Brutal Wolfenstein 3D – ピリ辛調味料(6)

ゲーム性だけを見ればWolfenstein 3D(1992)はかなり退屈なゲームだ。如何にして死なないようダメージを抑えるか、つまりは丁寧にクリアリングするだけなのである。後年になればクリアリング(又は偵察)の成功が直接的な楽しさに結びつく高度なステルスゲームも登場するが、残念ながらWolf3Dはそこまでの粋に達していない。『Brutal Wolfenstein 3D』はそんな退屈なゲームに暴力的な快楽と理不尽な死を与えてくれるModで、撃って愉しく興奮できるゲームへ変えることができる。過剰な視覚的褒美を含めた総合Mod、又はファンがやり直すための動機づけの存在としてはなかなか評価できるが、もとがWolf3Dということもあり、どうしてもBrutal Doomのように強くお勧めできるアクションシューターとはなっていない。

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◆残虐に敵を倒すとブルータルボーナスとしてヘルスが5ポイント加算される。調子に乗るとすぐにヘルスが溶けるので要所々々で意識しておくと生存率が上がる

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◆お決まりのハンドサイン。High Resolution Packを導入するとゲーム内の雰囲気が結構変わる

RealRTCW – 高難易度が正解か(5)

RealRTCW – Realism Modはその名の通り、Return To Castle Wolfensteinのゲームプレイをリアルに寄せたバランス調整Modだ。既存武器の微調整、AIの挙動、多数の新規モデル、音の定位改善、経験者に向けた各難易度の差別化、などかなり大規模に変更が加えられている。が、今回私が難易度Don’t hurt me(本ModでのNormal)をプレイした限りではVanilla Return To Castle WolfensteinのBring’em on(Normal)との違いを感じられなかった。

全体的に弾が当たりやすくなり、AIの挙動が幾分か素直になったような気がするので、単純に簡単になっているような感じはするのだが、リプレイということを差し引くと安易に断言はできない。とりあえずDon’t hurt meを選択する価値が低いことだけは分かった。バランス調整Modを導入したとはいえ新鮮なゲームプレイというよりかは、どのようなゲームかを思い出すのがリプレイの目的だったので、大きな落胆は無いが多少残念であったというのが素直な感想だ。改造されたゲームエンジン(ioQuake3の派生版ioRTCW)のおかげで音の定位が大きく向上した分だけ、通常のゲームプレイはもちろん、高難易度でのステルスプレイも面白くなっているはずなので、興味があれば往年のファンは試してみてほしい(雑で無責任な締め)。

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◆無音で梯子を登れるというのは古典的でよろしい。プレイヤーをとても気持ちよくさせてくれる

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◆ナチスやオカルトの二大要素に隠れ気味だが、美女も結構な数登場する。おまけのHD Textures Packを導入し、彼女たちをさらに美人にしてあげよう(?)

以下ネタバレありなスクリーンショット集

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Wolfenstein: The New Order – いい仕事していますねぇ(4)

ああだこうだいう必要のないくらいよく出来たゲームだった。内容的にはウルフェンシュタインシリーズというよりReturn to Castle Wolfensteinのリブートだと言えるが、実際には第二次大戦から14年後の1960年が舞台となっており、その時代には到底作れないような(RtCW以上の)未来的ロボットが多数登場するため、主人公の名前が同じというだけのSci-Fi作品と言えなくもない。ただまぁ、先にも述べたとおり、オールドスクール型のFPSが好きな人間には大変楽しめる内容となっているので、大人の事情など細かいことは気にせず普通に遊ぶのが良いだろう。

本作のよいところは適切な難易度設定により、適度なやり直しを求めてくることだ。ボスの倒し方からルートの進み方、ステルスの成否、通常戦闘など雑にプレイするとすぐに咎められてしまう。かと言って、ギチギチな作りというわけではないし、”普通に”遊んでいるだけで今時のシューターには無い、そこそこの高さのハードルを飛び越えるような気持ちの良い”ゲームを遊んでいる感覚”に浸ることができる。具体的な話に絡めていないため説得力に欠けているのは自覚しているが、優等生タイプから一歩も二歩も進んだ本当に優秀なゲームなので、リトライが苦ではないプレイヤーは是非触れてみてほしい。

