Papers, Please – 金が心に余裕を生む

話題になった作品ということで軽く遊んでみた。詳細は4Gamerを見てほしい。ゲーム部分だけを見れば”減点方式の間違え探し”なので、始めの2時間ほどしか楽しめないように思う。がしかし、楽しくないからといって雑にプレイすると減点を受けてしまい、ボディーブローのようなジワジワしたダメージが蓄積し、最終的にクリアの可否へとつながってくるのが辛いところだ。逆に間違いが無いように時間をかけるのも、それはそれで間違い探しの数をさばけないわけで、成績が悪くなる。つまり”楽しくないけれど複雑な作業を迅速に間違えないように行う”という、面倒なゲームなのである。プレイヤーの性格が大きく難易度に絡むのではないだろうか。

実は本作の面白さというのはゲーム部分ではなく、何故共産主義国で賄賂が横行するのかが体感(理解)できるという点だ。たまたま抽選で入国審査官になった主人公は家族を養う立場にあるわけだが、給料は低く(国民平均よりは高いと思われるが)、家計は常に火の車状態。そのうえ操作するのが注意力3万の私だと、赤字の月もある。これでは月々の住居費に食費と暖房を払い生きていくのがやっと…というか、それすらもだんだん払えなくなっていくので体力の無い子供は病気にかかりがち。病気になれば当然薬が必要となりお金がさらにかさむため、同居している叔父と叔母を切り捨てるに我慢してもらうほか無い。そんな路頭に迷いそうな状況下でテロリストが甘く声をかけてくる時が本作の山場となっている。軽~く手を貸すだけで多額の謝礼を渡してくれる彼らの誘惑に対して、国家と家族を天秤にかけながらゲームを進めていくのである。そんなひどく重く、苦しく、面倒で、味わい深い時間が本作最大の魅力だ。…っと、ここまでは難易度Normalの話。Easyに落とすと謎の固定給が加わるので、お金に相当の余裕がでてくる。そうなると人間不思議なもので、正しい判断ができるようになるのか、テロリストなんぞの企みに手を貸すのが馬鹿馬鹿しくてしょうがなくなる。お堅い役人まっしぐらだ。まともな給金さえ貰えれば、頭のおかしな国家に忠誠を誓うのもそれほど悪くない?

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◆本人とパスポートの写真が違う。このようなバレバレの偽装も、冷静な時には軽く往なせるのだが、業務が変更されチェック項目が増えたり、ミスが重なりテンパってくると見逃しがちに

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◆やっぱり共産主義はダメだと思うの(自分のゲームの腕を棚に上げながら)

Medal of Honor: Warfighter – 難易度Hardで二週目(12)

良いのか悪いのかストレスの少ない、素直なゲームといった印象。プレイヤー体力の自動回復速度が早いため、非常に機械的な敵の攻撃を受けても少しだけ身を隠しておけば、すぐさま全快して戦闘に復帰できるため、相手の攻撃能力が異様でも異様に感じにくいあたりから現代のニーズをうまく把握しているように思える。がしかし、このような安易なユーザーのストレスを減らした作りが良いかどうかはやはり疑問である。

ゲーム性としてはこれまた素直にヘッドショットを狙っていくものであり、敵は尻を隠して頭を出すようなサービス的回避行動をとってくるので、開発の意図に従いキチンと頭を撃って赤いヘッドショット成功マークを出すのが爽快で達成感を感じられるお薦めの遊び方だ。それを手助けしてくれる味方AIもなかなか賢く、攻撃面でも頼りになるので、隊で軍事行動を行っている感覚を強く、高く評価できる。アクション系ミリタリーシューターとしては珍しいくらい素直な作りに冒頭では疑問を呈したが、FPS不慣れな人にはお薦めできるとも言える。最後にストーリーだが、なかなか複雑で遊びながらだとどうにも時系列が理解しにくい。よって興味が無ければ無視してしまって、その分のリソースをFrostbite 2.0で描かれた美しい風景を見るのに割り当てても良いのではないだろうか。

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◆ずっとアメリカのターン

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◆大げさなヘッドショット成功マーク

Men of Valor – 難所以外はそこそこ

本作を一言で言えばVietcong 2(2005)とMedal of Honor: Allied Assault(2002)を足して二で割った物にデスソースを塗りたくったような感じでしょうか。常人よりも辛かったり難しかったりするものが好きな方にはまぁまぁウケそうな出来ですが、逆に甘くフワフワとした美味しい楽しいゲームを求めている人からは「死ね」といったストレートな罵声が聞こえてきそうです。デスなだけにね。はい。

