場所で活かしたいなと、プレイしながらぼんやりと切実に心底思った。

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◆撫でるだけで敵が倒れていく

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◆体力6倍のマスターマインドを1秒かからずに溶かす図

PlayStation Doom TC – Final DOOM[Ultra-Violence](14)

アーチバイルの居ないFinal DOOMには興味がなかったのだが、ゲーム内容の半分がMaster Levelsと知ったので軽く遊んでみた。クリアした感想としては、強い敵が配置されていないのが気になった。難所にはRevenantとHell Knightがいるばかりで、Baron of HellやMancubus、Pain Elementalを殆ど見かけない。PlayStation版は途中セーブができないので、しょうがないといえばしょうがない調整かもしれないが、先日PC版を遊んだ身からすると、やはり物足りなさを感じる。

Master Levelsを入れたのは正解だったか

Final DOOMのEvilutionとPlutoniaはコンソール機に移植するならば、理不尽すぎるバランスを絶対に見直さなければいけないので、中身が変わっても当然だと受け取れる。しかしMaster Levelsはどうだろうか。本来なら毎回ピストル一丁から開始し、ショットガンはどこじゃー!と血眼になって探しに行く展開が、所持武器がリセットされないせいでヌルいだけになってしまっている。さらに、選び抜かれたMAPは安心して遊べる代わりに、凝ったものではないので、戦闘と謎解きの両方がDOOM2と同等かそれ以下になってしまった。

とてつもなく丸くなったMaster LevelsとFinal DOOMを組み合わせたPlay Station版Final DOOMは、一周遊ぶには悪くないが繰り返して遊ぶにはあまりに面白みがない。

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◆スイッチを押した!さぁ戦闘だ!敵が弱い!

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◆Spider Mastermindは…やっぱり出てこない。代わりにArachnotronの群れ

Final DOOM – The Plutonia Experiment / Hurt me plenty(11)

TNT: Evilutionがイマイチだったので、あまり期待しないでThe Plutonia Experimentを始めたのだが、全体の7割ほどのMAPを楽しめたので、遊んでよかったと思う。これはMilo CasaliがデザインしたMAPが面白かったという意味だ。残りは兄のDario Casaliがデザインしてるのだが、こちらはEvilution以上ではあるが及第点といった感じで特別面白いとは感じなかった。

難易度はHurt me plenty(Normal)であったが、難しさはUltra-Violence(DOOM2)に近い。目の前の敵を全て倒せるには倒せるが、弾薬不足になる可能性がチラつくので同士討ちを適度に狙っていかなければいけない。これは無論良いことだ。なお、敵が出現すると同時に後ろのドアが閉まることも多く、下がりながらの戦闘を許してくれないので、必然的に前面に攻める展開となる。また、Plutoniaに限って言えばDOOM64と似た雰囲気で、戦闘が激しく、最後のDOOMとして遊びがいのあるもので良かったと思う。満足した。MAP18: NeurosphereとMAP23: Tombstoneが特にお気に入り。

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◆アーチバイルは厄介な敵ではあるが、数をこなしていけば攻撃可能なタイミングを覚えたり、距離を詰めるなど対応方法が分かってくる

Final DOOM – TNT: Evilution / Hurt me plenty(10)

TNT: Evilutionを難易度Hurt me plenty(Normal相当)でクリアした。Final DOOMはTNT: EvilutionとThe Plutonia Experimentの二つのMegawadが収録されているアドオンで、今回プレイしたのは簡単な方だという話だ。実際、難しい所はなかった。全体的に迷路のような構造ばかりになっているが、さほど複雑ではないので、気合と根性があれば進められるだろう。また、単純な迷路ではなく、アトラクションの巨大迷路のような狭い場所も多いので、とっさに火力の出せるコンバットショットガンを持つのが安全だ。というか、あまり戦闘バランスが練られていないようで、コンバットショットガンの使用を推奨されすぎていて、それ以外の武器を使う必要性が少なく、武器の切り替えの無い単調なゲーム展開が続く。

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実のところTNT: Evilutionはあまり面白くないと思う。ここが悪いあそこが良いと言えるほど感性が鋭くないのでうまくは書けないのだが、とにかくDOOM特有の興奮が無かったのは確かだ。これはUltra-Violenceにすれば改善される類のものではないと思う。次に遊ぶThe Plutonia Experimentに期待することにしよう。

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◆Cacodemonと戦った記憶がほとんど無く、マスコット不在の印象