Tank Combat – カジュアルな戦車ゲーム

小回りがきかないので位置取りを考える必要があり、装甲が薄い部分にダメージが通りやすいという二点からTank Combatは戦車ゲームとして最低限の要点を満たしている。尚且つアーケードライクで複雑な操作が要らないので、シム要素とアクションの落とし所が非常にうまいゲームだ。難易度も難しすぎず簡単すぎずの丁度よいところで、かなり楽しめた。

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操作は単純で「移動と射撃とズーム」「マップ表示とオブジェクト確認」の5つだけだ。MAPを見れば、あらかじめ敵の出現する場所がわかるので鉢合わせる時に有利になりそうな地形を確保しておきたい。砲弾は放物線を描くように飛ぶが、風の影響や他の条件などは無く気にしなくてもよい。基本的には敵のキャタピラーを狙えば効率よくダメージを奪えるが、クリーンヒットした時以外は無音なので、弾が外れたのか装甲に弾かれたのか不発だったのか、全然わからない。それが唯一で最大のゲームの難点だ。あと、射撃する際にズームを使用するとほんのり命中率が上がっている気がするのだが、前述した理由のせいで確証が得られない。

小気味の良い戦闘とBGMが気に入っている。BGMはのんびりした曲調のものから、押せ押せのノリノリ系まで幅広く、ゲーム内容とまったく合っていないが、何故か面白く感じた。キャンペーンはアメリカ、ドイツ、ソ連の三つを好きなタイミングで進めることができるが、難易度はゆるやかに上昇していく作りなので特別な理由がなければ順番にやっていくのが良いだろう。ソ連を始めるあたりからは慎重にプレイしないと、すぐに自機や味方が大破してしまうので、カジュアルといっても戦車のゲームということを忘れずに。

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◆増援部隊が一直線に河に飛び込んで大破し炎上。味方に限ったことではないがAIはとてつもなく頭が悪い

Commandos: Strike Force – 様々な顔を持つステルスアクション

  • Commandos series 未プレイ
  • Hitman series 未プレイ
  • 普段はクリアを優先するアクションゲーマー

普段遊んでいるゲームとは真逆の位置にあるCommandos: Strike Forceを難易度Normalでクリア。ステルスを重視したゲームのAIは賢すぎると思っていた時に、適度に馬鹿で遊びやすいと教えてもらったのがこの作品だ。ある程度の銃撃も許されているので、面倒になったら倒してしまえば良いので、ストレスが溜まらない。自由度があるというよりは強制されていないといった感じ。

どうやら過去作のStrategyファンにもFPSプレイヤーにもそっぽを向かれてしまったようだが、ゲームの全体の出来はなかなか良いので、「たまにはヌルいステルスをやりたいな」というアクションゲーマーにはオススメできる。逆に、戦闘の難しいミッションがいくつかあるのでアクションが苦手という人は注意が必要だ。徐々に難しくなるのではなく、いきなり難しい操作を要求されるので練習する時間が無い。

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◆Game EngineはJupiter EXに似てるがRenderWare。音の定位置が良く、銃声も迫力があるので気に入っている。サラウンド環境でのプレイ価値あり。問題点は目標や会話などのテキストが消える前に、後からくるテキストが重なって表示されるため読めなくなること

スパイ、スナイパー、アサルトの三人を切り替えながら進めていくゲームデザインは残念ながらうまくいっているようには思えない。全体的に練り込み不足で、切り替えする必要性を感じないし、切り替えたあとに操作していないキャラクターを見ると棒立ちになっているのが没入感の阻害につながっている。しかしながら、敵の拠点にスナイパーを潜入待機させ、スパイが通信室を乗っ取り、本隊とアサルトがその連絡を受け、一気に奇襲する。といった抜群に噛み合っているミッションも存在するので、ダメなところばかりというわけでもない。


各ステージでゲーム性が大きく異なるので一概に「○○のようなゲーム」とは言えないが、目標を力ずくで突破しても、頭を使って解決しても、クイックセーブでゴリ押しても、Secondary Objectivesを達成して有利な状況にしてからゆっくり攻略しても良し。というようにプレイヤーに選択肢が与えられているので、プレイスタイルに合わせて好きな様に遊ぶと良いだろう。

私はどんな間抜けなAIであろうとStealth Killできれば気分が良くなるので、ステルスと戦闘を半々ぐらいにしてさっくりと楽しんだ。遊んでいると、全体の統一感の無さや多すぎる敵の出現など気になることも出てくるが、あまり神経質にならずに適当に遊ぶほうが楽しめる。

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Brothers in Arms: Hell’s Highway – 難易度選択ミス(2)

BiA:RtH30のノーマル相当を期待して難易度Veteran(三つある難易度の真ん中)で遊びはじめたのだが、これが大失敗だった。敵が殺意に満ち溢れていて、高難易度のCall of Dutyのような激しい銃撃戦となってしまった。「頭を使って切り抜けましょう」というほのぼのした空気を感じられなかったので、プレイヤーキャラのベイカーひとりで撃って強引にクリアまでいった。BiA:HHは過去作から比べると銃の精度が上がっていて、ストラテジー要素を無視できるのだ。

