Need for Speed: Porsche Unleashed – 目的はGlide(5)

お気に入りのVoodoo5(Glide API)の能力を最大限まで活かせるゲームタイトルを探してみると、3dfxが倒産した2000年頃に技術と資金に余裕のある大手メーカーが世に送り出したNeed for Speed: Porsche UnleashedとDiablo 2が候補となり、短時間で楽しめそうなレースゲームの方を手にとってみた。こうなると、もはやゲームのためのビデオカードではなく、ビデオカードのためのゲームという感じで手段と目的が入れ替わっているわけだが、ある程度自覚があるので問題は無い(?)。もう少し酷いこと言うと、私は実車に興味のないどころか、「ポルシェって何?」といった風に一般的な知識すらも欠けているため、完全に「Glide描画を見るためだけ」に車を運転する気満々だ。本作のポルシェに対するこだわりや力の入れようなどにはまったく興味がない。

雑に購入したせいもあるが、いざゲームを初めて戸惑ったのは、他のレースゲームには当たり前のように存在するキャリアモードが無いことだ。難易度とコースを決めて一周走るだけの味気ない「シングルプレイヤー」を抜くと、小うるさいオヤジからの課題をこなしていく「ファクトリードライバー」(近年のDiRT Showdownに近い)とポルシェの歴史を古い車種から順に走って体感する「エボリューション」の二つしか選べない。前者は曲芸のようなマシン操作を求められるため激しく好き嫌いが分かれそうであり、当然のごとく私は好きな方ではない。普通に走りたいのだ普通に。そういうわけで普通のレースゲームとしては遊ぶには実質「エボリューション」のゲームモードしか無いのである。ここからはかなり感情的に書いてしまうが、本作のマシン挙動はシミュレーターに寄っているため、単純に走るのが面白くないのだ。その上、「エボリューション」は50年台のポルシェから順に次世代の車種に乗り換えていく展開のため、最初はどうしても速度が遅くカーブで曲がるのが難しい低性能な車から運転しなければならないのだ。これがなかなかのストレスで、かなりの車好きでないと耐えられないはずだ。単純に走るのがつまらない上に、車の性能もひどいとなると、プレイ意欲は恐ろしい勢いで減っていく。結果、数時間景色を見ながら順位も気にせず適当に走って終えたのである。やはりポルシェが好きでないと手を出してはいけないようだ。

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さすがのGlideといえど、現代から見るとリアル系の描画はイマイチ

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