難易度をHardに上げ、FlawlessWidescreenでFOVを広げ、全てのシーンをスキップしてクリア。難易度とFOVについて深い理由は無く、とりあえず快適に、とりあえず難しくしてみた、といったところ。スキップについてはCoDを皮肉ったPVを出した手前(EAの指示?)、どれほどシューター以外の無駄な時間を飛ばせるのか興味があったので検証。これは思いのほか健闘していて、開始30分以降のイベントシーンをほぼ全て飛ばせるようになっていたので、近年のゲームにしては思い切りが良いように思う。アクションに集中できる。個人的にはスキップ誤操作防止を作って、全てのイベント会話を破壊しても良い。
予想通りというか難易度をHardに上げても、ゲームは難しくならなかった。というのも、本作はMelee(近接攻撃)がスキルショットという形でかなり重要な位置にあり、むやみに敵の攻撃力を上げてしまうとMeleeが使いにくくなり、突き抜けた個性が死んでしまうからだ。そもそも本作はプレイヤーが敵に一方的にやっつけてスコアを稼ぐだけの”フルボッコ系FPSエンターテイメント”ということもあり、敵は甘噛ばかりでプレイヤーを本気で殺しにこない。それがNormalだけでなくHardでもそうだったということだ。また、面白いか面白くないかで言えば、一周目と同様にChapter4(全7Chapter)までは楽しめた感じ。およそ、このあたりで武器のアンロックが完了してしまい、ポイント(お金)が余るので、スキルショットへの意欲が大きく下がり、急速に消化試合ムードに変わっていく。さらに言えば、このスキルショットシステム自体もかなり薄っぺらいので、二週目のプレイともなれば、いや、先にも書いた通り一周目からなのだが、とても飽きやすい。正直CoDをDisれるほどの出来ではないのだ。
今回People Can Flyがコンソール向けに操作を簡略化し頭を空っぽにして遊べるようにした明るい雰囲気のBulletstormであるが、それとは逆にPeople Can Flyの元メンバー達(The Farm 51)がPC Gamer向けにコアで渋く暗い調整したNecroVisionを開発したのを思い出した。両者はとても対照的である。DOOM(1993)がPCでもコンソールでも楽しめるような懐の深い(?)作りであるように、Painkiller(2004)も両者が楽しめるようなバランスであると私は考えているのだが、彼らが別の開発チームに分かれ、味付けが逆方向のゲームを作った。別段それが良いとか悪いという話ではなく、単純に開発者たちの方向性という奴は同じチームにいても結構違う、または変わっていくものなのだなぁとそこはかとなく思った。