VVVVVV – 高い完成度

過去Super Meat Boyをイライラしながら、They Bleed Pixelsを唸りながら、Bloody TraplandとBIT.TRIP RUNNERを死んだ魚の目でプレイしてきた私ですが、今作は終始、穏やかにニコニコと楽しみながら遊べました。難易度が常識の範囲内というのが大きかったでしょう。チェックポイントがこまめに配置されていることもあり、気軽にリトライし、死にながら手探りで解法に向かっていくプレイ感覚はまさにアクションゲームといった感じで、一つの理想的な形ではないかと考えながら遊んでいました。

地味ですが、仕掛けが分かりやすい点も見逃せません。操作が単純なこともありますが、少し頭をひねれば解法が見えてくるあたりも調整が絶妙で、平常心を保ったまま、開発のアイデアに感心しながら遊べると言ったら良いのでしょうか。奇跡的なまでに心に負担が掛かりません。BGMもこれまた良い感じで、基地からスタートする度にプレイヤーの気分を徐々に盛り上げていきまして、だけれども上げすぎず、死にまくっても萎えないよう下げすぎずと、なんとも聞いていて良い位置に気持ちが収まります。ゲームを支える、縁の下の力持ち的な役割でしょうか、実際に遊んでみるとゲームの中盤にはもうBGMが大好きになっているはずです。これはもう愛情に近いです。短いボリュームには賛否がありそうですが、全体的によく出来ていて、ものすげぇイイゲームでした。

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Deadlight – 緻密な2D描画が価値か

パルクール要素があり、瞬間的に正解ルートを発見しなければならないという意味で2D版Mirror’s Edgeのように感じた。が、まぁしかし何に似ていようが本作はDeadlightという独立したゲームなのだから、素直に単品で見て遊べば良いだけだ。

本作のゲーム性は大きくパズルとアクションの二つに分けられる。パズルの方は初期状態からヒントが表示されており、目標物周辺に矢印が見えていることと、パズルそのものの難易度が低いことから、さほど重視されていないように思える。アクションの方はと言うと、こちらも特に難しいわけではないので、全体的に易しいゲームと言えそうだ。ただし、終盤近くになると、その易しいゲームを無理に難しくしようとしたらしく、初見殺しに加え何故死んだのか分かりにくいパターンが増えてくる。そうなると死亡から復活の間の長いローディング時間も気になってくるもので、クリア後の心象はあまり良くない。

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◆アメリカ在住のSasuke(33)

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◆やたらとレトロでダークなアクションステージに迷い込んでしまったSasuke(33)

Bastion – 皆が器用なわけでは

時たま無性にパッドでアクションゲームが遊びたくなるので、積んでいた本作をクリアまで。アクションゲームとしては防御(ガード)が強く、画面を見ていたほうが有利になる調整なので好みであるが、全体を通してやることが変わらないため、やや単調かなといった印象。飽きる前に新しい武器が手に入ったり、既存の武器強化が可能になるため、プレイヤー側に「飽きた!」と明確に思わせないような作りにはなっているものの、基本的に戦闘は”少しだけ”気を引き締めておけば大丈夫といった程度にのんびりとしたものだ。考えていたよりもRPG色が強くアクション色が弱かったので、少し残念。

RPG色が強いということで、ストーリーについて移るが、これはなんだかよくわからなかった。というのも、戦闘中にも話が進んでしまうため、アクションゲームをしながら英語のリスニングなり字幕を読まなければいけないのだ。私は二つのことが同時に行えない不器用な人間なので、目の前の敵をハンマーでぶん殴ったり、火炎放射器で燃やしたりしている時に英語は聞き取れないし、日本語も目に入らないのである。そもそもひどく抽象的な語りかけが多く、投げっぱなしジャーマンなゲーム導入部分から本作の世界そのものに、ほとんど興味をそそられない。そんな状態でストーリーから置いてきぼりにされてしまえば、当然追う気にもなれない。レベリングをしてもっと余裕を持ってプレイしろということだろうか?

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◆幻想的なビジュアルとBGMは高水準で、視覚と聴覚へのアプローチは成功している

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◆後半には攻撃に体力吸収がのるようになり(ドレイン)、火炎放射で体力が回復する夢のシチュエーションが実現する

Zombie Driver HD – いのちだいじに

先日、人を轢き殺す度に得点が加算されるぶっ飛び設定のカルト映画を鑑賞したところ、圧倒的な表現の自由に感銘を受けると共に「僕も轢かなきゃ」といった使命感が沸々と湧いてきたので、Zombie Driver HDのストーリーモードを軽く一週してみました。本当は積んでいるCarmageddon(1997)の方が映画の設定にも近く、ベストではあったのですが、なにしろ今年は暑い。暑すぎる。こうも暑いとゲームの操作やルールを覚えるのが億劫になるので、一度触れ、感触を掴んでいるZombie Driverと同じであろうZombie Driver HDを思い出したわけです。クリアした簡単な感想としては、気軽に、とても気軽にゾンビを轢くことができるので、その手のゲームが好きな人には良いゲームかと思います。一部の人からは理想的な一芸インディーズゲームに見えるでしょう。