  • GOG版は最新パッチと共にWidescreenもサポート
  • 字幕とEAXが無いのでテンションが下がる
  • ジャングルの表現力が素晴らしく、Unreal Engine 2.0の改造は大成功
  • が、その優れた描画のため戦闘時の視野性を大きく落としているので、良い面と悪い面も
  • 時間制限のある敵の死体漁りを手際よく行ない、如何に体力と弾薬を管理できるかがキモ
  • 被弾した場合視界が揺れるのは当然だが、近くに砲弾が着弾した場合も視界が大きく揺れるので、自身に過失が無くても簡単に死ぬ
  • びっくりするくらい敵の湧き方がクソ。敵の攻撃だけが届くテクスチャバグも多く、密林が特にクソ
  • 開発は自分たちの出すパズルがインパール作戦級にクソなのが理解できていない。解法がとんでもなくクソ
  • 平常時は単に難しめのゲームといった感じだが、開発は黒人主人公をよほど○○○したいのか死んでこいと言わんばかりのクソ命令をガチガチのスクリプトで強制してくるため(妄想)、オートセーブの間隔が長く、クイックセーブの無いシステム上でクソ解法を解くためにクソ戦闘をクソ何十分もクソ繰り返すクソハメにクソがクソでクソクソクソクソクソ

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◆EAXは無いものの、砲撃や環境音には低音が効いていて、視界のぼやけも激しく、臨場感がある。匍匐しないとヤバいと自然に思わせるような作りは非常に良い。ベトナム戦闘ゲームに求めているのはこの泥臭さなのである

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◆ジャングルの描写はFar Cryとは違う方向で最高レベル。視野性は”悪い”とかそんな段階に届いておらず、草木の向こう側から機械が一方的にこちらを見つけて撃ってくる感じで”見えない”という方が近い。無論ゲーム性は皆無だが、当時の雰囲気に近いと思えるので私はプラスと捉えている。ではどうやって銃撃戦を行うのかというと、ここで一番ゲーム臭い部分がでてくるのだが、相手に触れることで黄から赤に色が変わる魔法の照準が存在するのである。これとクリアリングを上手に活用することで、なんとかシューターとして成り立つようになる

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Sonic Adventure DX – ソニックのみクリア(1)

本作は複数のプレイアブルキャラクターが登場し、その各キャラにストーリーが割り当てられているため、全六キャラでクリアしないことには物語の全容が理解できない。主人公ソニックだけを操作するゲームだと思っていたので、少々面を食らってしまった。しかし、ご存知の方もおられるだろうが、私は速いゲーム性が好みであり、ストーリーにも興味が薄く、各ゲームの美味しいところをつまみ食いするのにも抵抗がないため、ソニック一匹を爆走させて”ゲームクリア”することを簡単に決めてしまったわけだ。

本作はとにかくソニックのコミカルで爽快なスピード感がもの凄い。2Dから3Dへと変わり、3D空間を縦横無尽に、目で追うのがやっとの速度で走り回るソニックはゲーム史に残りそうなほどの素早さだ。そのスピード感を大きく支えているのがカメラワークなのだが、こいつがかなりの極端で、スピード感ばかりを追求し、音速のハリネズミを格好良く写すことに多くを割り振りすぎている。結果、ソニックばかりに焦点が当たり、進むべき道(空間)を把握しにくく、右に移動していてもカメラが急に動いて上に移動してしまうような誤動作が頻繁に起こる。アクションゲームとしては劣悪と言わざるをえない。この如何に格好良く爽快に走れるかを全力で設計した”キャラゲー”をどこまで許容できるかで本作の好き嫌いが変わるだろう。

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◆キーン。走るのがとにかく爽快…ってなんだか爽快って単語しか書いてないな

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◆どの方向にキーを入れれば?といった状況は多いが、基本的に前進しているだけでカメラの角度が変わり、勝手にソニック曲がってくれる

Deadlight – 緻密な2D描画が価値か

パルクール要素があり、瞬間的に正解ルートを発見しなければならないという意味で2D版Mirror’s Edgeのように感じた。が、まぁしかし何に似ていようが本作はDeadlightという独立したゲームなのだから、素直に単品で見て遊べば良いだけだ。

本作のゲーム性は大きくパズルとアクションの二つに分けられる。パズルの方は初期状態からヒントが表示されており、目標物周辺に矢印が見えていることと、パズルそのものの難易度が低いことから、さほど重視されていないように思える。アクションの方はと言うと、こちらも特に難しいわけではないので、全体的に易しいゲームと言えそうだ。ただし、終盤近くになると、その易しいゲームを無理に難しくしようとしたらしく、初見殺しに加え何故死んだのか分かりにくいパターンが増えてくる。そうなると死亡から復活の間の長いローディング時間も気になってくるもので、クリア後の心象はあまり良くない。

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◆アメリカ在住のSasuke(33)

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◆やたらとレトロでダークなアクションステージに迷い込んでしまったSasuke(33)