やはり本作の目玉はVRモードだろう。首を回してX-WINGコックピット左右の窓を覗き込むと、宇宙空間を敵の巨大な艦隊がグワーっと飛んでいる様子が目に入り、迫力を伴った没入感を覚える。ディスプレイ越しでは見られない角度の映像には高い価値があると言えよう。気分はルーク・スカイウォーカーだ。ただ、かなり酔いやすい点には注意。三半規管には多少の自信がある私も360度移動とミサイルのロックオン回避行動を連続で行うと、さすがにリアルなダメージを負う。新しいテクノロジーと馴染みのないパイロットとしての疑似体験に付いてきた酔いもマイナスだけでない重要な経験として受け止めたい、と酸っぱい胃液と共に思った。
先ほど目玉と書いたもののミッション4からはVRを切ってプレイ。難易度もパイロット(2/4)からストーリーモード(1/4)へ落とした。本作のジャンルはスペース・フライトシミュレーターということだが、まず機体を安定させるのが難しく、慣れていないと戦闘どころではない。ジャンルの経験者でなければ、最初からはまず遊べないだろう。ゲーム部分だけを考えると、向上心が少なく軽く映画を見ただけの私のようなプレイヤーは、BattlefrontやJedi Knight シリーズのようなアクションゲームでライトセーバーをブオンブオン振り回している方が幸せかもしれない。現実でも乗り物の適正差があるように、向き不向きが大きいゲームのように思う。VR機器を持っていて、軽く触るだけというのならばかなりお勧めできるが。
◆VRモードは誰もが価値を認めるだろう。マルチプレイが前面に押し出されたゲームではあるが、シングルキャンペーンも悪くない内容だ
◆難易度ストーリーモードは受けるダメージよりも機体の回復量の方が大きいため、滅多なことが無ければ死なない。それが面白いのかと聞かれると困ってしまうが、難易度パイロットの上手くいかなさを考えると…だ。もう少し敵機の命中率を下げてくれたらイライラせずに頑張れた気もする