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現在Steamストアから無印Zombie Driverは消えており、HDがそれと入れ替わる形になりましたが、変わったのは名前そのままにHigh Definition化したわけではなく(多少は高画質化されているのでしょうが)、画質よりもゲーム設計面が見直されています。特にゾンビが軽くなった点が大きい。私はもちろん、生身の人間を轢いた経験は無いのですが、仮に轢くとなると50kg以上の肉の塊が車体にぶつかるわけですから、かなりの衝撃とともに車は減速してしまいます。この物理演算を真面目にやってしまったのが無印Zombie Driverです。蟻のようなゾンビの群れに突っ込むと、数体を倒した辺りで車が大きく減速してしまい、加速する間もなくゾンビ達に取り囲まれ大ダメージを受けることになります。ざっくり言うと、ゾンビを轢くと不利になります。

私を含めた頭の良くないプレイヤー達は「ゾンビを轢いて気持ちよくなれる」と勝手に思い込んで、トレイラーを注意深く見ず、ゲームを購入したかと思うのですが、実際にそうすると轢けば轢くだけ不利になり、何も面白くないうえゲームのクリアに支障が出ます。後半はそれが顕著で、ゾンビ達が道路の真ん中を我が物顔で練り歩くのを横目に、プレイヤー側は体力を減らさぬよう道路の端をせこせこ運転する展開になり、かなり気分が盛り下がります。この調整自体はリアルで悪くないのですが、それはもっとサバイバル(生き残り)を全面に押したゲームでやればいいわけで、購入者はかなりのミスマッチ感を受けたように推察されます。しかしそれがHDになり、どういうわけか暴力ゲーム大好きっ子が求めているようなものに超変化しました。つまりはゾンビが適度に柔らかく軽くなり、轢いても速度がほとんど落ちず、気軽に好きなように轢ける撃ち殺せる、快楽重視のカーコンバットゲームに生まれ変わったのです。ただ、そのままだと簡単かつ単調な印象を与えてしまうと恐れたのか、バランスをとるように夜間ステージや銃器が使えないステージを挟んだりと、面倒すぎない程度に面倒さを増やしている点がよく出来ています。やはり、多少は苦労した方がゲームは面白いよねといった開発の意思を感じました。

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◆超火力の戦車が操作できるステージはお祭り感があって良い

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◆まとまったゾンビを倒すのが得意な火炎放射武器

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Duke Nukem – BGMが無いと寂しい(21)

GOG版(販売終了)のゲームファイルを強引にWindows98SEに移動させMS-DOSモードで動かしクリアまで。装備品はS3 Savage4 Pro+Creative AWE64 Gold+Microsoft SideWinder GamePad。どのようなゲームかを一言で言うならば、レトロな2Dスクロールアクションというのがしっくりくる。特徴としては主人公Dukeを大きく映しすぎている点だろうか。実は数年前に触ったDuke Nukem: Manhattan Project(2002)でも「Dukeにカメラが寄りすぎて敵が映らない!」と不満に思っていたりもしたのだが、初代からその仕様であったと分かったので、ある程度の納得はできた。つまりは緻密なゲームバランスよりもキャラクター性を押したゲームということなのだ。

アクションゲームとして特徴的なのは“銃を撃ちながら進むと回復薬が壊れる”といったもの。通常の回復剤には肉と薬の二種類が在り、肉に光線が当たればこんがりと焼けて回復量がアップしたりもするのだが、薬の方は先言った通り壊れてしまう。そして敵と一緒に出現するのは圧倒的に薬の方であり、肉は一息つけるような安全な場所にあるわけだ。ここでDukeが巨大である点と絡んでくる。Dukeを主役として目立たせている分だけ、ゲーム画面全体が狭くなり先の見通しが極めて悪いのだ。そのため敵の姿が見えたら、もうDukeの目の前に迫っているといった状態になる。だからこそ、危機回避のため銃を撃ちながら進みたくなるわけだが、適当に乱射しているとすごい勢いで回復剤が壊れていくため、少しずつ歩いて敵と回復剤を識別しながら行動していくのが定石となる。逆にHPが満タンの時は回復剤を無視し破壊しながら銃を撃ちながら進んでも良いわけだが、初回でHP満タンの状態をキープすることは極めて難しい。そういうわけでアクションゲームの仕組みとしてはよく出来ているのか、そうでないのかよくは分からないが、実際にプレイしてみると不思議と面白く、3D Realmsのレベルデザインが優れている証なのかもしれない。

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◆DOSゲーのキャプチャ方法が分からなかったのでDosboxでのスクリーンショット。リアルキャプチャー(デジカメ)かハードウェアキャプチャー機器が必要だろうか?

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◆本作は三つのEpisodeから成り立っている。Episode1と3はよく出来ている…というか普通なのだが、2はボリュームアップを狙ったのか、意味があるとは到底思えない巨大で粗雑なレベルが多い。例えるなら、小学生が休み時間に書く巨大迷路のようなものだ