Memento Mori – 死を忘れるな(15)

Final Doom’s The Plutonia Experimentを遊んでMilo CasaliがデザインしたMAPを気に入ったので、彼の参加していたMegawadのMemento Moriを遊んでみた。このWADは各MAPに個別のBGMが用意されているだけでなく、Top 100 WADs of All Timeにも選ばれており面白さはお墨付き。1995年に公開されたWADだが、現在でも通用するゲームデザインは素晴らしいの一言。

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ゲームの難易度は徐々に上昇していくタイプで、序盤こそ簡単に感じられるが、中盤からは非常に手応えのある戦闘ばかりになるので、注意が必要かもしれない。戦闘を抜きにしてもルート探索がうまい具合に作ってあるので、難易度を下げても満足感を味わえるだろう。

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Milo Casaliが携わっているのは、MAP23: ShowdownとMAP30: Viperの二つ。どちらも期待に応えてくれる出来栄えだったので満足だ。特にViperは最後のMAPに相応しい馬鹿さ加減が良かった。ラストのバフォメットにロケットランチャーを当てるには、(スクリーンショットの)狭い穴の中を通して撃たねばいけないのだが、その際にサイバーデーモンと対面勝負するようになっているのが恐怖であり、笑える。

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文句なしの良WAD。

Damnation – レベルデザインと造形美がアンバランス

年末の大掃除という意味で4年ほど積んでいたDamnationをクリア。ゲームの難易度はいつでも変更可能で、大部分をCasualで遊んだ。最初はHardcore(真ん中)を選んだものの、敵の命中率と攻撃力が異常に高いわりに、プレイヤーの命中率が極端に抑えられているため、遊んでいて理不尽さしか感じなかった。難易度をCasualまで落とすことで、敵の攻撃力が下がり常識的な範囲の戦闘バランスになるので、なんとか我慢できるようになる。

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貧弱なプラットフォーマーアクション

アマチュアの作ったTomb Raiderのようで、レベルデザインを念頭に置いたMAP制作ではなく、MAPを作ってから足場を増やしたり減らしてたりしているような印象を受ける。これによりプレイヤーは苦労なくゲームを進むことができるのだが、面白いつまらないよりも先に手を抜いているように感じる。あと、頻繁に「下る」要素があるのもイケてない、ただでさえ「上る」がうまくいっていないのに、「下る」のは文字通り下るだけの作業になってしまっている。Tomb Raiderよりも優れているのは、煩わしい操作系統のおかげで落下死の少ないところか。かなりの段差があっても突起にもペタリと張り付いてくれる上に、かなり高いところから落ちてもダメージが無いのはプラスに働いていると思う。つまらないゲームだけに。

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造形が優れている

単純なゲームプレイに隠れているが辺りを見回せば、なかなか綺麗な建物と風景が広がっている。Damnationは人物、武器、建築物、メカニックのどれを取っても造形のレベルが高い。西部劇が未だに続いているという物語を考えると、非常に雰囲気が出ている。10時間以上のロケーションで使い回しはほとんどなく、恐ろしいまでに力が入っていて素晴らしいのだが、その労力をもう少しレベルデザインに割いて欲しかった。

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風景を眺めるには悪くないが、ゲームプレイを考えると暇つぶしの道具としても厳しい出来だ。

Rogue Warrior – 誰でも簡単Assassin

いつかはやりたいと思っていたRogue Warrior。評判は最悪で「買ってはいけない」とまで言われているゲームなのだが、普段からCity Intaractiveやロシア産のFPSを遊んでいるせいか損した気分にはならなかった。むしろこちらの方が作りがまともだったので、かなり遊べてしまった。難易度はNormal相当でゆっくりと三時間ほど。

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◆Stealth Killのパターンが豊富

Stealth Killだけしたい!

最初に言っておくが、私は「Stealth Killだけ」をやりたいのであって「Stealth」はやりたくないのである。つまりは面倒なことをせずに美味しいところだけをつまみたいのだが、そんなことを許してしまうとプレイヤーがやりたい放題するだけの何一つ面白いくないゲームになってしまう。しかしながら開発会社のRebellionはいつも通りというか、その大失態をやらかしてしまったのだ。既に知っているかもしれないが、Rogue Warriorの敵AIは物音に反応することはなく、不自然に背中を向けたまま出現するので、こちらが全力疾走しても気付かれること無く、簡単に背後を取ることができてStealth Killが可能なのだ。この目の前に差し出された”子羊”を美味しいと感じるかどうかで、このゲームの評価が決まるだろう。当然私は美味しいと感じたのだが、それは少ないボリュームだからというのもある。本作はStealthを頑張った褒美にStealth Killがあるのではなく、最初からStealth Killをやらせてくれる「とても親切なゲーム」だ。Stealth Killだけが好きという人はセールを待ってみても良いだろう。

戦闘について

銃弾は真っ直ぐに飛び、ヘッドショット判定もあるのでシューター的にも遊べる。…はずなのだが、結構な頻度で当たり判定がズレるので、敵が動かなくなるまで撃ったほうが安全。なお終盤はステルス要素が無くなり、ドンパチ系のゲームになる。

