カメラで撮影したような特殊なビジュアルが印象的な本作。乱暴な言い方をすると、これ以外の要素があまりにも貧弱だ。クライムストーリーや泥臭い中国が好きならば、気分よく散歩できると思うがシューターだけを目当てに遊ぶのはオススメできない。
戦闘では敵の身を隠すスピードが異常に早いのが気になった。カバーアクションをしながら様子を見て敵が顔を出したら撃つというのが普通のゲーム性だと思うのだが、敵が顔を出している時間があまりにも短いので攻撃できない(リアルといえばリアル)。倒すにはアイアンサイトを覗きながら顔を出す瞬間を待たなければいけないので、モグラたたきの感覚が強く、単純にダレてしまいつまらない。
モザイク処理が印象的だが、”プレイヤーに想像させる”のが目的なので、外しても変なものは映っていない。あと、主人公がケインからリンチへと変わっているが、特別変わったことはない。唯一変化があったのは、ショットガンを使うときに命中率が驚異的に上がったことか。彼のトレードマーク補正なのか、並の武器よりもまっすぐに弾が飛ぶのがちょっと笑える。
四時間ほどでクリア。最初はヘッドショットを狙ってじっくりと遊んでいたのだが、戦闘の単調さが目立ってきたのでサクっと終わらせた。シングルでもCo-opと同じ数の敵が湧くという腐った仕様なので面倒で堪らなかった。評判を見てから遊んだのでダメージは小さいものの、当分はこの手のゲームを遊びたくない。