前作Saints Row 2から全てが洗練された。キャラクターと乗り物はより直感的に操作できるように、乗り物での移動時にフレームレートが安定し(PC版)、携帯端末を操ることでストレスになる要素を限りなく削れるようにした。無論グラフィックも秀逸だ。
しかしながら一つだけ気になったのは突き抜けた馬鹿さが無くなったことだ。他のゲームよりはバカなのは間違いないが、期待し過ぎたのだろうか?プレイ意欲が減ってしまった。グラフィックが進化し過ぎると真面目な雰囲気になってしまうのかもしれない。もうすぐ発売するというSaints Row IVには下品さが戻っていてほしい、バキュームカー的な。
全体的にミッションの難易度が低いが、頭を空っぽにして街や人間、兵器をぶっ壊せばよいだけのゲームなので気にならない。難易度が高いか低いか考える間に、キャラクター達がくだらない軽口をたたいて盛り上げてくれるのでどうでもいいことは忘れてしまう。
十時間ほどでクリア。急ぎ気味のクリアになってしまったが、あんまりやり込もうという気にならない。自分たちの領地(シマ)を広げようと頑張るゲームではなくなり、火力バランスを無視したキャラ育成要素を導入したせいだ。お金があれば弾薬無限やリロードを無しにできてしまうので興味が無くなってしまった。その反面、ゾンビが出現したり、電脳世界に入ったり、火星に行ったりと自由すぎる展開は楽しめた。その、あまりに現実離れした物語を素直に受け止めることができたのはSaints Rowに実力があったからこそなのかもしれない。