Sniper Ghost Warrior Contracts – 注文の多い依頼主(8)

Sniper Ghost Warriorの4作目にあたり、それ以前のSniper Art of Victoryから数えると5作目となるCI Gamesのスナイパーゲーム。難易度スナイパー(2/3)と射手(1/3)を切り替えながらクリアまで。軽く触った限りクリア自体はさほど難しくないが、請け負った契約(クエスト)を完璧にこなそうとすると難易度が跳ね上がる印象。そのため低難易度で一度マップ構造や敵の居場所を把握しつつ、ついでにクリア資金で装備を整えてから再度高難易度やサブクエストに挑戦するというのが無理のない流れ。

問題はそのリプレイが楽しいのかという点だが、これは挑戦が好きなプレイヤーに向いているように思う。私の感覚からすると敵兵は敏感な上に数が異常に多いため、バレないようにステルスするのが難しく、あまり面白さを感じなかった。兵の数が1/3から1/5くらいまで減ってくれると、カジュアルに楽しめて好みに近くなるが、これは彼らをバリューゲーム量産会社だと考えている私の意識が抜けていないからだろう。だが、大作を作ろうとする彼らを野心を尊重したい。


◆スナイパーvsスナイパー。敵はCI Games特有の千里眼スキルを所持しているだめ、普通に遊んでいるとこちら側が先に見つかることがほとんど。わざと敵に見つかった方が早くゲームを進められるが、それでもこちら側から先に発見したいという場合は屋上や草木が茂った場所など、狙撃手が居そうな場所を双眼鏡を覗きながらゆっくりと進行してみると良いかもしれない


◆オープンワールド方式だった前作Sniper Ghost Warrior 3からミッション形式へと変わり、こじんまりとした印象。移動時間やバグが減りゲームとしてのまとまりが良くなった半面、狙撃ポイントや隠れられる場所が多めに用意され、ここで〇〇してくださいと言わんばかりのゲーム的な構造が強くなった。どちらが良いかは個人の好みだろうが、私は3の方が好きだった

Sniper Ghost Warrior 3 – バグが無ければ(7)

オープンワールド形式のスナイパーなりきりゲーム。淡々と進む、盛り上がりに欠けるあたりがややユーザーを選びそうな気もするが、基本的には遊べるゲームだと言える。敵のゆるい認識能力のおかげでステルスも気軽に行えるうえ、中盤からプレイヤーのアーマーが高性能になるので、プランBとして戦闘もそれなりにこなせるのが良い塩梅。途中からFAR CRYシリーズに近くなっていく感覚があった。本作のような味付けの薄いゲームには、”一日一ミッションをゆったり、寄り道しながら”といった遊び方が適しているように思う。CI Gamesが目論んだのはプレイヤー自身が暗殺計画を一から組み立てられるような場所(仮想空間)作りだったと思うが…野心的過ぎたか技術の方が追い付いていなかったようだ。

難易度Hard(2/3)で開始。Act4の「ラケルを見つける」という目的がどうしても進行しなかったため、ゲームを中止することとした。環境はRyzen 5 3600+RTX 2060(441.66)。そもそもAct3の終盤あたりから扉を開くスイッチが消えたり、強制終了も数回起こっていたりと雲行きが怪しかった。過去のSniper: Ghost Warriorについての経験もあるため、あまり熱心に状況改善を行う意欲が沸かなかったのである。


◆ゲーム性よりもごっご遊びを優先した偏差狙撃。ハイテクな目盛りを目標に合わせるだけで一流の狙撃手気分を味わえる


◆ドローンを飛ばし上空から戦況を知ることができる。屋外の敵をほとんど把握(マーキング)できるため、戦術を組み立てるのに役立つ

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Specnaz 2 – だめだこりゃ

GamersgateでModern Warrior: Special Tacticsの名で販売されている本作を軽く一周。「Specnaz 2」というのがクライアントのタイトル画面から原題であることが分かる。どうも開発国ロシア意外の地域ではCity Interactiveが販売を請け負っており、その際に名前が変更されているようだ。

ゲームの内容は有って無いようなもの。お馬鹿な敵が集団でお行儀よく襲ってくるので、目標にセンターに入れてクリックするだけの作業が続く。謎解きもルート探しも無い。一応ヘッドショット判定が存在するため、集弾性の高いタップ撃ちで敵の頭を狙って素早く敵を仕留めていくという王道のシューター的な面白さがシステムに組み込まれているわけだが、あまり面白みを感じない。真面目になれないというべきか。ゲームデザインなんて知らねぇよと言わんばかりに大量に沸いてくる敵グループに対して、害虫バスターにでもなったつもりで適当にフルオートで追っ払うのがロシアンシューター的で楽しめる。


◆EAX目当てに手を出してみたが、音の定位自体はそれなりであるが、収録されている音の解像度が低いのかぼけているように聞こえイマイチ。音と同じくらい射撃感もがっかり仕様で、同エンジンのUberSoldierから考えるにもう少し頑張れたのではないかと思う


◆敵が奇声をあげたり、そこいらに広がっているドラム缶を爆破させると、ドーン・・・ドーン・・・ドーン・・・ドーンと大連鎖して辺りがハチャメチャになる馬鹿っぽいところがPostal 2みたいで好き

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Project Freedom – システムに自由は無い

本作は簡易操作で楽しめるカジュアルなスペースシューターだ。各ミッションの目的は「破壊しろ」か「護衛しろ」のどちらかで、要するに目の前の敵を殲滅すれば良いだけなのである。マイクロミサイルと言っていいのか、拡散型のミサイルをばら撒きながらメインウェポンで敵戦闘機や敵基地を破壊していくプレイ感覚は中中のものだ。ただ、ある程度敵機と接近しないと敵の当たり判定が出現しないため、すれ違いざまでの撃破が基本となっていて、窮屈な印象。

何故そのような方式を採用したのか理解し難く、偏差撃ちを駆使して、画面上では敵に攻撃を当てているにもかかわらずダメージが入らないというのは、あまり面白くない。プレイヤーの技量が軽視されているからだ。確か後作のDogfight 1942でも同様の調整だったので同じ不満を感じていた記憶がある。ロケーションの話に移るが、こちらは全てが宇宙絡みではあるものの、豊富でなかなか力が入っており、長時間飽きずに目でも楽しめるように思う。この手のジャンルには疎いが、私はもう少しアクション性が高い方が好みだ。

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Dogfight 1942 – 安定のCI Gamesクオリティ

開始30分でエースパイロット気分を味わえるカジュアルなドッグファイト(フライトシューティング)。…というのが最大の売り。それ以外となると申し訳程度に付いているキルカメラくらいか。本作は直感的な操作が可能かつ目の前の敵を倒すだけといった単純で単調なゲームなので、味わい深い楽しみや挑戦を求めているプレイヤーには向かない。だが裏を返せば、戦闘前の離陸にすら練習が必要なシミュレーター的な作品よりもずっと”手に取りやすい”と言えよう。よって、この手のゲームに興味があったり、ステップアップの意味も兼ねて簡単操作で雰囲気を味わうというのも悪くない。また、寝る前に少し起動し、敵戦闘機を蹴散らして良い気分のまま寝るといった安眠装置としても優秀だ。とにかく簡単にヒーローになれるのが良い。不思議と戦闘機で敵機をやっつけると他のジャンルよりもヒーローになった感が強い。

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