  • ショットガンがそこそこの使い勝手で、マガジンを前に投げるリロードが珍しい
  • 手榴弾は多めに手に入るので、ポイポイと頻繁に投げることができる
  • ライトマシンガンは弾持ちが良く優秀。一度に持てる弾薬の量も魅力的だ

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◆カバー行動が非常に強力

Commandos: Strike Force – 様々な顔を持つステルスアクション

  • Commandos series 未プレイ
  • Hitman series 未プレイ
  • 普段はクリアを優先するアクションゲーマー

普段遊んでいるゲームとは真逆の位置にあるCommandos: Strike Forceを難易度Normalでクリア。ステルスを重視したゲームのAIは賢すぎると思っていた時に、適度に馬鹿で遊びやすいと教えてもらったのがこの作品だ。ある程度の銃撃も許されているので、面倒になったら倒してしまえば良いので、ストレスが溜まらない。自由度があるというよりは強制されていないといった感じ。

どうやら過去作のStrategyファンにもFPSプレイヤーにもそっぽを向かれてしまったようだが、ゲームの全体の出来はなかなか良いので、「たまにはヌルいステルスをやりたいな」というアクションゲーマーにはオススメできる。逆に、戦闘の難しいミッションがいくつかあるのでアクションが苦手という人は注意が必要だ。徐々に難しくなるのではなく、いきなり難しい操作を要求されるので練習する時間が無い。

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◆Game EngineはJupiter EXに似てるがRenderWare。音の定位置が良く、銃声も迫力があるので気に入っている。サラウンド環境でのプレイ価値あり。問題点は目標や会話などのテキストが消える前に、後からくるテキストが重なって表示されるため読めなくなること

スパイ、スナイパー、アサルトの三人を切り替えながら進めていくゲームデザインは残念ながらうまくいっているようには思えない。全体的に練り込み不足で、切り替えする必要性を感じないし、切り替えたあとに操作していないキャラクターを見ると棒立ちになっているのが没入感の阻害につながっている。しかしながら、敵の拠点にスナイパーを潜入待機させ、スパイが通信室を乗っ取り、本隊とアサルトがその連絡を受け、一気に奇襲する。といった抜群に噛み合っているミッションも存在するので、ダメなところばかりというわけでもない。


各ステージでゲーム性が大きく異なるので一概に「○○のようなゲーム」とは言えないが、目標を力ずくで突破しても、頭を使って解決しても、クイックセーブでゴリ押しても、Secondary Objectivesを達成して有利な状況にしてからゆっくり攻略しても良し。というようにプレイヤーに選択肢が与えられているので、プレイスタイルに合わせて好きな様に遊ぶと良いだろう。

私はどんな間抜けなAIであろうとStealth Killできれば気分が良くなるので、ステルスと戦闘を半々ぐらいにしてさっくりと楽しんだ。遊んでいると、全体の統一感の無さや多すぎる敵の出現など気になることも出てくるが、あまり神経質にならずに適当に遊ぶほうが楽しめる。

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Need For Speed: Hot Pursuit – 警察側は太鼓判(4)

キャリアモードの警察とレーサーの両陣営をクリア。評判の良さから手を付けた本作だが、車を使った殴り合いが中心の警察側はユニークで面白さが分かりやすいのに対し、レーサー側のレースはナイトロ(ブースト)が強すぎて、駆け引きが生まれにくく、AIの速度調整が露骨で最初から最後までCPUの手の中で踊らされる印象があって、遊んでいて不愉快だった。警察とレーサーが追いかけっこするゲームとしてはよく出来ているが、レースゲームとして見ると微妙な感じだ。

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車種選択

車種を選択する時に性能が載っていないこともあり、一度走ってみないと使い勝手がわからない。トップスピードが低い分だけグリップが効くようになっているようなバランス取りはなく、新しく使えるようになった車が、現在乗っている車より高性能になっていく感じなので基本的に車は使い捨ての道具となっており、お気に入りの車種があったとしても15分後には手放すはめになることも。

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グラフィックと視野性

グラフィックは色が濃くゲーム的な綺麗さで、特にクラッシュシーンは迫力もあり魅力的だ。もちろん続編のNeed for Speed: The Run(Frostbite 2)の方が綺麗なのは確かだが、味のある色使いも相まって、こちらの方が好きという人も居るのではないだろうか。肝心のレースをする場面では、画面がギラギラしているので目が疲れてしまう。公道を走るゲームにしてはどうも距離感がつかみにくく、ランダム配置の通行車にぶつかりやすい。私の腕が悪いと言われればそれまでだが、フラフラしやすい挙動と合わせると運転するのが難しいゲームといえる。


繰り返すようだがメインコンテンツである警察とレーサーの喧嘩は文句なしに面白い。シングルで楽しいのだから、マルチならば更に興奮できるだろう。ただし、それ以外は好き嫌いの別れる要素が多いので、絶賛はできない。セールの常連なので気になっている人は警察側だけでも遊んでみるといいだろう。

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◆時速410kmは圧巻