超強力な武器とアイテムを追加するMod「Russian Overkill」をDOOM2本編にて難易度A struggle for freedom(敵Health6倍のUltra-Violence相当)でクリア。その超強力な武器がどれほど超強力なのかと言うと、初期ピストル(武器スロット2)でさえArch Vileまで余裕で対処できるほどで、その次に強いショットガン(武器スロット3)でも持てば、前述したピストルの5倍の速度で敵を粉砕できるだろう。その上、ヘルスとアーマーの上限が取っ払われているので(HUDを見る限り8か9桁まである)、ゲーム後半にはヘルスが50000、アーマーが30000までに増えてしまうのである。圧倒的な火力と崩れない体力を持てるこのModはまさに”やり過ぎ”と言えるだろう。
では、そんなやり過ぎな本Modが楽しいのかと問われると…実に楽しく愉快で爽快で安らぐのだ。そもそも”ゲームバランスが悪い”ということは、ある特定の突き抜けた要素がゲームの根幹部分を揺るがしている、あるいは破壊している状態を指しているだけであって、その状態が必ずしもつまらないとは言えないのである。むしろ、常識的な範囲でバランスが壊れている(変な言葉だが)ほどつまらないように感じ、プレイヤーの常識や想定をはるか上いくようなぶっ飛んだ作りにまでなってくると、不思議とバカバカしく思え、頭ではなく腹の底から楽しくなってくるのではないだろうか。…と、ここまで言っておいてなんなのだが、このModを楽しめるというのは、良い歳をして蟻を踏みつけて喜んだり、Postal 2 AWPやFallout 3でMini-Nuke Launcherを一般人に撃ちこんでニヤニヤしたり、近年のゲームの武器バランスが整いすぎていることに不満を持っていたり、ジョーク的高難易度WADを攻略したいといった、かなり特殊な人間だけなんじゃないかとも思う。