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◆ヌルめのステルス。ステルスとランボーのどちらにも特典があるため進行スタイルはプレイヤーのお好みで

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◆特別好きというわけではないが、Wolfenstein 3Dの画面を見ると気分が落ち着く

今回も「面白いゲームを遊んでいる最中には脳が止まる病」につき文字が少なめ。それと思った以上に本作を楽しめたため、開発陣の過去作であるThe Chronicles of Riddick: Escape from Butcher Bayにも手を出したところ。まだ序盤ではあるが、とてもいい感じだ。

Wolfenstein – 難易度Hardで二周目(3)

先日遊んだEnemy Frontという第二次世界大戦を舞台にしたFPSがシューターとしてあまりにもひどかったので、口直しの意味で同じ第二次世界大戦もののWolfensteinをプレイしてみた。一周目のプレイではまぁまぁの出来だった記憶があるが、今回やり直してみても、やはりまぁまぁの出来であった。ただ、このまぁまぁというのは全体を見た場合であって、戦闘部分に関しては撃った感触がとても良く、強いゴア要素が爽快さを出してくれるし、燃えた敵のリアクションも苦しそうで、高所の手すり近くで殺せばわざとらしく落ちてくれるのもベタでいい味が出ている。

本作の優れているところは今言った戦闘と、それに関連する武器改造、そして武器改造するための資金を稼ぐシークレット探しの計三つである。この三つは実にうまく組み合わさっており、武器屋に通い少しづつ武器を強化していくのはとてもウキウキするし、よく出来ていると言っていい。ただ、惜しむべきはプレイヤーが強くなりすぎてしまう点にあり、中盤にはもうこちらが手加減をしないとゲームが物足りなくなってしまうのだ。せっかく用意した面白い強化要素も、それ相応に強い敵を用意しなければ使い道がなく発揮、堪能できないので、どうしても「まぁまぁ」といった印象になってしまう。

  • 雑魚敵が柔らかいことにRavenはわかってるなぁと感じる
  • ナビゲーションが親切で、立体的なMAPをうまく案内してくれる
  • 下位武器が使いやすく強い上に弾薬豊富という意味で上位武器の扱い方に困る
  • グレネードの投げ返しが熱い。投げ返して敵を倒した時のゴア表現が派手なのも気持ち良く、多少無理しても投げ返したくなる
  • 走る際に頭が揺れすぎて気持ち悪い(Head Bob)。対処には頭揺れの数値を調整する方法と、単純に切る方法がある
  • ミッションを終えて街に戻る度に、ドイツ兵と繰り返し戦闘するのがやや面倒。武器商人が街にしかいないというならば、まだ話がわかるのだが、結構な頻度で出張してくれてミッション先で武器改造ができてしまうので、なんだかなぁといった感じ

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◆近距離特化のTesla Gun。武器自体は面白く強力なものになっているが、MAP構造と弾薬購入にまわすお金が捻出しにくいことから、使いどころが限られる

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◆射程の長い火炎放射器。FPS界隈では珍しいほどに使い勝手がよく、室内ではモヒカン気分で炎を撒ける。研究者や捕虜などの非戦闘員までもを燃やせるのが、なかなか背徳的

Wolfenstein 3D: Spear of Destiny – 余はミュータントが嫌いじゃ(2)

先日Wolfenstein: The New Orderが発売されたことを機に、未プレイだったSpear of Destinyの存在を思い出したので軽くクリアしてみた。時代遅れなソースポートのNewWolfで遊ぶのには抵抗があったので、探してみるとWolfenstein 3D Total ConversionのGZDoom版という画期的なものあり、これで遊ぶことに決めた。このソースポートは操作性とグラフィックが大きく向上し快適になる反面、オリジナルの不自由さが減らしているので、別のゲームという感覚が強く、オススメしにくいのが残念だ。

クリア感想としては、ミュータントが面倒だった。とにかく敵の発砲してくる速度が尋常じゃなく早く、こちらは敵の姿を見る前にダメージを喰らっているので、ガンガン体力が削られていくのだ。通常の回復剤が少なめに配置してあることから、敵の配置を正確に覚えるか、シークレットの回復剤を探すか、クイックセーブでしか乗り切る方法しかないので、やっぱりWolfenstein 3Dというゲームはあまり好きになれない。

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