過去を変える物語とPhysXに興味があったのでGTX970+GTX480のSLI PhysX環境でプレイしてみた。
棒立ちを受け入れよ
本作を遊んでみればすぐに気が付くだろうが、結構な数の敵が棒立ちだ。しかしながら、それは歴史的戦闘を中規模で描画するために必要な犠牲なのである。考えてもみてほしい40対40の合計80体の戦闘員全部に賢い人工知能を割り当てられるのかを。私自身その手の詳しい知識があるわけではないが、恐らくプログラムよりもCPUのパワーが問題なのだろう。つまり戦争の風やら肌触りというもの(本作特有の要素) を作り出すためには、トレードオフというやつで、敵兵が頭のよろしくないロボット丸出しの挙動になったとしてもある程度は受け入れるべきなのだ。彼らの技術ならばもっと高度な人工知能を搭載できただろうが、知能を上げれば上げるほど、その分だけ場に出せる人間を減らすことにつながり、平凡なFPSへと落ちてしまうだろう。それは個性の死であり、存在意義が消滅だ。ええい、敵の人工知能さえ標準レベルに届いていればCall of Dutyとは違った戦争体験ゲームとなり、FPS史に残るほどの作品になったというのに。恨むとしたら既存のハードウェア業界もしくは、早すぎたゲームの開発時期だろうか。あまりにも惜しい。
- シューターとして遊ぶのは微妙だが、一人称視点特有の没入感の高い戦争体験としては優れている
- Game Engineはパフォーマンス最適化が甘いだけで、見栄えや音の定位置など全体的な出来は良い
- デフォルトで日本語対応。ゲーム内の言語表記は「Nihongo」
- 字幕や会話の文字色をが変更可能になっているが、どれも薄くて読みにくい
- 詰みセーブ回避のためかチェックポイントで復帰する時はいつもHPが満タン。良判断
- 武器強化システムのおかげで退屈がある程度緩和されている
- お約束かも知れないが、過去の出来事を変えても思った通りの未来へと変えることはできない
◆立ち込める爆煙と硝煙になびく木々、そこから飛び散る木の葉とPhysXオンパレードが見えるだろうか。シューターとして面白いとかつまらないとかそんな次元で語るべきではない。このような実験的ゲーム(エンジン)を作った8monkey Labsに拍手だ
◆こんなにも血生臭く泥臭く火薬臭い場面を目にしてもまだ敵の棒立ちが気になるというのか
以下スクリーンショット集
◆戦列歩兵というやつだろうか。マスケット銃とはいえ、数が揃えば立派な火力となる。青く光っているのは歴史的重要人物で、殺してしまうとペナルティを食らう
◆マスケット銃vs光学照準器付きアサルトライフル。うーん、絶対的な優位性を感じる