Belly of the Beast – Quake2の可能性を探る(8)

Quake2というゲームは他社のFPSよりは遊べるものの、やはりidが作ったFPSの中で最も怪しい出来だ。そこで評判の良いカスタムMAPをいくつかプレイしてみて、本当に微妙なゲームなのかどうかを確かめてみたいという企画の第一弾。今回は気まぐれで3.24 Unofficial PatchとShamHawke’s_Lazy_Quake_2_Patcherを適用したQuake 2のクライアントでプレイしており、Source portは使っていない。前述した二つの適用によりBGMの再生とWidescreenへの変更が可能となるので、現在における最低限の環境と言えそうだ。

さて、このBelly of the Beastだが、実のところオリジナルQuake2とあまり変わらないと言うか、テンポが早くなっている分だけ良くなっているのかもしれないが、基本的にはよくわからないのが正直なところ。それでも気になった点として、Iron Maidenが序盤から出現するのが印象的だった。ロケットランチャーを装備しているものの、動きが緩慢で非常に弱く、本編では終盤から出現する敵として違和感があったからだ(マクローンの趣味で本拠地に女兵士を配備したという設定かもしれないが)。また、本編と同様に全体がユニットで構成されており、各レベルを行ったり来たりしなければならないのだが、これは煩雑さが減っており、単純で分かりやすく、射撃に集中しやすかったと思う。が、本シングルMAPがいくつかのカスタムMAP評価サイトで高得点だということを考えると、やはりQuake2には期待できないのかもしれない。

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◆この画像は色合いをいじってあるが、ゲーム中でも原色のライトが多数設置されており、オリジナルQuake2よりも幾分か色鮮やかだ

The Myths – きれいなくぇいくは、好きですか(7)

The Mythsは2011年にQuake生誕15周年を記念して作られた6つの小さなMap Packだ。最初のMAPは高難易度のルート探しをしなければいけないが、それ以降はいつものQuakeとなる。大きな障害にはならないだろうが、面倒なジャンプアクションも含まれていて、その理不尽さは伝わりにくいと思うがHellforcesに近い。クリアしてみると、最初のMAPに随分と悩まされた分だけ、かなりの達成感を持つことができたが、面白いかどうかと聞かれると普通。また、何故このシングルマップを遊ぼうと思ったのかというと、Downloadしてクリックするだけで美しいQuakeを遊べる「Quake “Epsilon” Build」のリストに名前があったからだ。>>Epsilon The Myths Expansion v2.52

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Quake II – 難易度Hardで二周目(6)

SourcePortをKMQuake 2に変更して、数年ぶりにQuake2を遊んでみた。難易度をHardに設定したところ、難しい箇所は無かったものの不意に大ダメージを食らうことが多く、回復剤が慢性的に足りなかった。やはり間を空けて、敵の配置場所を忘れた状態だとクイックセーブが増えてしまうようだ。しかしまぁ、開き直ってクイックセーブを多用しつつ、ロックなBGMをヘッドホンで大音量で聞きながら、鼻歌交じりに強力な武器でストログをぶっ飛ばしていくという雑な遊び方でもQuake2らしくて良かったように思う。

極めて個人的なことだが、数多くのFPSをプレイした中でQuake2のラスボス戦が最も印象に残っている。ただでさえ、柱に隠れるだけでボスからダメージを喰らわないのに、持ち運びできるQuad Damageによって簡単に瞬殺できるので、なんともいえないわびしい気持ちになるからだ。いくら主力ゲームデザイナーのジョン・ロメロが不在でも、もう少しなんとかならなかったのかと突っ込みたくなる。

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◆RailgunとGrenadeLauncherは強力な上に弾持ちも良いので、早めに取得したい

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◆Super Shotgunは野太い射撃音がとても心地よい

Quake III Arena – ioquake3でシングル(5)

単純にシングルキャンペーンを遊んでみた。先日SteamにやってきたQuake Liveの練習というような意味合いは無い。使用したクライアントは本家Quake 3のマルチプレイとも互換機能のあるioquake3だ。解像度をFull HDに変更し、難易度はHurt me plentyに設定した。

今更言うことでもないが、弱いBOTを倒すだけでも相当面白い。武器バランスやMAPの作り、弾薬やアイテム設置箇所も不自然に感じない。何よりもスピード感が他のFPSに比べて優れており、比較的MAPが狭いというのに一人ひとりの火力が大きいので一瞬で勝敗がつくことも多く、敵の足音やアイテム取得音が聞こえるだけで一気に緊張感が高まるので、殺し合いをしている感覚になる。これはまさにArenaと言えるのではないだろうか。

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「発売当時にマルチプレイを遊びたかった」と切に思う。

QUAKE II Mission Pack: Ground Zero – タレットばっかり(4)

Ground Zeroが本編やThe Reckoning(MissionPack1)と大きく異なるのはタレット(自動機銃)の存在だ。本来、自動機銃の立ち位置は「居ると邪魔だな」という程度に押さえておくのが望ましいと思うのだが、このゲームは目の前から攻めてくる敵よりも、置いてあるタレットの方が強い。よって、「タレットを壊すのを邪魔するのが雑魚敵」という感じに通常のゲームデザインとは逆になっている。ユニークで奇抜ではあるが、あまり面白いとは思わなかった。タレットの攻撃力は非常に高いことに加え、設置されている箇所が真上だったり、超遠距離だったり、トリガー方式で真後ろから出現するなど極めて面倒でしょうがない。さらに言えば、やたらと耐久値も高く、ロケットランチャーの弾は全てコイツの処理に使う方がゲーム進行効率が良くなるほどだ。

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タレット以外の戦闘

新敵のDaedalus(飛行タイプ)は浮いていて狙いがつけにくく、Stalker(蜘蛛タイプ)は天上に引っ付いたり毒液を吐いたりとわりと良く出来ている。本来なら当てにくく嫌らしい敵キャラとなったはずなのだが、弾薬の調整不足からか即着弾のRailgunが好き放題撃てるので、浮遊していたり素早い動きなのが意味をなしておらず、どちらもただの的になってしまっているのが残念。これとは別に大半の敵をRailgunで蹴散らし、補助的にHyperblasterとGrenade Launcherを使い、Rocket Launcherでタレットを破壊するというローテーションが効率的になっているので、苦戦することは少ないがタレットを相手にイライラする事は多々あるといった感じのモヤモヤしたゲーム展開になりがち。


ラスボス戦でQuad Damageを使うと、相手がDouble Damage状態になって応戦するのは少し面白かった。力押し系のボスということでなかなか激しい戦闘ができ、アイテムを使ったり使わなかったりと珍しく何戦か繰り返し遊んでみた。最後の最後に楽しめる要素があって本当に良かったなぁ。

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◆本編やThe Reckoningが地面に足をつけた戦いだったため、上方向に意識を向けるデザインにしたかったのだろうか。しかしながら、如何せんタレットが酷すぎてよくわからないのが正直なところ