Brutal Doom – 手放しでは褒められない(18)

噂の残虐Mod「Brutal Doom」を難易度Full Ultra Violenceでクリア。ゲーム開始時はプレイヤーよりも敵の方が強化されている印象を受けあまり面白くなかったが、クロスヘアを表示させて近年のFPS同様に頭を打ち抜くように動きを変えたら格段に爽快なゲームになった。逆にクロスヘア無しでバニラDOOM2のように撃つと、弾がバラけてしまい大きなダメージを与えられない。恐らく昔のFPS特有のオートAimが切れているのだと思う。

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◆バニラでは苦戦しない場所で苦戦することが多い

面白いか面白くないかでいうと面白かったが、バニラのDOOM2よりもデコボコしたデザインのせいで、あまり好きになれなかった。良かったのはインプが飛びかかってくるようになった点、Spectreがより透明になり目視しにくくなった点、Pain Elementalの死亡時に爆破ダメージが追加された点、Hell KnightやBaronをコンバットショットガンのヘッドショットで即座の倒せるようになった点か。悪い点は、前述した多数の長所を打ち消すほどの敵反応速度の上昇だ(ひょっとしたら命中率が極度に上がっているだけかもしれない)。最も顕著なのはショットガン兵で、目と目が合う前にダメージを食らうようになった。そのため頻繁に物影に隠れなければいけなくなりテンポが悪い。大型の敵を沈める速度が上がった分だけ、下位の敵に時間を取られるというのはバランス調整Modとしては成功といえるが、元の戦闘バランスが良すぎたのかイマイチしっくりとこなかった。

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◆プラズマガンのリロード音がDOOM3のものと入れ替わっているのが好き

Requiem – 所詮は寄せ集めさ(17)

優秀な多数のMapperによって作られたMegawadであるRequiemを「寄せ集め」とタイトルに打ったのは、批判するためではない。クリアしても気の利いた感想を持てなかった私の単なる負け惜しみだ。全32MAPの前半部分は確かに「ギミック重視」であったのだが、後半部分からは何がなんだかよく分からなくなってしまった。これは「一つのPWADとして統一感」があるのか、ないのかというどうでもいい話なので、単純に遊ぶ分には気になることでもないだろう。ただ、全体的に地味な戦闘が最後まで続いた。

MAP20と26はあまりにも短いためシークレット(MAP31と32)への入り口かと思ったが、そういったことはなく、単純に手抜きのようの感じた。MAP17と21は共に難解に作られているが、プレイヤーへの配慮に差がある。前者は面白さの伴わない難しいだけのMAPになっており、後者は逆。そして、最終面のMAP30があっさりしすぎて物足りない代わりに、MAP23ではサーバーデーモン3体にバフォメットが出現するため、こちらを最終面にしたほうが盛り上がったのではないかと思う。大物ばかりでクドそうに聞こえるが、Dario Casaliの力量なのか、遊んでみると逆にスッキリとさえ思え、満足できた。

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◆邪魔っ!

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Wolfenstein SSは半透明なので攻撃を当てることができない

Requiem – ギミック重視のWAD(16)

1997年に公開され、Top 100 WADs of All Timeにも選ばれているRequiemを遊んでみた。半分のLevel15までやってみて思ったのは、プレイヤーの火力が抑えられていることだ。なにせここまで進むのにロケットランチャーを100発も撃っていないので、ショットガンばかりで非常に地味な印象がある。しかし、難易度をジワジワと上げていくのがアクション(シューター)ゲームとして正解の一つなので、Megawadとしては非常にまともな作りといえる。

戦闘難易度が普通で、とりわけ迷路というわけでもないRequiemの特徴は、たくさんのギミックだ。時間差で作動する障害物を中心に、隠しスイッチ(新テクスチャ)やエレベーターなどで一味違った遊びを提供してくれる。珍しいのは敵がエフェクト無しで目の前にワープしてくることか。普段は緑色のエフェクトが見えるので、ある程度の心の準備ができるが、パっと目の前にレブナントが現れるときなどは驚きすぎて声も出ない。

  • MAP06…とにかく仕掛けがクドイ。特にゴール直前。だがそれがいい。
  • MAP08…廃液工場を爆破するという道筋が立てられている。
  • MAP12…単純明快なステージばかりだったのに、急に迷路を食らう。

ゆっくりと最後までやっていきたい。

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◆HUDがお洒落

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◆タイトルスクリーンがダサかっこいい

Chex Quest – FPSがオマケで遊べる国はイイネ!(1)

Chex QuestはChex社のシリアル食品に付属されていたDOOMのTotal Conversionだ。現在はインターネットでのDownloadが可能なので、当時配布されていたCDは必要なく、ZDoomなどのソースポートを通して快適に遊ぶことができる。ストーリーは栄養資源を吸い取ってしまう邪悪なスライムをやっつけようという安易なもので、あってもなくてもよいものになっている。つまりはDOOMと同じで、深く考えず突っ走ってゴールまで撃ち進めばよいのだ。当たり前かも知れないが、幼児向けなので戦闘難易度は低めで、進むべき道も単純になっている。そのためチャレンジする類のゲームにはなっていないのだが、暴力的なDOOMからTotal Conversionとして健全な方向に変換されている様は一度見てみる価値がある。Chex Quest1.2.3に収録されているレベルは各5つなので短時間でクリアでき、手に取りやすい。

WADやクライアント

今回はChex Quest 1(The Ultimate Chex Quest)をGZDoomで遊んでおり、Chex Quest 3は付属のZDOOM(chex3.exe)からプレイした。Chex Quest 2もChex Quest 3(chex3.exe)からEpisode 2としてプレイした。なんだかややこしくてわかりにくいと思うが、Chex Quest 3だけで1.2.3の全てを遊ぶことができるので、これだけ覚えてもらえれば良いと思う。もう少し詳しく知りたければChex Quest Wikiを読めば理解できるだろう。先ほど書いたとおり、各タイトルにはレベルが5つしかないので大雑把な評価になってしまうが、Chex Quest 1は80点、Chex Quest 2は75点、Chex Quest 3は78点ぐらいの面白さで、三つとも安心して遊べる出来となっている。

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◆攻撃的な表情の敵が少ないので、どうも調子が狂う

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◆大群に囲まれても、相手の攻撃動作が遅いので被弾しにくい

Memento Mori – 死を忘れるな(15)

Final Doom’s The Plutonia Experimentを遊んでMilo CasaliがデザインしたMAPを気に入ったので、彼の参加していたMegawadのMemento Moriを遊んでみた。このWADは各MAPに個別のBGMが用意されているだけでなく、Top 100 WADs of All Timeにも選ばれており面白さはお墨付き。1995年に公開されたWADだが、現在でも通用するゲームデザインは素晴らしいの一言。

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ゲームの難易度は徐々に上昇していくタイプで、序盤こそ簡単に感じられるが、中盤からは非常に手応えのある戦闘ばかりになるので、注意が必要かもしれない。戦闘を抜きにしてもルート探索がうまい具合に作ってあるので、難易度を下げても満足感を味わえるだろう。

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Milo Casaliが携わっているのは、MAP23: ShowdownとMAP30: Viperの二つ。どちらも期待に応えてくれる出来栄えだったので満足だ。特にViperは最後のMAPに相応しい馬鹿さ加減が良かった。ラストのバフォメットにロケットランチャーを当てるには、(スクリーンショットの)狭い穴の中を通して撃たねばいけないのだが、その際にサイバーデーモンと対面勝負するようになっているのが恐怖であり、笑える。

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文句なしの良WAD。