発症しても日常生活にはなんら影響のないため、世間では認知されていない音ゲーへのアレルギー疾患だが、もしかしたらMuse Dashがその治療の役に立つかもしれない。というのも、近年の音ゲー業界は不慣れなプレイヤーにかなり譲歩してくれているようで、本作もその一つというわけだ。昔話になるが、アーケード筐体では営業の事情から最初こそプレイヤーを遊ばせてくれるものの、10分ほど経った頃には急激に難しくなる場合が多い。これはいわゆる”上げて落とす”行為に近く、90年代ブームに乗って興味本位に触った数多くのプレイヤー達をアレルギー患者に仕立て上げたと思う(まだ完治していないため棘のある言い方)。
本作の操作に用いるのは2ボタンのみ。キーボードで遊ぶ場合はFとJになる。ホームポジションに指を乗せたらあとは人差し指を動かすだけだ。とても簡単。ボタン数は少なければ少ないほど負担が減る。また、キーを叩くタイミング判定がかなり緩い。これが本当に助かる。ボタン数を妥協するとしてもリズムの面までも妥協してしまうとリズムゲームとして成立しないように思うかもしれないが、Muse Dashはアクションゲームとの合いの子にすることでその判定の緩さを目立たなくしている。よくある味気ない棒線や矢印ならいざ知らず、向かってくるコミカルな敵(ノート)を美少女が派手に殴ったり蹴飛ばしている絵が目に飛び込んできたら楽しい気分になり、ゼロコンマ数秒のズレなどどうでも良くなるからだ。素晴らしい発明だ。
◆一番簡単な難易度がNormalという名称、ロード画面に表示されるクスっと笑える小ネタ集、失敗しても痛みを感じないゲーム価格の設定など、とにかくプレイヤーが傷つかないように配慮されている。音ゲーユーザーを増やしたい、回復させたいという意思を感じる。すでにズタズタのベコベコになっている人にこそ薦めたいゲームだ
◆慣れていないジャンルのため譜面の出来は評価できない。全体的に感じのいい曲ばかりであったが、記憶にはあまり残らなかった。開発が中国だからか、単純な個人差だからか。そんな中MusikM氏の你好(ニーハオ)が耳に残っている。色調は近いものの場違いな感じでInternet Overdoseが収録されていたのも驚きがあった。混沌とした曲で公開当初から気に入っている
◆Internet Overdoseが主題歌となっているNEEDY GIRL OVERDOSE。20種類以上のエンディングが用意されているが、3種類ほど見たあたりで飽きて終了。タイミングが良いので、ここでクリア報告の供養 † 昇天 †
音ゲーは私も昔から触らず、あまり慣れてないゆえにか好きになれないですね・・・一応SNSで一時期話題になった無料ゲームのアーリーアクセスでFriday Night Funkinなり、Scratchin Melodiなり触っては見たんですが、どうもあまり楽しめず、一面までクリアできないのが・・・
ただやっぱりBeat Saberや、Metal: Hellsingerなどのようなアクション性の強いものならかなり楽しめるんですよね。デモだけ触って中々購入にまでは至らないんですが。
最近はHi-Fi Rushがとんでもない高評価を得たみたいですね。Bethesdaがあんな絵柄のリズム・アクションゲームを急に出してくるなんて珍しいと思いましたし。
人は上手にできることが好きになりやすいので、とりあえず簡単なものから始めると良いかと。そういう意味で今回Muse Dashの記事を書きました。所詮は遊びなので無理に好きになる必要もないのですが、多少なりとも興味があれば片っ端から触ってみる行為は正解でしょう。その際にクリアまでといった高い目標を立てずに、飽きたら止める、難しかったら諦めるとハードルも下げておくと、余計な心理的負荷もかからなくていいかもしれません。触ったタイトルの中に単純に難しいだけでなく別の魅力を感じられれば、続けていくのも難しくないはずです。
最近発売されたHi-Fi Rushは少し気になりますが、このジャンルのゲームはもう満足しているので当分触らないような気がします。