CYNOROID FORSAKEN – 撃てそして喰らえ

難易度Normal、Hard、Nightmareの順に三周クリア。前作CYNOROID GAIDENに比べると攻防一体の近接武器(チェーンソー)の使い勝手が良くなったため、突進してくる敵や飛んでくる弾への対処が楽なった。危機を感じたらとりあえずチェーンソーを右クリック押しっぱなしで起動させてみると被弾を減らせるだろう。また、いやらしい動きの敵の減少やマップ構造の平坦化から、全体的に戦闘が楽になったと言えそうだ。さらには戦闘後に残った敵の死体を食べることで容易に体力回復を行えるようになったので、普段アクションゲームに触れないプレイヤーもフリーエイミングとゴア表現の楽しさを感じ取りながらクリアまでいけるように思う。

難易度Nightmareについては、Hardまでとは大きく異なっており、アクション4:シークレット探索3:体力弾薬エネルギー管理3といった具合にサバイバル色が強くなっている。実はこのNightmareこそが新システムの近接武器強化、ダッシュ、体力回復との相性が最も良く、”本作らしさ”が出ているように思うのだが、強敵を配置しすぎたのかシークレットを見つけても弾薬不足になりがち。そうなると、なるべくチェーンソーを振り回したり、ダッシュやジャンプによる戦闘回避で弾薬を温存しておこうとなり、銃を撃つ時間が減り、フリーエイミングという主軸のシステム(?)から離れているようにも感じた。前作GaidenのHard(高難易度アクション)クリア者としては、違った角度からの変化球的な試みで良かったように思うが。


◆ビジュアルは正統な進化をしており、血飛沫もサービス過剰なほどに飛び散る。個人的には主人公サイノロイドが大きく描かれるようになったのが嬉しい


◆チェーンソーの攻撃範囲を正確に理解するのがゲーム攻略への第一歩だ。加えて段差(地形)による有利な状況も覚えておきたい

Assassin’s Creed – 優れたカメラワーク

「飽きたら辞める」恐らくこういう考えをもって触れば本作は感触が悪くないように思う。クリア自体は難しくないのだが、同じ行動を繰り返しがちで単調なゲームなので、最後まで遊ぶとなると中世中東の景色に興味があったり、アサシンとして隠密行動するといったロールプレイが好きであるなど、楽しめるかどうかが人に左右されやすいだろう。中盤以降は強制戦闘も増え、ステルス色が薄まっていくのも目立たぬようフードを被った外見の主人公からは想像がつきにくい展開だ。パルクール要素もアシストが強くプレイヤーが自分で動かして感覚は少なめ、オープンワールドに拘りがなければ特化したMirror’s Edgeの方が遊べる。


◆カメラワークは抜群によく出来ており、楽しそうなゲームに見せることに大成功している


◆直接戦闘が多いこと自体はやや不満といったところに留まっているが、どうも相手の攻撃にカウンターを狙っていく行動以外に有効な手段がないようなのだ。そういうわけで戦闘=カウンター行動の繰り返しばかりになり、あまり面白いように感じなかった。前述したとおりカメラワークだけは良いので視覚的な褒美は最低限存在する

GUILTY GEAR 2 – 食わず嫌い(8)

本作がXbox360で発売した当時はギルティギアシリーズ突然のジャンル変更に否定的な意見が多かったが、その反面しっかりと遊んだプレイヤーからの評判は良かった記憶がある。近年Steamにて安価で配信され手に取りやすくなったので、今回キャンペーンのみをクリアしてみたが、その意味が分かった。本作はいいゲームだ。それは「メーレーアクション」という新しいジャンルを開拓し、かつ上手に出来ているという意味である。

対人戦が重視されているように思うがゴリゴリにオンライン対戦する必要はなく、軽くキャンペーンを遊ぶだけでも、大分ギルティギアしているのが分かるだろう。ルールをある程度把握した後に想像する最終的な操作の忙しさと脳の消耗具合からは、間違いなくギルティギアシリーズのDNAを感じ取れるはずだ。繰り返しになるが、現在はSteamのおかげでとても手に取りやすくなったので、当時反射的に拒否反応を起こしてしまったシリーズのファンも今一度触ってみるとよいだろう。新しいうえに尖っているからこそシリーズのファンになったことを思い出すはずだ。


◆主人公ソルの代名詞ヴォルカニックヴァイパー。3Dになっても2Dと同じ存在感を保っている


◆海外のストラテジーゲームはプレイさせながら学ばせるチュートリアルを採用しているが、本作はまずプレイヤーにルールを読ませる方式となっている。この作り自体に意見はないが、真面目にシステムを把握しよう眉間にしわを寄せながらテキストを読んでいると、操作キャラクターのソルが時折「めんどくせぇ」と呟くのが印象に残っている。長い年月ギルティギアと付き合っているがこれほどソルを身近に感じたのは初めてだ

続きを読む

POSTAL 4: No Regerts – 金曜日まで(10)

Ver0.5.0へとアップデートされ金曜日まで遊べるようになったので、とりあえずそこまでやってみた。現状でもそれなりに遊べ(?)、Postal2の正統な後継作として十分な骨組みはできているように思う。暴力性が減った分お下品さが増した程度で、いい意味でも悪い意味でも変わっていないため、過去作のファンは安心して(?)遊ぶと良いのではないだろうか。現状はまだまだ作りかけなので細かいところに言及することはない。


◆特定の武器の弾薬が余りがちなのをアキンボ状態になるアイテムで上手に解決されたのは喜ばしい


◆ゲーム(POSTAL4)内で新作ゲームのテストプレイをするイベント。そもそも早期アクセス自体がテストプレイのようなものなので、現在遊ぶプレイヤーはテストプレイ中にテストプレイをするという入れ子状態が体験できる

続きを読む

Maneater – 喰って大きく強くなる

本作は普段から俗にサメ映画と呼ばれる劣悪な映像作品集で時間を浪費してしまっている物好きなユーザーには向いているものの、それ以外の正常な感覚を持っている人間にはあまりお勧めできない(開始一時間だけという制約なら美味しいところだけ摘まめるのでアリ)。

というのも本作は母サメの復讐というストーリーがあるにはあるのだが、実際には子サメを操作し、亀やナマズなどから人間、海洋生物へと食物をひたすら食べて体を大きくすることだけが目的なのだ(Sporeの序盤やThe Mawに近い)。単調なレベル上げと言い換えてもいい。申し訳程度のオープンワールド要素があるもののゲーム部分だけを見ればクリックしているだけに近い。レベル一つ上がるごとに大きくなるサメの体に喜びを見出せるようなサメ好きであれば全編を通して楽しいのだろうが、それでないのならどこかで退屈を感じるはずだ。


◆背びれを見せつけて人間を驚かせるジョーズごっこ。こういうなりきりは割と大事だ。恐怖が最高のスパイスってか?


◆サメ映画界では海水はもちろん、沼地砂地内陸雪山上空宇宙空間さえも人間には安全な場所が存在しないのが常識となっているが(フィクションのミルフィーユ)、本作のサメもレベルが上がると共に肺活量も上がっていき水中以外の行動範囲が広がっていく。ああ、エスカレートとは良いものだ

続きを読む