Alan Wake – 悪夢は一度だけでいい(2)

10時間ほどでクリア、満足度は70ぐらい。TPSとして遊ぶ分にはやや尻すぼみではあるが、ユニークで楽しむ価値のあるものになっている。不満点は最高難易度でなければ、すべての物語を読むことができないところだ。しっかり作りこんであるから二周目も楽しめるよ!というのはビシバシ伝わってくる。しかし私はそれが大嫌いだ。リプレイ性を高めるためストーリーの裏側を隠すというのはわかるが、その量が多すぎて周回プレイが前提のようだ。プレイヤーを最も満足させるべきなのは”初回かつ難易度Normal”であると考えている私には不愉快でしょうがなかった。

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「俺は○○していて手が離せない!アラン、食い止めてくれ」から敵のラッシュが始まる。周りには投げ物が転がっているので、手当たりしたいに投げればクリアは簡単だ。少し控えることで、敵を倒す順番を考えながら避けを駆使して射撃を成功させることを求められるので面白い。

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アランが一人で危険に立ち向かう時に涙を流してくれるバリー。俺はあんたの方が最後まで生き残ってくれて嬉しいよ…。クリアした感想としてはアメリカ人が好きそうな話だった。ただし後半は真剣にストーリーを追わなかったので詳細は理解していない。MAPに散らばっている物語の背景が書かれた原稿が拾うのが面倒なのだ。

ムービーシーンがESCでストップ、Enterでスキップ

これは褒めるべき点。昔から感じていたのだが、この機能はビデオゲームに義務付けるべきだ。プレイヤーの生理現象や来客よりも、あなた方の作ったムービーの方が価値があるとは思えない。

Alan Wake – ビデオゲームで丁寧に小説を表現(1)

アランの右眼に秘められし闇の能力(チカラ)が覚醒(Wake)し世界を救うストーリーだと思っていたのだが、売れっ子小説家であるアランの書いた原稿が現実になるとかならないとかという話だ。デフォルトで日本語にローカライズされていて質は最上級。難所の前には、ほんのりと警告のメッセージが原稿で落ちている。

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メインは物語なのだろうが、TPSとしても優秀だ。敵のAIは移動に関して頭がよいが、殺しにこないのでゆっくりと対応すれば良い。チェックポイントも親切で、デスペナルティはほとんど無い。また、グラフィックが恐ろしく綺麗。テクスチャが細かいというよりは、霧の表現と暗闇の演出が合わさって”綺麗に見える”というのが正しいかもしれない。室内のオブジェもパターンが豊富で手が込んでいる。

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テレビに映る番組はストーリーに関係があるのかないのかわからないが、興味をそそられる作りなので、見逃さずに見てしまった。他にもラジオやテープレコーダーが再生できたりできるが、すべてプロの声優さんなので不快感なく、安心して聴くことができる。

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頼れる仲間は親友のバリー(Barry Wheeler)だけ。彼は田舎嫌いのニューヨーカーで、小太りのお調子者ときてるので設定から死亡フラグがビンビン。良いキャラクターなので最後まで生きていて欲しい。現在はエピソード3を終わらせた所なので、ちょうど半分。やや単調だが銃を撃つのが面白いゲームなので、意外と話を読まなくても遊べる。

Machinarium – 思ったよりも人を選ぶゲームだった

独特のアートが気に入ったので遊んでみたのですが、パズルの難易度は高め。PCを前に頭を悩ませるよりもスマートフォン版を寝る前に遊ぶほうがよさそうだ。解けなかったら明日にまたやろうぐらいの心持ちで。

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Machinariumを一つの”作品”として見ればメタスコア85には同意できる。が、遊べてなんぼという”ビデオゲーム”としては40点、甘く見ても50点ぐらいだろう。ADVに慣れていない私には面白さがピンとこない。

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魅力的なアートとは逆にゲーム部分が好きになれなかった。この二つは噛み合っていないのではないかと感じながらクリアまでいった。どうもグラフィックのためにゲームをくっつけたという印象が強い。

Condemned: Criminal Origins – 良質な探偵ごっこ

グラフィックをすべて最高まで上げると少し違和感が出る。ブルームを入れると明るさが変わりが雰囲気がぶち壊れるので、 切ってブライトネスをちょっと上げるといい感じ。Condemnedは意図的に足音が小さく設定されている。私は暗い空間で自分の足音だけがやけに響くという恐怖表現が好きなのだが、自分の足音はもちろん敵の足音は非常に小さくなっていて、ほとんど聞こえないのが残念だ。しかし、この調整がなかったら不意打ちを食らうこと無く、ぬるいだけのゲームバランスになっているので悪い判断ではないと思う。音の定位置自体はしっかりしているので、足音以外の後ろで何かが崩れた、ガラスが割れた!などの効果音には影響はなく恐怖演出には成功している。

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基本的には落ちてるモノを掴んで殴りあうゲームとなっている。この手のゲームでは防御を好き好んで使うが、敵のAIが巧みにフェイントを混ぜてくるので、防ぐタイミングを間違えて頻繁に隙を晒してしまう。最初こそDMMMと同じような感じでジリジリ戦っていたが、後ろに走れることに気が付いたら俊敏に攻めることができるようになった。

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濡れ衣を着せられたのでそれを晴らしていくというストーリーだが、それを解決するのに観察力やひらめきなどは必要がなく、勝手に進行していくので探偵ごっこをしているようなものとなっている。

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射程の長いスタンガンが無限に使えるが、やや強すぎる印象。ただ、敵が銃を持っている時は気楽に使った。また、敵が仲間割れを起こすこともあり、狙って起こせるとちょっぴり楽しい。

すっきりしない終わり方でおしまい。終始単調でプレイの8割ぐらいは退屈気味だった。探偵っぽい物語は映画や小説ではよく見かけるが、プレイヤーとしてゲームで体験してみるというのは、やはりFPSよりもアドベンチャーの方が相性が良い気がする。チャプター9では捜査パートの比重が非常に多く、家中の血痕を調べて追跡するのがユニークで気に入っている。これは完全にアドベンチャーゲームのシステムだ。