気が付いたら日本語化が完了していたので軽く遊んでみた。本作は、Far Cry 2に比べてあらゆる要素がわずらわしくなった本編Far Cry 3がなんだったのかと思うほど、簡略化されたはじけっぷりがたまらないDLCだ。とりあえず目の前の敵を倒していけばレベルが上がり、キャラクターが自動的かつ大幅に強化されるのが良い。敵を倒しました、経験を得ました、その結果体力が上がりました。これでいいのだ。酷暑の中、本編Far Cry 3のような効果のうっす~いスキルを選ばされるようだと面倒でしょうがない。
主人公の基本性能が高いのもまた素晴らしい。ストレスを感じない高速な移動、危険を感じにくい大きな体力、水中でも呼吸可能など、プレイヤーにストレスを与えるだけのろくでもない要素が取っ払われていて、茹った脳みそにとても優しい。近年のアクションFPSがわずらいがちな面白さに結びつかないしょうもない要素をごっそりとっぱらった、はっちゃけ感はやはり本編が売れたDLCでなければできなかったであろう。本編の資源をうまく使い、外観を含め本編とは真逆のゲームに仕上げたこの企画はなかなか面白い試みのように感じる。
◆発射音がいい感じのショットガン。音に反応して寄ってくる敵のどてっぱらに鉛玉を叩き込んでやれ!
◆物語が進むと手に入る反則級のレーザー兵器。手に入った瞬間からゲームバランス大崩壊。だがそれがいい
◆もともと80年代のサイバーチックな色合いのゲームなのだが、エフェクトがもどぎつくので、結構な頻度で画面で何が起こっているのかわからなくなる。が、しかし、進行自体にはさほど影響はないだろう。難易度が高いゲームであれば問題なのだろうが、難易度Normalではなんとかなる。なんとかなるという雑な言い方で大丈夫なくらいなんとかなる
◆通常のゲームプレイ自体もかなりぬるめなのだが、乗り物の場面ではさらにその難易度が下がり、やりたい放題の状態になる。そのやりたい放題の搭乗時間も実にうまく調整されていて、飽きる直前あたりに終わるのが心地よい。気持ちよい時間を気持ちよいまま終えることができるのが幸せだ。意外とこれがしっかりできていないゲームが多い。気持ちよい時間が短くて不満になったり、長すぎて飽きてきたりと丁度良い塩梅にできていない。大きなスタジオだと多くのテスターからの反応が得られるため丁度いい時間に調整できるということなのだろうか?
◆Dunia Engineの山火事感には心が躍る。隣接してる草木から草木へ火が揺れながら移って、どんどん燃え上がる場所が増えていく光景はやはりこのゲームエンジンならではないかと思う。無意味に放火したくなる