…冷静になって考えてみると、何故私は途中で難易度を下げることをしなかったのだろうか。難易度カジュアルでミッションをやり直してみるとBiA:RtH30のノーマルと同じような遊び方ができることに気が付いたのはクリア後の話だ。かといってやり直したいわけでもないので、「ムキになって苦労するぐらいなら難易度を落とす」というプレイ方法を覚えたことにしよう。

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  • Unreal Engine 3のおかげでWW2のゲームとしては非常に綺麗
  • プレイヤーの命中率上昇により、ストラテジー要素が薄くなった
  • カバーシステム(Dig-in)が強い、張り付いていればダメージを受けない
  • グレネードが強くなった、困ったら投げ込むだけで活路が開ける
  • Kar98やMG42も強力で、完全にオーバーパワーになっている

残念ながら素直にゲームを楽しむことは出来なかったが、BiA:HHはグラフィックやドラマチックなストーリーなどで確実に進化していて、戦闘も優しくなっており、新しいユーザーを取り込むという面では成功していると思う。

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◆今回からバズーカ分隊が加わった。彼らの放つバズーカを良くも悪くも非常に頼りになる

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◆なんだかむせそうだ

Brothers in Arms: Road to Hill 30 – 俺のために死んでくれ(1)

分隊に指示を出しながら戦うという一風変わったWW2のFPS。難易度Normalで遊んだ限り、詰まったところは無かった。というのも、チェックポイントで自動セーブで行われるので無理して進むと”詰みセーブ”が出来上がってしまうので、救済策として何回か死ぬとHPを回復するかどうかを聞かれるのだ。そこでYesと答えればHP満タンの状態で途中スタートできるので、容易にミッションクリアが可能になる。詰まった展開になった場合、仲間を死なせたくないプレイヤーはチャプターをリスタートすれば良いし、早く進みたいというプレイヤーは遠慮せずにHPを回復させれば良いので、このシステムは成功しているように思う。

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基本的には制圧射撃で敵を怖がらせて突撃部隊で抑えこむか、プレイヤーが側面から射撃していけば削っていけば良い。この一連の戦闘方法がゲームの最初から最後まで続くので、人によって好き嫌いが別れるだろう。求められる技能はシューティングではなくストラテジー、もしくはパズルの解法だ。

恐らくBrothers in Arms: Road to Hill 30というゲームは、極力自分の手を汚さないで分隊指示に徹底するのがスマートな遊び方だと思うが、それでは何のために一人称視点でやっているのかわからなくなってしまうので、私は適度に突っ込む方法を取った。

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リアルなのか、そうではないのか

実在の人物や場所、作戦を忠実に再現しているように思うが、ゲームをプレイしていると、仲間が死んだり生き返ったり、操縦者が死んでいる戦車が動いたり、用意された迂回路を使わないと切り抜けられない戦闘などが目につく。要するに史実に基づいて作っているけれど、リアルであることよりもゲーム(遊び道具)であることを優先しているということだ。これは良い判断だと思う、あまりにリアルさを求めると、ただ単に理不尽なだけのゲームになってしまうからだ。


十時間ほどでクリア。曇りっぱなしの天候ばかりだったが、のんびりとWW2の雰囲気を満喫した。MoHやCoDの大げさなドンパチよりも、淡々と任務をこなしていくBiAの方が戦争に参加している気分を味わえ非常に満足した。贅沢を言うならば、M1 Garandは途中リロード出来ないようにして欲しかったくらいだろうか。

Sniper Elite V2 – 悪趣味な狙撃シミュレーター(3)

誰でも簡単にシモ・ヘイヘ気分を味わえるSniper Elite V2を難易度Marksman(Normal相当)でクリア。ゲーム性を完全に無視したので六時間でクリアできた。所々でステルス求めてくるゲームデザインとなっているのだが、その割には敵の数が多く、物音にも敏感なので、単純に難しいものとなっている。体力が自動回復で弾薬も豊富であったので、ステルスする見返りが少なく、面倒になったので、最後まで強引に進めてしまった。

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グラフィックは人間の顔以外は綺麗だ。基本的には野外での戦闘ばかりなので、その描写の弱点は気にならないだろう。銃声や足音などの効果音も良く出来ている、音の定位置も悪く無い。

ゴア表現という一芸

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はっきり言ってしまえばSniper Elite V2は「狙撃に特化しただけのゲーム」であり、「狙撃手を体験できるゲーム」ではない。全部で10個あるミッションも代わり映えなく、スナイパーライフルで敵を撃ち殺すだけ。しかしながら、それでも面白く感じるのは敵の急所をぶち抜くキルカメラ(X-Ray Kill Cam)が存在しているからだ。本当にコレだけにしか魅力がない。敵の頭蓋骨や、心臓、睾丸などをぶち抜いた時のみが楽しい瞬間となっており、そこに至るまでの粗雑なゲームに耐えられるかでこのゲームを気に入るかが決まるだろう。


ヘッドショットを決めて頭蓋骨をぶち抜くのは四時間ほど楽しめた。ただ、それに飽きた瞬間からは”くどい演出の付いたBOT撃ち”に変わってしまった。本当に狙撃が好きな人は、弾道シミュレートをリアリスティックに変更して時間をかけて遊ぶのが良いと思う。

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◆新しいおもちゃ(スナイパーライフル)が手に入る度にニヤける主人公のカール