Saints Row(2022) – 安心の出来(5)

Normalに相当する事業家の難易度(3/5)で一周。基本的には「股間キル」を狙って敵の股間にひたすら鉛玉を当てていった。股間キルはヘッドショットに比べるとダメージが増えている感触がなく、ただの縛りプレイ状態にはなっていたのだが、もともと易しめなゲームということもあり、ほどよく難易度調節には働いていたと思う。

私はメインストーリーばかりを遊んでいたが、不快さを感じる場面がほとんど存在しなかったため終始よい気分だった。プレイヤーを楽しませようとするサービス精神も旺盛なので、素直に乗りかかると良いだろう。確証は持てないがアクションゲーマー的にはメインストーリーだけをつまみ食いする遊び方が一番が楽しめそうな気がした。下手にゲーム内の要素を触れると金が足りないのに気が付き、金策が必要になるからだ。その辺りをひっくるめてオープンワールドが好きならば良いと思うが、そうでないなら無駄な買い物を控えた方が内容の濃いメインミッションを遊び続けられ、時間単位あたりの満足度は増えるはずだ。


◆本作はSaints Rowのリブートという話。私自身2からの触ったため初代Saints Row(2006)は未プレイなのだが、宇宙人と戦争するような、よく分からない方向に向かっていったSaints Row 4から大分戻ってきて、幅広い人に向けた出来になっている。尖り過ぎていたものを丸くしたのは商業的には悪い選択ではないように思うのだが、倒産してしまったということは失敗だったのかもしれない(親会社の都合もあるが)


◆他人に嫌がらせをするため強力な兵器で町中大暴れ。こういうハチャメチャなミッションはSaints Rowが他作品に比べ抜きん出ているところだ

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Saints Row IV: Re-Elected – 復活せよバキュームカー(4)

過去作を遊んでいなくても楽しめるという意見もあるようだが、私にはサードストリートセインツの各キャラクターを知っていないとメインストーリーは楽しめない作りに思えた。前作Saints Row: The Thirdから10年ぶりのプレイとなると、ほとんどの記憶が飛んでおり、どうにも物語に入り込めなかった。比べる対象として適切かは分からないが、Batman Arkhamシリーズの出来の良さが頭をよぎる。知らないキャラクターが出てきても、練られた演出により特徴がつかめ、なんとなく分かったような気分になり、さほどゲームから置いていかれた印象を受けなかったからだ。

そもそもの話になるが、セインツロウ2と3の序盤はGTAフォロワーとして常識的な(?)範囲のバカゲーとして遊べたのだが(1は未プレイ)、3の後半から宇宙人と戦うような暴走気味の展開にどうも付いていけなかった。それが4になってからさらに加速し、シミュレーター内部という舞台で物語が進むようになったりと、誰でも楽しめる作品ではなくなった気がする。主人公がシミュレーター(仮想世界)から抜け出すという映画マトリックスから始まる、どこかで見たような映画やゲームをパロディがふんだんに使われ、プレイヤーを楽しませようとしてくれる心意気はサービス精神旺盛として評価するが、シリーズが進み悪ノリが先鋭化した分だけ過去作よりも好き嫌いが分かれそうだ。


◆無限ロケットランチャーはギャグの基本


◆突如始まる謎ベルトスクロールアクション。ファイナルファイトで勘違い侍ことソドムにボコられたアナタでもゆったり遊べる現代的な難易度設定